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【OPOI感想】ワンピースオンアイスという幻のような真実①

9月17日、ワンピースオンアイスの配信期間が終了しました。夢のような時間でした。今までいろんなアイスショーを見てきましたが、ここまで魂を吸い取られるような喪失感を味わったことはないです。
しかしこの1か月、いろんなことがあった。こんなに楽しくていいのか、期待以上のことがたくさんありました。こんなに楽しくても、記憶というのはどんどん抜けていきます。というかもう抜けてます多分。それを何とか繋ぎとめるため、感じたこと、忘れたくないことを駄文ながら書いていきたいと思います。


正直最初どう思った?

はい。

まずそもそも昌磨さん抜きにして、ワンピースをアイスショーってマジかよというとこから始まる。
発表されたのは確認してみたら3月だったのですが、その時はキャスティングのノリがディズニーオンアイス的なものだと思ってたんですよね。世間の方が知ってる選手が出る感じではなくて、プロの皆様が出るような。その意味では結構イメージはつきやすかった。
かつ、ディズニーオンアイスって多分スケオタの人ってそんなに見に行かないんじゃないかと思うんですよ。ワンピオンアイスもそんな感じで、ワンピース好きな人が見に行くもの、私たちはそんなに関わらない感じのものなのかなーと思ってました。と思ってたら。

いや、ルフィ宇野昌磨!!!!!!!!????????

全く予想してなかったんですよ。誰かな~とかも思ってなくて、おそらく私は知らない感じの方がやるんだろうなとしか。そんなストーリーしっかりやると思ってなくて、キャラのミーグリ的なやつだと思ってたんですよ。

何か聞いた話だと、この写真の時点で予想していた方いたらしい。まじで?
私この写真見てすらなかったよ。
見てたら分かったかな…?自信ないな…まず頭がそんなわけないって思っちゃってるもんな。

三度見くらいした。「昌磨さんがルフィ!?」ってのもあるし、「あっキャスティングそういうノリ!?ちゃんと有名選手使う感じ!?スケオタもちゃんと関わりある感じのやつ!?」っていう驚きもあった。

そこからはもうワクワクです。他キャストを予想するの、めっちゃ楽しかった。しかも発表されるキャスティングがどれも見る前から大正解やんけというメンツばかりだった。ほんとにワクワクして発表待ったし、スケートファンじゃないワンピ界隈の方々のリアクションを見ると嬉しかった。

正直前例無さ過ぎてなんもわからん。ただ、とにかく何か今まで見たことのないものが始まる!ってドキドキした。メンツが良すぎて、仮にショーとしての出来が微妙だったとしても(失礼)スケートが上手いことは確実に保障されてる。そこの安心感も大きかったです。
あと賢二先生がいたのも大きい。安心と信頼、俺たちのミヤケン。

個人的なことなのですが、人生で初めてアイスショーの最前列をとりました。32000円。
私は普段は金銭的にもスタンドがギリでしたし、スタンドで不満があるかと言ったら全然ありませんでした。むしろ俯瞰で見れる視界が結構好きで、値段関係なしにスタンドでいいじゃんと思って普段は買ってたのですが、とはいえ一度は最前にいってみたかった。
ただ、いくら昌磨さんの演技が好きでも、昌磨さんが滑るのってせいぜい5分とかなんですよね。そこで大きなお金を出す勇気がなかなか出なかったというか。
だからこそ、ここが使い時だと思いました。ショーの構成はわからないけど、ワンピースオンアイスでルフィが5分しか出ないわけがない。今までより確実に長い時間昌磨さんのスケートを見れる。ここしかないと思って買いました。その時の私の判断褒めてあげたい。

横浜公演

そんなこんなで始まった横浜公演。私は横浜千秋楽をとっていたので、初演の時はどんな反響が来るのかドキドキしてSNSを見てました。

正直、スベる可能性もあるんじゃないかなと思ってたんですよ。2.5系ってその事故あるじゃないですか。シンプルにクオリティが微妙みたいな。
俳優さんでもその事故起こるときあるんだから、ましてスケーターという演技・ビジュアルに関してはプロではないメンバーなら事故る可能性も全然ある。
裏方の布陣が完璧だから大丈夫かな…と思いつつ、どう転ぶかなっていうのが怖かったです。

なにせ、昌磨さんがすごく頑張っていたので。昌磨さんはいつでも頑張っているけど、今回は特別違う頑張りが必要だったんじゃないかなと思います。
ワンピースという大きな看板で主役を任されて、普段フィギュアスケートを見ない、スケートが好きという前提が無い人たちの心を掴まなければいけない。
かつ、「宇野昌磨だ!」と思われたら失敗。「ルフィだ!」って思わせなければいけない。この難易度はスケーターの知名度が高いほど上がるので、昌磨さんはキャスト陣の中でも難しい立場でした。

それと、今回の稽古期間中、昌磨さんがすごく楽しそうだったんです。
普段が楽しそうじゃないとかではないんですが、アスリートとしての鍛錬という感じで。こんなに活き活きと、目がキラキラしている昌磨さんを久しぶりに見た気がしました。

かつ、少し驚いたのが、あの自己評価の低い昌磨さんが「楽しみにしていてほしい」「期待していてほしい」というようなことを練習が進むにつれて言うようになってきていたことです。ファンだとわかると思うんですが、これ結構珍しい。
さらに、初めてご両親に、アイスショーを見に来てほしいと言ったとも話していた。
そして昌磨さんだけじゃなく、他のスケーターも皆が、良いものができる!と嬉しそうに話していました。

稽古期間1か月という、アイスショーとしては異例の長さ。特に現役メンバーは、新シーズンに向けて他の選手はジャンプや新競技プログラムの準備を進めている中でかなりの時間をワンピースに捧げることになります。
なのに、それを負担という顔もせず、充実していると言って本当に心から楽しそうに稽古に励んでいました。

凄くキラキラしていて、公演を見る前からとても嬉しかったし、それが本人たちやファンの中だけじゃなく、皆に評価してもらえたらいいな、と思っていました。

逆に言うと、いまいち評価されなかったら…
彼らがここまでキラキラした目で頑張ったものに、良い評価がされなかったら…と思ったら怖かったです。
少なからず競技への圧迫はある。それなら、それに値するだけのリターンがあるものになってほしい。
そういう裏事情を抜きにしても、ただシンプルに、頑張っている人の思いは報われてほしい。
そう思いつつ、公演が終わったあたりでSNSをチェックしたら。

………動画が上がってる。てか、バズってる。


島田高志郎、バズる

まず初めにバズったのがこうしくんの動画。これが火付け役だったと思います。

バズった。バズり散らかした。みるみるうちに伸びて一晩で1万RTを突破した。
日本フィギュア界が誇るスーパーモデル、島田高志郎が世間にバレた。

…嬉しい。嬉しいし、なんというか、こんな上手くことが運ぶことある!?と思った。

そりゃー思うじゃないですか。
こうしくんスタイルめちゃめちゃいいから、それがバズったらいいなー!とか。
それきっかけでこうしくんのファン増えたらいいな、すぐにファンとまでいかなくても、全日本フィギュアが放送されたときにあ!サンジの子じゃん!って思ってくれる人が増えたらいいなーとか。

…それが、こんな思い通りになることがあるのか。本当にそうなった。その後も島田サンジの写真や動画が伸びに伸びる。
そしてそこから興味を持った人がどんどん拡散し、サンジ以外の動画や写真もどんどん伸びていく。


「宇野昌磨がいない、ルフィがいる」「ビビがかわいすぎる」「ゾロが刀咥えてスケートしてる」「ゾロの迷子をサンジとルフィが回収した」とどんどん評判が広がる。

みんなが次々と動画を上げる。公演が進むにつれて、みんなフィナーレの動画をわくわくしながら待ち構えるようになっていく。それも、フィギュアファンだけじゃなく、ワンピースのファンが。

…………こんなに上手くいくことある!!!!!!!???????


嬉しい。私はまだ見てないけど、もう成功してる。嬉しい。
「こうなったらいいな~」という期待がまじで全部形になって叶っていく。
嘘みたいだと思いました。
彼らの頑張りが報われている。嬉しい。
彼らのワクワクが、客席に、SNS越しのみんなに伝播した。嬉しい。

残席がどんどん減る。無くなる。横浜千秋楽、ついに立見席のチケットも売り切れたそうです。


その千秋楽。初めての、最前列に行きました。
元々楽しみだった気持ちが、10倍くらいに膨れ上がってました。

横浜千秋楽、現地

そしてやってきました横浜千秋楽。

新横浜で降りて歩き始めたところで、周りに徐々にUNO1グッズを身に付けた人が増えていきます。ここまではいつものこと。
ただ今回は、ワンピグッズを身に付けた人も同じくらいいる。
オタクは他ジャンルの人に興味を持ってもらうと嬉しくなる生き物なので、この時点でニコニコでした。

プレミアシート特典のグッズを貰い、物販でプログラムとトレカを買い、手紙をプレボに入れて入場。

私の席はショートサイド寄りのロングサイドでした。


端っこから二番目だった。
隣の席のお姉様のスマホが目に入ってしまったのですが、見たことのあるアカウントだったので有名人に会った気分になりました

となりのお姉様が昌磨さんのバナータオルをお持ちだったので浮かれながら話しかけてみたら、「この目の前の台に立ちますよ😊」と教えてくださいました。
あと、バナーを掲げるタイミングはほぼないとも教えていただいた。それはそんな気はしてた。

公演感想

ここからは、とりあえず思ったことを思い出しながらどんどん書いていくのでとりとめもない文章になると思いますが、お目汚しすみません。ストーリーを追いつつ、その都度思い出したことを織り交ぜて脱線していく形になるので読みにくい点も多々あると思いますが、お付き合いいただけますと幸いです。


開演

まず、開演前にずっと海の音が流れているのが良い。ワンピは名曲ぞろいなので、有名な曲を流すのも手でもちろんそれでもテンションは上がったとは思うのですが、没入感が違う。この時点で、スケートリンクが海に見えてくる。開演前から私たちの心というか、見る目の準備を指せてくれる演出で秀逸だなと思いました。リンクってもとは水からできているんだなあ、って当たり前のことをしみじみと思い出したし、この後何回も痛感することになる「ワンピースをスケートでやる意味」の一つ目の気づきでした。
荒れている海じゃなく、穏やかな海のザザーン…って音なのも、嵐の前の静けさって感じで良い。


子ビビとペルと子コーザ

そしてこれ皆さん言い尽くしてると思うんですが、初めのシーンが幼少ビビとペル、コーザとの約束なのいいですよね。
コーザのことを「リーダー!」と呼ぶシーンがあることで、砂砂団のリーダーだったコーザが今は反乱軍のリーダーになってしまう、という点での対比が効いてる。
砂砂団という名前こそ出てないけど、ビビとコーザが幼馴染だったということ、それを見守っていたのがペルだったことがわかる。これがあるとないとでペルの某シーンの見え方が全然違うんですよ…

(今思ったんですけど、ビビのコーザの子供の頃のチーム名が砂砂団で、クロコダイルがスナスナの実の能力者なのすごい皮肉だな)

スケート的な話をすると、リフトできるの強いですよね。これもまたスケートでやる意味だなあって強く感じたシーンでした。ワイヤーを使う手もあるとは思うんですが、ワイヤーだと縦の動きになって横の動きができないから、スピード感と爽快感のある飛行にはならない。我々は空から見ているイメージであの飛行を見れるので、そういう意味でも視点の矛盾も起こらない良い見せ方でした。

というか、持ち上げるのが碧波ちゃんとはいえ、ペア選手ではないのにリフトができる𠮷野兄さんほんと器用ですよね…私は存じ上げないのですが、経験あったりするのかな。


ビビ様、スパイラルで登場

そしてそこから簡単な状況説明があった後、ウィーアーのイントロと共にスパイラルで登場するビビ!!!!

Xでも言ったんですが、この演出素晴らしいと思う。没入感が違う。
やっぱりアラバスタと言えばビビ、ビビはアラバスタ編の象徴なので。特にセリフもなく何かのシーンでもなくとも、ここでビビちゃんが跳びだしてくることで一気にこちらのボルテージが変わる。いきなりナミさんではだめなのです。
このあたり、"わかってる"方が演出してるな~!!!と思いました。金谷大先生に五体投地(この後n万回する)。
それと、シンプルに真凜ちゃんのスター性なんですよ。我々スケートファンはキャスト全員みんなすごいってわかってるしみんな好きだけど、一般層での知名度・人気・「有名人を見た」という感覚にさせてくれる度が高いのはダントツ真凜ちゃんでしょう。
「本物の本田真凜だ!」でもうアガるじゃん。

あと、もうシンプルにめちゃくちゃかわいい。出てきた瞬間の「えっかわいい!!!」という驚きと嬉しさで一気に目を奪う。


これは、ワンピだけじゃなくスケーター側への理解も深い演出だなと思いました。五体投地。


テンション爆上げ・お立ち台キャラ紹介

これ。これ、マジで天才。
ワンピオンアイスの演出、素晴らしい点たくさんあるんですけど、総じて言えるのが見る側のテンションを上げるのが上手すぎる。

ワンピース読んだことないという人もいると思うのですが、それでも麦わらの一味はみんなわかるじゃないですか。日本で暮らしてたら絶対どっかで見たことあるわけで。それがこうしてドン!!!!!って目の前に出てくる。そりゃ興奮するし、拍手してキャー!っていうタイミングを作ってくれるからそこでテンションを上げられる。この辺本当に上手い。手え叩いてキャッキャとはしゃいだ。もうこの時点で元とったと思った。

そして私はお立ち台の目の前だったんですが…柄にもなく悲鳴を上げてしまった…

私の方のお立ち台はサンジとウソップが来てくれたんですけど。ガチ目の前。本気出したら、触れる(絶対にやらないけど)。
小声で(生きてる…)って言ってた。島田高志郎、織田信成、いた。

2人とも完璧にキャラなんですけど、でもさすがに近くで見ると顔がテレビ越しに見ていたこうしくんとのぶ様で、それを今直に見ていると思うと震えた。これが最前列か。そりゃみんな買うわ。
普段の最前列って目の前で本人が止まる事ほぼないと思うので、こういうお立ち台があって偶然にも私がその目の前だったというレアケースなんですけど。最前、すごい。

というか今思ったんですけど、ビビのスパイラルはキャラ紹介も兼ねてたんでしょうね。麦わらの一味じゃないからここで出てくるのはおかしいけど、主要キャラなので顔見せなしで始まるわけにはいかないので。

そして改めて、事前にSNSで見てはいたんですけど…マジで皆本物。
スケートが好きでスケーターのことも大好きで、今回の出演メンバーは全員アイスショーで見たことのある私から見ても、スケーターを意識しない。キャラがいると思いました。すごい。
あと私の場合はSNSで見てから行ったので、「Xで見たサンジだー!!!」的な「芸能人を見た」的な感覚にもなって興奮しました。

そしてやっぱりみなさんめちゃめちゃ言ってますが、島田サンジ足長すぎ。
何度見てもリアルの人間に見えない。2次元から飛び出してきたようにしか見えない。
高志郎くんが足が長いことなんてみんな知ってるんですけど、見るたび毎回「いやあしなっっっっっが!!!!!!!」って新鮮に驚くのなんなんでしょう。本当に長くて見るたびにびっくりする。
SOIの時、ライトがつく前の暗闇でも一人だけスタイルおかしい人がいて一目で誰かわかってしまったのを思い出した。

今回は目の前に来られてしまったので、なんかもういろいろ通り越して「これほんとかあ…?」みたいな目で見てしまった。まだ信じてない。こんなに足長い人が現実にいるのか。
しかも高志郎くん、身長176cmなんですよね。もちろん高いけど、180級とかではないわけで。それであの股下ってどうなってるんだ。長さもすごいけど細さも含めてとにかく骨格がサンジ。キャスト発表から約束された勝利だと思ってたけど、期待以上でした。こりゃバズる。


推しを待ってたらルフィが来た


キャーキャーはしゃいでたら、ついに最後に昌磨さんが登場。
待ってました!と思ったら






…誰!!!!!?????
私の知ってる
昌磨さんじゃない!誰だ!ルフィだー!!!!!!!


このくだり昌磨さんファン全員やったと思うんですけど、私もちゃんとやった。
すごい。曲がりなりにも2015年から宇野昌磨推してるけど、今まで見てきたどの宇野昌磨でもない。ルフィだ。

昌磨さんは別に笑わない人ではない。仲のいい人たちと一緒にいるときにはよく笑う。でも、基本的にいつも育ちの良さが透けて見えるような気品が根底にあったりする。この笑い方は見たことが無い。
憂い0%、純真100%。昌磨さんの太陽の要素を抽出してそれを最大限に増幅させたような、大口を開けた笑顔。
すげえ。
この人、ここまでできるんだ。
表現のバケモンだと思いました。


文字数が膨らんできたので、一度ここで切ります!Part2に続く。
次は昌磨さんから感じた衝撃についてから書きます。


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