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【ガンバ大阪】片野坂監督「大分は剥がすのが上手い」

天皇杯の大分戦は前半だけ見て「なんじゃこりゃ」と捨てゼリフを吐きながら娘とおふろに入って出てきたら逆転してた。だからといって別にうれしいわけではなく。

むしろ劣勢になって残り時間も限られている中で、それでも人数をかけ丁寧につないで敵陣を攻略しようと試みる大分の姿勢に好印象を持った。結果的にカウンターで3点目を奪われ万事休すとなったが、やるべきことをやろうとした末の話なので悔いが残ることもないだろう。

昨年まで大分を率いた我が軍の片野坂監督も、改めて大分に対してこんなコメントを残している。

Q「今シーズン3試合、大分と試合をしましたが、対戦相手の監督として大分の印象があれば聞かせてください。」
片野坂監督「やっぱりやりにくいですね。何故かというとボールを剥がすのが上手いですし、それを見る立ち位置を含めて。そして来たら奥を入れたり、背後を突いたり、そういった判断はよく落とし込まれているし、シモ(下平監督)もボールをしっかりと繋ぐというところで、選手にやっぱりトライさせているところ、守備でもプレスがもちろん、我々のプレスが弱いのはあるんですけど、でもあれぐらいのプレッシャーだったら全然剥がせるな、というそういう攻撃の動かしは非常に嫌な、嫌らしさが感じられるチームでしたし、難しさは感じました。ただ、我々がいい守備ができていたら、本当にそういうところで奪っていい攻撃というところ、そしてカウンターを含めてそういう攻撃というのは狙っていたところはあったので、そういう部分は上回ることができたので、こういうスコアにもなりましたし、大分もストロングはそういうところだと思うので、そういうチームだなと改めて対戦しても感じました。大分というカラーが、僕がやってきた中で引き継ぎながらも、またシモの色というものも少しずつ入れながらトライされていると思うので、それを信じて選手もやって欲しいですし、サポーターもそれを信じて応援して欲しいです。きっとそれがまた、今年まだ半分終わったぐらいなのでどうなるか分からないですし、今後にもつながるサッカーは出来るんじゃないかなと思います。」

2022 天皇杯 3回戦 大分 vs. G大阪[昭和電ド]|ガンバ大阪オフィシャルサイト

そうなんよ、あなたが去った後も遺したものは根付いてる。それがチームの文化になろうとしている。あなたの指導は確かなものがあると思う。

なのに、ガンバ大阪は迷走してる。時が経てば経つほど問題は複雑になってきている。

開幕直後はまだ現状を打破しようとトライする姿勢が感じられた。しかし後ろからつないでいくサッカーへの限界を悟り始めると、守勢一方の展開からどうにか勝点を拾うここ数年の苦行にすっかり逆戻り。中断明けのマリノス戦から何が始まったかと思えば前プレ大作戦である。ボールを保持できないという大前提に基づいた方針を、しかも選手の意見も取り入れて採用するという経緯には絶望と失望しか感じない。

全く改善の兆しが見られない原因は、指導力か実行力か。

前にも書いたように思うが、今いる選手の多くが細かいビルドアップを志向していないように感じている。リスクを負いたくないというか、ラクをしたいというか。そもそもそんなに足元に自信のある選手が少ないというか。

そんな土壌に種をまこうが水をやろうが花は咲かん。となると土そのものを変えるか、植える花を変えるかって話になる。今は植える花を変えようとしてる状況。せっかく腕利きの庭師(?)を呼んできたのにさ。これぞ迷走。んでキレイに咲かせられんかったら庭師が責任を取らされてしまうというね。

てことで世論としてはそろそろ片野坂監督に対する風当たりも厳しくなってる頃かと思うけれど、個人的には指揮官の方針と持ち駒のギャップが現状の悲劇を生んでると思ってる派。果たしてこの差は埋まるのだろうか。

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