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【野球】一軍復帰も連続打席無安打は「39」に..それでも「サトテル劇場」はやめられない

約1ヶ月ぶりの快音が、広大なバンテリンドームに響き渡った。打球は右翼席ポール際を目がけて一直線。スタンドに打球が飛び込んだ瞬間は「24号2ラン」を確信したが、VTRをつぶさに見つめてみると白球はわずかにポールの外を通過していた..

打撃不振のためにファームでの調整を続けていた佐藤輝明が一軍に復帰。早速「七番・右翼」でスタメン出場を果たした。その第二打席、中日の先発・笠原祥太郎が投じた変化球が甘く入り、それを完璧に捕らえたのだが..
結局この打席も一ゴロに終わり、4打数無安打。登録抹消前から続いている連続打席無安打は「39」に伸びてしまった。

それでも、久々にスタメン出場した彼は魅力にあふれていた。

チームに合流した時点で、停滞した雰囲気を変える明るさを吹き込んでくれた。

まずこの写真がいいわw そしてコメントも秀逸。「フレッシュな僕が入ることによってチームの流れを変えられるように頑張ります」。新人ながらチームを引っ張っていこうという気持ちの強さがにじみ出ている。当然といえば当然だ。これまで23本ものアーチを放ち、得点源としてチームに貢献してきたわけだから。

そして何より、あの豪快なスイングから放たれる美しい放物線。ダイヤモンドをゆっくりと一周し、ベンチに戻ってきてからの「Zポーズ」。我々ファンも1ヶ月お預けを食らっていた「サトテル劇場」が少し懐かしく感じられた。

残念ながらそれも幻に終わってしまったわけだが..w

もうひとつ、変化を感じさせるシーンがあった。この日の第4打席。藤嶋健人の投じた高めの直球を二つ、しっかりと見送ることができたのだ。最終的には真ん中の直球に手が出ず見送り三振を喫することになるのだが、球を見ることに重きを置いた打席のようにも映った。これは掛布雅之さんが常々語っているスランプ脱出法でもあり、もしかしたらトンネルの出口を見つけるキッカケになるかもしれない。

試合は守護神スアレスが2点のリードを追いつかれる痛い引き分けに終わり、勝率差で首位を譲っていたヤクルトにゲーム差でも並ばれることになってしまった。一進一退のチーム状況を上向かせるには、得点力の回復が不可欠。この日は幻に終わった「サトテル劇場」の再開が、ムードを変えてくれると願いたい。

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