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1コママンガをつなげることから分かった子どもとのビジュアルコミュニケーションの可能性

1)はじめに

こんにちは!鹿児島出身、愛媛在住のファシリテーターのいわし〜です。
この度ご縁があって、うどん県🍲にある「高松市こども未来館」でイラストを使ったコミュニケーションをテーマに体験教室(ワークショップ)を開催することになりました。

ご依頼元は、香川高等専門学校からのご依頼。私がオンラインで受講していた、京都精華大学のリカレント教育で半年一緒に頑張ったメンバー🐼(香川高専の技術職員さん)との出会いがきっかけです。この🐼と一緒にネタだし、企画、テーマ決めを一緒に考えて場を作りました。実際にできた四コマ漫画も少しご紹介。

今回の大きなテーマは…
デジタル×アナログ×ビジュアルコミュニケーション

一コマ目はいわしー作。日常的な要素から始まり、あえて色を塗らずに線画にしている。
2コマ目、学校にサメがきた!!!(学校もちゃんと書いてくれている)
3コマ目、サメに襲われる女の子(前のサメの色の特徴を捉えてますね)
4コマ目、文房具でサメをやっつけた~!(親子3人で書いてくれました)

2)どんな体験教室(ワークショップ)をしたのか

\香川高専おもしろ体験教室/
どんな物語ができるかな?〜「1コママンガ」をみんなでつないでみよう〜
■開催日:7月の夏休み期間中2日間
■場所:高松市こども未来館
■時間:午前と午後2時間半ずつ
■対象:子ども~大人まで
■定員&事前申し込み:なし(当日来館された方が自由に参加)

高松市こども未来館での当日の様子。2日間で約200人

実際この企画が決まるまで、開催4ヶ月前から以下の手順で少しずつ話し合っていきました。

  1. 📅確認
    日程、開催場所、時間

  2. 🤔擦り合わせ そもそもの開催目的って?
    └何のために?
     誰に向けて?
     参加者にどんな行動やどんな気づきを得てほしいの?
     そのためには何ができる?
     参加者のレベル(知識/身体性等)に合わせた体験はどんなもの?等

  3. 💡アイデア発散
     └ゼロベースでネタ出し

  4. ✍️アイデア収束
     └企画をまとめる、落とし込む

  5. 👀会場下見
     └備品、会場設営、空間の広さ、人の動線、キャパ、見込み人数等確認

  6. 🛍現地の文房具店へ備品確認 
     └準備する備品の確認。ペンは何を使う、紙の質は?紙の大きさは?等

  7. 🎨イラスト準備
     
    └1コマ目に使用するイラスト決めて清書・印刷

  8. 🔧会場準備

  9. 👪開催当日

  10. 🗣振り返り

ざっくりこんな感じ。で、特に私が大切だと思っていたのが「2.🤔擦り合わせ そもそもの開催目的って?」の部分。ここを少し掘り下げて紹介しますね。

前日の会場準備の様子。机やパーテーションの配置や人の導線確認。
余談:当日テーマを参加者に伝える時間がなかなか取れず、各テーブルにさりげなくかいてみた
こんな感じ。落書き/下書き用の机を有効活用

3)開催した目的は?

開催にあたって、今回は子どもと親が対象というのは決まっていたので、そこにどのようにアプローチするかを考えていました。キーワードとして簡素化するとこんなかんじ。

#絵を描くことを通して
#コミュニケーションの力を育む
👇
そのために
いわしーのアプローチ方法として、
絵でコミュニケーションが取れることに気づくきっかけ作りを仕掛ける

実際に親子で会話をしながら、2コマ目を合作で書いている様子。

さらに、私の中で考えていた、裏テーマもあります。◯◯を通して(活動目標)、◯◯を学ぶ(学習目標)という目標の階層化をしていました。

1.他者と四コマまんがを書いて繋げることで
自分の当たり前と違う当たり前と出会い、
絵を通してのコミュニケーションを学ぶ

2.デジタルとアナログで絵を描くことで
その違いを体験しそれぞれの特徴を捉え、
双方の良さを学ぶ。

今回は、機械工学、電気情報工学などを専門にした香川高専とのコラボだったので、デジタル(タッチパネル対応PCでのイラスト)要素を入れています。これは、アナログとデジタルと共に生きる社会になってきてる中で、どちらもなくてはならないものであり、今回の体験が双方の良さを知る「触り(入口)」になればという思いからです。

「紙とタブレットどっちもやってみる!」と挑戦してくれた子。勢いがある絵を描いてくれました

4)子どもやおとなの反応(観察してみて)

👀自分の中で前の人が何を書いているのか
 しっかり観察して書いている

💭自分が表現したいもの、相手が伝えたいこと
 (4コマ)をうまく組み合わせている

📝「お母さんと一緒にかく!」という合作の中で、
 会話が生まれていた

💻手書きにはない、
 デジタル画ならではの良さを楽しんでいた子もいた

実際にできた作品

5)やってみての私の気づき

実際にやってみると、私自身多くの発見があり、初めてクーピー(色鉛筆)を触るという1歳未満の子も。ました。2コマ目から、宇宙に行く人や、学校にパリピ先生が登場したり、日常そのまま授業の様子だったり、先生がクモに食べられたり、1コマ目を4コマ目にもってきてオチに使いたいという子も。発想、考え方が創造的で柔軟です。

テーマなしのお絵描きコーナー

✅自分を色や線などで表現できる可能性があること
✅絵は自由で縛りもないこと(固定概念を外せるツール?)
✅絵を通して相手の気持ちや
 自分の気持ちを伝えたり誰かを繋ぐことができること

参加者がこの体験学習を通して、自分の気持ちや意思を表現し、他人の価値観に触れ、それが絵として表現されてリレーのように紡がれていく。他者の多様性が見える化され、一体どうなるんだ、という話も4コマという形できちんと完結させる。

4コマを繋ぐという簡単な体験ではありますが、この体験を通して他者と違いを知る異文化理解能力や合意形成能力を培うことにもつながるのでは?とビジュアルコミュニケーションの可能性を感じた2日間でした。

データをスキャンして鑑賞会も。

6)さいごに

「話すのがうまくなくてもいい。
 文字にするのがうまくなくてもいい。
 絵で伝えたり、気持ちを受け取ってもいい!」


というのを子どもたちや親御さんに伝えたかったので、少しでもそれに気づいてもらえたらなと思います。何よりこれが一番の開催目的でした。
これは、自分自身が話して伝えるのがあまり上手ではなく、とても困ったことがあった経験からこそだと思います。私にとって、ビジュアル(絵をかいたり図解すること)は第二言語。そう思って生きている自分ですが、そんな話し方、伝え方、生き方があってもいい。

生きづらさを感じている人、コミュニケーションギャップでストレスを感じている人。あくまで手段の一つではありますが、そんな人が絵を通して滑らかに気持ちよくイキイキと生きていけたらいいなと思っています。

今回ご協力いただいた香川高専の先生方、高松市こども未来館のみなさん本当にありがとうございました。また来年も企画したいね、という話になっているので、これから定期的に続けられたらいいな~と思っているいわしーでした。

完成した作品を背景に香川高専と高松こども未来館のみなさんとパシャリ。
うどんも美味かった~っ!またきます!香川!

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👇私の活動や思いについてはこちらのインタビュー記事にまとめています!


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