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高宮孝治インタビュー 『あみぐるみ おたま の集い』 2024.4.13 sat - 4.28 sun

高宮 孝治 / Koji Takamiya

アートの経歴
※書籍
『おたま』(2001 アスペクト)
『おたまライフ』(2004 角川書店)

※個展 / 出展
個展『あるいはおたまでいっぱいの風呂』(2002 下北沢 ギャラリー風呂式)
個展『おたまジャンボリー2003』(2003 原宿 LAPNET SHIP)
個展『おたまジャンボリー2003(松)』(2003 ラフォーレ原宿松山)
個展『闘うおたま展』(2003 原宿 LAPNET SHIP)
出展『anti 2004』(2004 フィンランド kuopio) 他

アートを始めたきっかけ
初めておたまをつくったのは1999年7月のこと。私は32歳で、会社員で、課長で、そして疲れていました。

会社の女性がたまたま見せてくれた毛糸の人形「あみぐるみ」。それを見て半ば冗談で編み始めたクマのあみぐるみは、どういうわけかおたまじゃくしのかたちになりました。その毛糸のおたまじゃくしに、私は「おたま」と名づけ個人サイトで紹介しました。
簡単な構造がよかったのか。いいかげんな顔つきがよかったのか。それとも「30過ぎた男があみぐるみ」というもの珍しさか。徐々に「おたまが欲しい」「おたまをつくってみたい」というお便りが届くようになりました。カワイイの? これが? よくわかりませんでした。
でも、そうした小さなやりとりに、なんだか少し心がなごみました。

その後、私は何千匹ものおたまを編みました。おたまはいろいろな媒体で紹介され、個展を開催したり、出版したりするようにまでなりました。
おたまは私をいろいろところに連れて行ってくれました。いろいろ人にひきあわせてくれました。しかし、ふと思うのです。おいおい、これはなんなのだ、と。

私自身、いまだにおたまの活動についてうまく説明できないでいます。
なんのやくにたつのか。たぶんなんのやくにもたたない。
なんの意味があるのか。たぶんなんの意味もない。
しかし、おたまは私の人生に影響を与えている。そして、おたまを手にした私以外の人たちも、多かれ少なかれ、同じように何かを感じ影響を受けているのではないか。

なんのやくにもたたない。なんの意味もない。からっぽのおたまを手にみんなのおたまライフはゆるゆると続いていくのだろうと思います。

(書籍『おたまライフ』あとがき より)

影響を受けた好きな作家
あみぐるみ作家のタカモリ・トモコさん
都築響一さんのキュレーション
柳宗悦さんの民藝運動

本展示会の見どころ、注目ポイント、メッセージなどありましたらお願いします
あみぐるみおたま20年ぶりの個展になります。今回の展示のために256匹のおたまをつくりました。
さまざまなおたまが集い、群れなす様を、あたまをからっぽにしてお楽しみいただければ幸いです。

また、おたまは私がつくる「作品」というよりは、誰もがつくって楽しめる「あたらしい民芸」のような存在になれたらと思っています。
つくりかたを公開していますのでぜひチャレンジしてみてください。

※おたまのつくりかた

つくったおたまはSNSで投稿(#おたま)したり、個人の範囲であれば販売したりしていただいてOKです。

※おたまのガイドラインhttps://note.com/amigurumi_otama/n/n7b3240c13d54#262aab4d-0f94-46b3-9c9b-e77cfe7c62fd

皆さんもぜひ自分でおたまをつくって、一緒に楽しんでいただけるとうれしいです。

なぜ編むのでしょうか?
編めばわかるさ!

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