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【野球】幾度となく見てきた美しいバット投げ

勝負どころを一撃で仕留める集中力、そして幾度となく見てきた美しいバット投げ。やはり福留孝介は健在だった。

5-5で迎えた7回オモテ、2死ながら一、二塁と勝ち越しのチャンスで打席に入ると、阪神の3番手・及川雅貴の初球をフルスイング。打球は瞬く間に右翼フェンスを直撃、これが決勝の適時二塁打となった。

阪神時代も頼もしきベテランとして何度も快打を放ち、さらにそれ以前は中日の主軸として数え切れないほど痛い目に遭ってきた記憶が蘇る。いくら売り出し中とはいえ、親子ほど歳の離れた若手左腕を牛耳るくらい造作のないことだったか。

一方、及川にとっては痛恨の失点となってしまった。球威で押し込むのが勝ち筋だったが、インコースを狙った直球が真ん中に入ってしまった。これで当番3試合連続失点。僅差の場面で痛打を浴びることが続いているが、高卒2年目にして予期せぬ台頭を見せた彼を誰が責められようか。

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頼みの青柳晃洋が3回に5失点。一軍復帰を果たしたマルテの走者一掃の適時打もあって同点に追いついたが、その後は犠打の失敗もあって流れをつかみ切れず。そもそも大量失点を喫した背景にもロハスの拙守があったりと、負けるべくして負けた試合。

それでも筆を執る気になったのは福留の一撃があまりにも鮮やかだったから。まさに敵ながらあっぱれ。恐らく明日以降も立ちはだかることかと思うが、どうにかやり返したい。


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