その日女友達からのLINE。開けてみると「こいつ彼女できたの？」というメッセージと共にインスタグラムのスクショが送られてきた。彼女のいう
「こいつ」は私が一番仲がいい男友達だった。彼とは大学からの付き合いだが、地元が近いので友達の友達だった。5月から仲良くなって2人で放課後買い物に出かけたり、授業中にこっそりLINEしたり、休日に遊んだり周りから見ればカップルと言ってもおかしくない距離感だった。
男女の仲は成立しない、そんなこと言う人もいるだろう。でも私は彼の真っ直ぐさやたまに見せる冷たさがとても好きだった。お互いを1番の異性の友達と言い合い、相談する仲だった。
そんな話はさておき、私も自分のインスタグラムで彼の投稿を確認した。そこに映っていたのは茶色のワンピースにゴールドのアクセサリーを身につけた女の子だった。別の友達に「S、彼女できたんだね」って言うとその娘から電話がかかってきた。「実はね、、」そこから私は涙が止まらなくなった。Sはその娘にずっと恋愛相談をしていた。しかもこのことは絶対てんぷらには言わないでと口止めをしていたのだ。その娘を責めるつもりは全くない。ただ単にSに絶望した。1番の友達？報告もなしに？彼なりの気まづさを感じたのだろうか？私はその日から2日間何をするにも手につかず、涙が止まらなかった。
 私は彼のことが心底好きだった。だから彼が全力で好きと思える相手ができることも彼のことを好きだと言ってくれる存在ができることも同じくらい幸せ。なのになんで私は泣いているんだろう。
はあ、友達ってなんなんだろ。一言も声をかけられず、さらには自分には内緒にしてなんて言われて人間不信になりそうだ。連絡も疎かにされ私はなにか嫌な思いでもさせたのかと不安だったのに。女か。一言あれば私はこんなに苦しんでいなかったと思うと幸せにならないで欲しいなんて思ってしまう。

つづく