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【競馬コラム】シンザンの血を引くダートの鬼を

三連休は色々あって競馬は適当にしか見られなかった。まあいつも通りですけどw 毎日王冠も京都大賞典もそこまで特筆に値するようなネタはなかったので振り返りなんかはそこらへんのメディアで読んどいてくださいな。ノッキングポイントの不発にはちょっと言いたいこともあるけどさw

それらに代わって、ついに現役を引退することになったメモリーコウについて書きたい。10月6日のレディスプレリュード6着がラストランとなったらしい。7歳の牝馬、ラスト1年は大井に移籍して積み重ねたキャリアは通算35戦。牡馬を相手に条件戦を勝ち上がり、昨年の東海Sでは単勝12番人気の低評価を覆し3着と激走するなど、重賞でも確かな爪痕を残すことができた。

初めてこの馬のことを知ったのは、確か18年12月の浜名湖特別の出走馬をふわーっと見ていた時だったはず。未勝利→500万下と連勝中ながらも人気がなく、「へえ、通用してもおかしくないのに」とのんびり眺めていたら2着と大激走。典型的な「買っときゃよかった案件」である。その後は休養期間も挟みながら2勝クラス→準OPと連勝し、前述の通り重賞でも度々好走するだけの活躍を見せた。

その頑張りを見届けつつも、彼女に託したい夢があった。それは「シンザンの血を引くダートの鬼を令和の世に送り出してほしい」ということ。この勝負服を見ればピンと来る人もいるだろうが、メモリーコウの血統を遡ると5代父に伝説の名馬シンザンの名が確かに刻まれているのだ。

日本競馬史に燦然と輝く名馬である。三冠制覇をはじめとする競走成績はもちろんのこと、ミホシンザンら優秀な産駒を多く送り出した功績はどれだけ称賛されても足りないくらい。とはいえさすがにもう60年近くも前の時代を駆けた馬だけに、その血を引く馬も恐らくそう多くは残っていまい。
だからこそ、古典的な血統の主でありながらも現代競馬の最前線で奮闘を続けたメモリーコウの存在そのものが奇跡と呼んでも大げさではない。さらに、そこから優秀な仔が出てきて、重賞を取ったりあわよくばドバイとかサウジアラビアとかで勝ったらすごいと思いません? シンザンの血が世界を制する瞬間とか、現役時代を見たことのある長老たちに見せてあげたくないですか?

というわけなのでぜひとも交配相手は奮発して上位級のダート種牡馬を選んでいただきたい。誰がいいんでしょう、最新のトレンドならドレフォンとかも楽しみだし、未知数ながらルヴァンスレーヴとかも。母父にエスポワールシチーが入り、ゴールドアリュール→サンデーサイレンスとつながっていくのも日本のダート血統が伸びてきていることを象徴していていい感じ。

引退の時期が時期だけに、仔が産まれるのは早くても24年の春になる。待ち遠しいなあ、シンザンの現役時代を知る長老たちはもうちょっと長生きしなければならないw

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