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RIZIN.45第3弾対戦カード~Feel the Future~

はじめに


皆様、こんにちは。
今年も後一か月もないという事で、恐らく世間一般は年末調整や忘年会の予定調整など、仕事納めに向けたラストスパートというか最後の山場に差し掛かっているのではないでしょうか。
RIZINも毎年恒例の大晦日大会に向けて着々と準備が進んでいますが、今回は最近発表された第3弾の対戦カードについて話していこうと思います。
1弾の時のように長くなりますので、それを理解した上で読んでください(笑)
布団に籠りながらやホットコーヒー片手にお菓子でも食べながら読むのがリラックスして読めるのではないかなと思います。
では、いきましょう。

①イゴール・タナベvs安西信昌


https://twitter.com/rizin_PR/status/1727918509215371652

MMAデビューから4戦4勝無敗で全試合一本勝ちを収めている、現在RIZIN2連勝中のイゴール・タナベ選手がウェルター級に挑戦。
元UFCファイター・第12代ミドル級キング・オブ・パンクラシストと実績・実力ともにある安西信昌選手を相手に今後のキャリアを占う一戦に挑みます。
イゴール・タナベ選手は7歳から柔術を始め、ブラジリアン柔術世界選手権 紫帯優勝をはじめ様々な大会で優勝し、現在では黒帯を持つグラップラー。
青木真也選手らMMAトップファイターとグラップリング練習を行っていく中でMMAファイターになることを決意し、2021年11月にHEATで清水洸志選手と対戦し、1R序盤に得意の三角絞めによる一本勝ちを収めると、2022年12月のINOKI BOM-BA-YE×巌流島in両国でK-1やHERO’S、DREAM、Bellatorなど様々なメジャー団体で活躍したメルヴィン・マヌーフ選手を相手に1Rヒールフックで一本勝利を飾ると、RIZIN参戦を果たします。
RIZIN初参戦となった7月の超RIZIN.2では第11代ウェルター級キング・オブ・パンクラシストで現DEEPウェルター級王者の阿部大治選手と対戦し、1Rヒールホールドで一本勝ちを果たすと、10月のRIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAでK-1やKrushで活躍しているANIMAL☆KOJI選手を相手に1R三角締めで一本勝利を果たし、4連勝・4連続一本勝ちを飾り、今回満を持してミドル級からウェルター級に階級変更し5連勝・5連続一本勝利を目指して試合に挑みます。

対する安藤信昌選手は、元UFCファイターで第12代ミドル級キング・オブ・パンクラシストでパンクラスで田中章仁選手に勝利してから6連勝でキング・オブ・パンクラシストに輝くとUFCに参戦。UFC初戦ではアルベルト・ミナを相手に1RTKO負けを喫するも、次戦のロジャー・サパタ戦では相手の左手負傷によるTKO勝利でUFC初勝利を飾り、そこから約2年後の2017年にルーク・ジュモーと対戦し3-0の判定勝利でUFC2連勝を飾ります。しかし、2018年6月にジェイク・マシューズと対戦しリアネイキットチョークで一本負けを喫し、この試合を最後にUFCから離れます。
1年余りのブランクを経てDEEPに参戦。佐藤洋一郎選手と対戦し、負傷判定で勝利し久しぶりの白星を挙げます。しかし、急遽参戦が決まった2019年12月のBELLATOR JAPANでマイケル・ “ヴェノム”・ペイジと対戦し2RKO負け、約3年5ヶ月ぶりの復帰戦となった2023年5月のCombate Globalで当時3連勝中のヴィクトル・ヴァレンズエラ選手と対戦し2RTKO負けを喫し、2連敗。
そして今回、RIZIN初戦であるとともに再起戦となる試合に挑みます。

この試合の注目ポイントは契約体重。
イゴール・タナベ選手はこれまでミドル級(-84kg)付近で試合をしていましたが、今回は階級変更し、ウェルター級(-77kg)で試合をすることになります。
これまでよりも更に7kg落とす事でイゴール選手がどこまで動けるのかが重要なポイントになるのではないのかなと思います。
試合展開については、凄く単純明快でイゴール選手は一本勝ち狙いで来るのをMMAの経験が豊富で一発もある安西選手がどう搔い潜って勝ちに行くのかという構図になると思います。ただ、個人的にはイゴール選手が”MMAファイター”としてどこまで成長しているのか、”柔術”ではなく”MMA”のグラウンドテクニックができるかで「対世界」という部分での今後の期待値が変わってくると思います。世界を目指す新星グラップラーが喰らうか、それとも世界を知る実力者が残酷な現実を見せつけるか。

②弥益ドミネーター聡志vs新居すぐる

https://twitter.com/rizin_PR/status/1727918599476756502

エリートサラリーマンとMMAファイター、心優しき男前クラブセキュリティとMMAファイター、2つの顔を持ちながら国内王者になった異色の実力者同士によるフェザー級の一戦。

弥益ドミネーター聡志選手は筑波大学・筑波大学大学院を卒業していて、大手食品会社のエリートサラリーマンでありながら、大学時代に総合格闘技を始め、2018年の6月にノンタイトル戦で王者・芦田崇宏選手と対戦し、1Rアームロックで一本勝ちし、同年10月にDEEPフェザー級タイトルマッチで再び王者・芦田崇宏選手と対戦し、3-0で判定勝利を収め王座獲得に成功します。2019年にDJ.taiki選手を相手に2RTKO勝ちで初防衛に成功しますが、2020年に後に第2代RIZINフェザー級王者になる牛久絢太郎選手を相手に防衛戦に挑みますが、1-4の判定負けを喫し王座防衛に失敗します。
2020年の大晦日にRIZIN初参戦が決まり、RIZIN.26で朝倉未来選手と68kg契約で対戦し、1R左ハイキックからのパウンドでTKO負けを喫しますが、この試合で独特なキャラクターでファンを魅了したこともあり、負けたものの出世試合になりました。
2021年6月、格闘技興行の開催は約14年半振り、MMAイベントの開催は約17年半振りとなる東京ドーム大会となったRIZIN.28で元RISEウェルター級王者・”ブラックパンサー”ベイノア選手と73kg契約で対戦し、2-1の判定勝ちを収め、翌年2022年3月のRIZIN.34で萩原京平選手と対戦し、1R腕ひしぎ三角固めで一本勝ちと連勝します。同年11月のRIZIN LANDMARK 4で平本蓮選手と対戦。元々66kg契約で行われる予定が平本選手の怪我により直前で70kg契約に変更になって試合が行われました。試合は終始平本選手にテイクダウンを防がれてしまい、打撃で何度もダウンを喫して、結果は3-0の判定負けを喫しました。
そして今回、大晦日RIZINという特別な大会で地味に落とせない再起戦、年内最後の一戦に勝利し、最高の仕事納めができるのか。

対する、新居すぐる選手は現フェザー級キング・オブ・パンクラシストで2021年頃までクラブセキュリティの仕事と二足の草鞋を履いて格闘技をしています。地下格闘技を経て、GLADIATORで1Rアームロックによる一本勝ちでプロデビューし、それ以降はパンクラスを主戦として、2018年に海外のX-1 World Eventsのワンナイトトーナメントにも参戦し、優勝を果たします。2019年にパンクラスで試合して敗戦してから、約2年後にRIZIN初参戦を果たします。
2021年10月のRIZIN.31で第7代DEEPライト級王者でDREAMでも活躍した中村大介選手と対戦しますが、カウンター気味の打撃で効かされた後に得意の腕ひしぎ十字固めを極められ一本負けを喫すると、2022年2月のRIZIN TRIGGER 2ndで初代Fighting NEXUSフェザー級王者の山本空良選手と対戦、左フックからのパウンドで1RTKO負けで2019年パンクラスの田中半蔵戦から3連敗を喫してしまいます。
その後、パンクラスに戻りハンセン玲雄選手と対戦し、1Rアームロックによる一本勝ちで連敗脱出を果たすと、次戦の高木凌選手との一戦でもアームロックによる一本勝ちで連勝を飾り、再びRIZIN参戦を果たします。2023年6月のRIZIN.43で同郷の飯田健夫選手と対戦し、右ストレートからのサッカーボールキックでKO勝利、RIZIN初勝利で3連勝を飾ります。勢いそのまま、3ヶ月後にパンクラスでフェザー級キング・オブ・パンクラシスト王者決定戦として亀井晨佑選手と対戦し、2Rにヘッドシザース(洗濯ばさみ)で一本勝ちを収め、フェザー級キング・オブ・パンクラシストに輝きます。
そして今回、勢いも実力も身に付けて、大晦日RIZINという特別な大会でRIZINフェザー級戦線に割って入るための大事な一戦を迎えます。

この一戦は、かなり拮抗する戦いでスクランブルな展開になるのではないかなと思います。打撃もお互いに打ち合いができるタイプですし、寝技もドミネーター選手は洗濯ばさみや三角締め、新居選手はアームロックと必殺技があり、2選手とも寝かされても問題ないレベルでグラウンドの展開は進めることができます。
試合のカギは試合の進め方やテンポになるのかなと思っています。弥益選手は、独特なテンポとステップで自分のペースに持っていくタイプなのに対して、新居選手は「ここだ」という時に一気に勢いで自分のペースに持っていくタイプとかなり違いがあります。
この試合は弥益選手が如何に新居選手の勢いに飲まれないか、自分のペース、戦い方ができるかで勝敗が分かれると思います。

③三浦孝太vs皇治

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前回、キックボクシング出身でMMA初戦のYA-MAN選手を相手に初黒星を喫した三浦孝太選手が今回再起戦を迎える相手は、これまたMMA初戦でキックボクサー・皇治選手。モテて、しゃーない2人が大晦日のリングで相対します。

三浦孝太選手は、プロサッカー選手で日本代表やJ1リーグ、海外で活躍し、現在も現役でプレーしている三浦知良選手の息子で元々三浦孝太選手もサッカーをしていましたが、高校生の時にRIZINを見て総合格闘家を目指したいと考えるようになり、サッカーと並行して総合格闘技のジムに通いだし、最終的に現在所属しているBRAVEに正式入門。高校2年生の時に椎間板ヘルニアから復帰したタイミングで総合格闘家を本格的に目指し、BRAVEで住み込みの弟子になります。
2021年大晦日にいきなり国内最大の団体・RIZINに参戦し、RIZIN.33でプロデビューを果たします。地下格闘技参戦経験がありながら実業家やホストもしていたYUSHI選手と3分3RのRIZIN MMA特別ルールで対戦し、1RサッカーボールキックでTKO勝利を飾り、勝利後にカズダンスの最後をやるなど、スター性を見せつけました。しかし、2022年5月のRIZIN LANDMARK vol.3でフェリペ“キングハンター”マソーニ選手と対戦予定でしたが、首の怪我で中止、同年7月のRIZIN.37にも同カードが組まれましたが、三浦選手が新型コロナウイルスに感染し中止となってしまいます。
2022年8月にタイのラジャダムナンスタジアムで行われたRWSで元K-1 WORLD MAX世界王者のブアカーオ・ポー・プラムック選手とキックボクシングルールでエキシビションマッチを行い、3R終了間際にラッシュを浴びてレフェリーストップ。エキシビションであるため勝敗はつかなかったものの、貴重な経験を積みながら次戦に向けて練習を重ねていき、2022年9月の超RIZINで久しぶりのMMA参戦でブンチュアイ・ポーンスーンヌーンと3分3Rの特別ルールで対戦し、1R腕ひしぎ十字固めで一本勝ちでMMA2連勝を飾ります。
2023年5月のRIZIN.42で初代RISE OFGM -65kg級王者でMMA初戦のYA-MAN選手と5分2Rの特別ルールで対戦し、試合開始すぐにスーパーマンパンチを当てた後にフロントチョークを仕掛けたり、何度かテイクダウンに成功するなどアグレッシブに攻めますが、タックルのカウンターで右アッパーを貰い、最後はタックルを切られてから膝を顔に決められ、パウンド連打を喰らいレフェリーストップとなり、キャリア初黒星となるTKO負けを喫します。
そして今回、2年ぶりの大晦日参戦、そしてキャリアとしても2年目の記念日を迎える大会で初黒星を喫したYA-MAN選手と同じキックボクシング出身でMMA初戦の皇治選手を相手に大事な再起戦に挑みます。

対する、皇治選手は元ISKA K-1ルール世界ライト級王者、元HEATライト級王者でK-1ではK-1三階級制覇を達成した武尊選手とのタイトルマッチも経験した六甲のアルマジロ、ではなく鋼のエンペラー。最近では、ボクシングやグラップリングのエキシビジョンもするなど多方面で活躍している、話題を常に集めるファイターです。
K-1時代は、RIZINでも度々見せるトークスキルで様々な選手との対戦を実現させ、第2代K-1スーパー・フェザー級世界王者の卜部弘嵩選手に勝利したり、大阪大会のメインでは武尊選手とのK-1スーパー・フェザー級タイトルマッチをし、敗れたものの武尊選手の打撃すら耐えきる皇治選手のタフさを証明するなど、様々な場面で話題を呼び人気選手となります。
しかし、2019年11月を最後に多額の違約金を支払い、K-1との契約を破棄し所属ジムからも離れ、2020年7月のRIZIN記者会見で参戦を発表し、9月のRIZIN.24で2021年にボクシングに転向し2戦2勝0敗、来年1月に3戦目を控えている神童・那須川天心選手と対戦しますが、那須川選手のテクニックに翻弄され、終始ペースを握られたまま3-0の判定負けを喫し、2020年大晦日には、初代PRIDEライト級王者の天下無双の火の玉ボーイ・五味隆典選手と3分3Rスタンディングバウトルールで対戦し、0-2の判定負け。2021年6月のRIZIN.29で行われたRIZIN KICKワンデートーナメントでは、一回戦で日本ムエタイ界の至宝・梅野源治選手(爆肘YAVAYだろ)と対戦しますが、1Rにバッティングをしてしまい、ノーコンテストになりますが決勝に進出。決勝では、RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament優勝・第5代RISEライト級王者の白鳥大珠選手と対戦するも、1Rにダウンを奪われ0-3の判定負けで優勝・RIZIN初勝利を飾ることが出来ず、試合後には敗北が続いていた事や今回の敗戦によって引退を示唆する発言をしました。しかし、11月初の沖縄開催の大会になったRIZIN.32の参戦が決定し、キックボクシングルールで元修斗環太平洋バンタム級王者・祖根寿麻選手と対戦し、一進一退の攻防を見せ3Rに左フックでダウンを奪い、3-0の判定勝利でRIZIN初勝利を飾るとともに連敗から脱出します。しかし、2021年大晦日のRIZIN.33では当時RISEで話題を呼んでいた初代RISE OFGM -65kg級王者のYA-MAN選手と対戦しますが、3-0の判定負けを喫し、連勝とはなりませんでした。
2022年3月、RIZIN.34でワンデートーナメントでノーコンテストとなってしまった梅野源治選手と再戦を果たし、2-0の判定勝ちで再起戦を飾り、この試合で梅野選手の「YAVAYだろ」が生まれました。9月の超RIZINでは、過去に皇治選手が那須川天心選手を煽った際にフロイド・メイウェザー・ジュニアに落書きをした仮面を使っていた事に怒りを露わにしたフロイド・メイウェザー・ジュニアのボディーガード・ジジと急遽ボクシングルールでの対戦が決定し、その試合で3RTKO勝利を飾ると、11月にドバイで開催されたボクシングイベント『GLOBAL TITANS』でTMTのメンバー、ジャハン・イングラム選手と3Rボクシングルールでのエキシビジョンマッチで対戦し、引き分けとボクシングルールでの試合が続くとともに、メイウェザー陣営との因縁試合が続きました。
2023年4月のRIZIN.41でK-1時代から因縁があり、2022年12月にK-1との契約が満了した芦澤竜誠選手と対戦し、1-2の判定負けを喫し、試合後に引退表明をしました。しかし、6月に引退を撤回し、まさかのMMA転向を宣言、元DREAMライト級王者・ONE世界ライト級王者の青木真也選手や全日本ノーギ選手権フェザー級優勝の竹浦正起選手と練習を行ったり、第9代DEEPウェルター級王者の住村竜市朗とタッグを組んで、その2人を相手にグラップリングのエキシビションマッチも行うなど、本格的に練習を重ねていき、そして今回大晦日に満を持してMMAデビューを果たします。

この試合は、勝ち負けという部分以上にお互いにMMAファイターとしてどこまで期待を持たせられるかが大事な試合になると思います。そのために、MMA3戦目でありながら三浦選手は見せ方を考えながら成長や皇治選手の方が格闘家としての経験は豊富ですが、MMAファイターとしては自分が経験豊富であるところを見せつけないといけないという難しい役割を果たさないといけない一戦になります。
試合展開について話すなら、三浦選手は割とこの3試合を見ていてグラップラー寄りの戦い方をしているため、今回も寝技を中心とした戦い方を展開していくのかなと思いますが、皇治選手が青木選手・竹浦選手と練習して寝技の技術を磨いている事を危惧して打撃中心で展開を進める可能性もあるのかなと思います。対して、皇治選手は三浦選手よりも打撃の技術は圧倒的に上なので出来れば打撃の展開で行きたいところですが、個人的に皇治選手の性格と寝技をかなり練習している所からグラウンドの展開に自ら持っていく可能性もある気がします。
個人的には、この試合はMMAのレベルとしては他より劣るかもしれませんが同大会でMMAデビューする芦澤選手の試合よりも勝負論があって面白いと思います。

④伊澤星花vs山本美憂(山本美憂引退試合)


https://jp.rizinff.com/_ct/17669336

「QUEEN BEE Last Dance」
RIZIN旗揚げから女子総合格闘技を盛り上げてきた山本美憂が遂に引退。
本人も大好きで思い入れのある大晦日のリングで絶対女王・RIZIN女子スーパーアトム級王者を相手という最高の舞台で最後の大暴れを見せる一戦。

山本美憂選手は、神の子・山本”KID”徳郁選手の姉で元女子レスリング選手として様々な大会で優勝するなど輝かしい実績を持つMMAファイター。
レスリングでオリンピック出場を目指しますが、アテネ・ロンドン・リオデジャネイロの三大会とも出場することができず、2016年リオデジャネイロオリンピック出場が叶わなかった事を機に総合格闘技への参戦を表明。
2016年9月、42歳ながらMMAデビューを果たし、Cygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント開幕戦でShoot Boxing世界女子フライ級王者・RENA選手と対戦しますが、1Rニンジャチョークで一本負け、2016年大晦日のCygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント FINAL ROUNDでKOCT 女子ストロー級王者・アンディ・ウィン選手と対戦し、1R腕ひしぎ十字固めで一本負けで2連敗を喫します。
連敗を機に練習拠点をグアムに移して打撃や寝技など弱点を強化すると、2018年7月のRIZIN.11で石岡沙織選手と対戦し、左フックでダウンを奪うなどレスリングに頼らない戦い方で終始試合をコントロールし、3-0の判定勝利を収め、RIZIN・キャリア初勝利を飾ります。更にここから2018年9月にアンディ・ウィン選手との再戦を3-0の判定勝利、2018年大晦日に長野美香選手と対戦し3-0の判定勝利、2019年6月にRIZIN女子スーパーアトム級トーナメント2017優勝者・浅倉カンナ選手と対戦し3-0の判定勝利で4連勝を飾ります。しかし、2019年10月に第2代RIZIN女子スーパーアトム級王者・初代ROAD FC女子アトム級王者・第2代DEEP JEWELSアトム級王者・ハム・ソヒ選手と対戦し、グラウンドでのパウンドでTKO負けを喫し、連勝とタイトル挑戦のチャンスを落としてしまいます。ただ、2019年大晦日のRIZIN.20でアム・ザ・ロケットと対戦し、3-0の判定勝ちで再起戦を勝利で収めます。
2020年大晦日にハム・ソヒ選手が返上した事で空位となったRIZIN女子スーパー・アトム級王座をかけて、初代RIZIN女子スーパー・アトム級王者・浜崎朱加選手とRIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦で対戦しますが、1Rネックシザース(洗濯ばさみ)で一本負けを喫し、タイトル奪取とはなりませんでした。その約1年後の2021年11月のRIZIN.32でRENA選手と約5年振りの再戦を果たし、タックルなどで試合を優位に進めていましたが2Rにタックルにカウンターの膝蹴りを貰ってしまい、追撃のパウンドでTKO負けを喫し、リベンジとはなりませんでした。更に、2022年7月のRIZIN.36で現DEEPミクロ級王者・元DEEP JEWELSアトム級王者・大島沙緒里選手と対戦し、一進一退の攻防の接戦を見せますが、1-2の判定負けで3連敗を喫してしまいます。
そして、2023年5月のRIZIN.42で引退を発表し、伊澤星花選手との対戦が決定するも練習中に膝前十字靱帯断裂で全治6ヶ月と診断されたため欠場となってしまい、大晦日に延期となり、今回怪我も治り、舞台の整った大晦日のリングで最後の試合に臨みます。

対する、伊澤星花選手は現RIZINスーパーアトム級王者・現DEEP JEWELSストロー級王者・RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリ2022優勝とプロデビューから約3年ほどで国内トップになった無敗の超新星です。
柔道出身でレスリングや相撲もやっていたアスリートでありながら、東京学芸大学・東京学芸大学大学院を卒業しており教職修士の専門職学位を取得しているエリートでもあります。
大学院進学後に本格的に総合格闘技の練習を始め、2020年10月にプロデビューをし、初戦はARAMI選手に3-0の判定勝利を収めると、12月に当時DEEP JEWELSストロー級暫定王者・本野美樹選手とノンタイトル戦で対戦し、判定勝利を収めプロ2戦目にして王者に勝つ番狂わせを起こします。
2021年6月に再びDEEP JEWELSストロー級暫定王座を賭けて本野美樹選手と対戦し、今度は1R腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちの完璧な内容で暫定王座を獲得します。2021年10月にパク・シウ選手と対戦し、2R途中にパク選手がグラウンド状態での顔面への蹴りを行ってレッドカードの減点2が出され、3-0の判定勝利を収め、4連勝を飾ります。そして、2021年大晦日のRIZIN.33に参戦することが決まり、いきなりRIZIN初戦で初代・第3代RIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加選手と対戦しますが、序盤から常に試合を優勢に進め、最後は三角締めの形からマウントポジションになり肘とパウンドの連打でTKO勝利を飾ります。この試合で浜崎選手から初めて勝利を収めた日本人選手となったとともに初めて浜崎選手にTKO勝利をした日本人選手になり、絶対王者であった浜崎選手を圧倒して倒したことでファンの度肝を抜きました。
2022年3月にDEEP JEWELSストロー級の王座返上に伴って、正規王者となった伊澤選手は4月のRIZIN.35でRIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチとして浜崎朱加選手とダイレクトリマッチを行い、グラウンドで積極的に攻めて3-0の判定勝利で第4代RIZIN女子スーパーアトム級王者に輝きます。
2022年7月のRIZIN.37から行われたRIZIN WORLD GP 2022 スーパーアトム級トーナメントでは、1回戦でラーラ・フォントーラと対戦し、1Rにフロントチョークで一本勝ち、準決勝でアナスタシア・スヴェッキスカと対戦し、2Rに腕ひしぎ十字固めで一本勝ち、決勝戦で過去にDEEP JEWELSで判定勝利を収めたパク・シウ選手と2度目の対戦で3R疲れて動きが悪くなり、危ない場面もありましたが、2-1の判定勝利で優勝を果たし、涙を流しました。
2023年5月に約1年半ぶりにDEEPに参戦し、アム・ザ・ロケットと対戦し、1Rに三角絞めで勝利すると、7月の超RIZIN.2で初防衛戦として挑戦者・クレア・ロペス選手を相手にRIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチに挑み、1Rにニンジャチョークによる一本勝ちを収め、王座の初防衛に成功したとともに、RIZINタイトルマッチ最速記録、無敗・11連勝と記録を残していきました。
そして、今現在トップを走るファイターとして、これまで女子格闘技を盛り上げてきた山本美憂選手の引退試合の相手に抜擢された伊澤選手。
この大舞台、大役を果たすことが出来るのか。

この試合に関して述べるとすると、花を持たせるのであればイージーな相手になると思いますが、山本選手が現王者の伊澤選手を相手にしたのはやはり最後まで勝負したいというアスリートの性だと思いますし、最後までプロとして勝負にこだわりたいという気持ちからなのではないのかなと思います。後は、山本選手の性格上、踏ん切りをしっかりつけるという意味で王者と戦って負けて引退することに納得したいというのもあると思います。
試合展開に関しては、ある程度MMAらしく打撃の展開もしていくと思いますが、お互いにグラウンドの展開が得意ですし、山本選手は長年鍛錬を積んできたレスリングを出していきたいというので最後はやはりグラウンド勝負しかないですね。この試合は多くを語る必要はないのかなと個人的に思います。

最後に

今回のサブタイトルは「未来を感じろ」
この先の格闘技界を担う若い世代や有望株が数多く参戦している今大会をイメージしてこのサブタイトルをつけてみました。
実はこの記事を書いて出しているのは、クリスマスイブ(12/24)になってすぐの2時ごろでまだカード全部を記事に出来ていないので、凄く切羽詰まっているのが現状です(笑)
第2弾を出そうと思ったのですが、ドーピングの一件で修正等をしないといけなくなったので、第2弾と第3弾は同時に出しています(笑)
既に全カード発表されていて、後2つくらい記事を書かないといけないのかなと思っているので、ちょっと絶望してます…。
ここまで書いてきたのもあって、最後まで記事を作り切りたいので、予定の合間を縫って死ぬ気で出しますので、もう少しお待ちください~
ちなみに、自分はクリスマスイブの夕方から年内最後の練習に行って、今年でどれだけ強くなったかを感じながら頑張りたいと思います。
では、次回の記事でまたお会いしましょう~


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