投票権,誰でも1票なのは公正?

選挙って選挙権のある人なら誰でも1票を投じられるじゃないですか.これって本当に公正なのかなって思ったこと,ありますよね?

選挙権を得る年齢が18歳まで引き下げられたとき,知的な訓練を積み重ねてきた自分とノーテンキな高校生(制限用法)が同じ1票か…と一瞬思いましたが,自分には知恵がある上に,意見を拡散する場所すらある(当時毎週1000人以上の生徒を教えていました).そう考えると,自分は何十票も持っているようなものだな,とすぐに思い直しました.

この考えは,特異なものではなく,誰もが考えたことがあるのではないかと思われます.しかし,今回の参院選で選挙ボランティアに参加していて,また大きく考えを変えることになりました.

新宿あたりの街宣で,たった数分ビラ配りをするだけで100人以上の人に声をかけることができます.もちろんビラをもらってくれる人自体はめちゃくちゃ少ないのですが,単純接触効果を望むことはできます.ここ数日の間に,1万人くらいの人には声をかけることができたと思います.このうち1%でも100票,0.1%でも10票…すごい!

自分は職業柄,発声はある程度鍛えられていますし,何より背が高いので人目を引くことができます.また,認知的な観点から,相手の印象に残りやすいような振る舞いも意図することもできます(毎日,少しずつビラ撒きの方法を改善していくのが楽しくなってきました…笑).

いままで自分は,例えば「公明党は組織票があってズルいよなー」なんて思っていましたがとんでもない勘違いでした.公明党の支持者の方々ってちゃんと選挙前とか電話してくるじゃないですか?ああいう地道な作業を毎回毎回やってるんですね.本当に凄いことだと思いました.

つまり,何が言いたいかというと,収入が多かろうが少なかろうが,学歴が高かろうが低かろうが,自分の身体を使って行動した人には,ちゃんと票を集める可能性がある.さらに知恵を絞ればより可能性が高まる.これはかなり公正な事実と言っていいのではないでしょうか(もちろん,考えるべき点はたくさんあるでしょう.例えば身体に障害がある方には圧倒的に不利である).

後は追記です.

自分は茂木健一郎ってあんまり好きじゃなかったんですが,たいして人も集まっていないところを安冨先生と一緒に歩いて回ったと聞いて印象がずいぶんと変わりました.逆に,メディアやSNS等で偉そうなことを言っているだけで,現場で行動しない人たちの無責任さも痛感しました.

あと,自民党が大金をかけて大量のCMを打っているのをズルいと見る向きもあるじゃないですか?でもそういうのに頼ることって,ゆくゆく組織を弱体化させることになると思うんです.だから,自民支持の人も反自民の人も知恵の出しどころのような気もしています.

というわけで,選挙楽しいです.いま手伝ってる山本太郎とれいわ新選組の陣営は,ドがつくシロートの集団がてんやわんやでやってる印象なのですが,他の陣営の内部も見て勉強したいなーなんて思っています.だって,新しいことに触れて,学ぶの面白いんだもん.

なお,自分は,陣営の内部の人と親しくなったりはしないつもりです.3年くらい彼らを応援しようかなとは思っていますが,変質した瞬間に手を引こうとも思っているので,慣れ合いたくはないな,と.

では,みなさんも自分の支持する政党・候補者のところへ出かけてみませんか?案外楽しいですよ~

記事に賛同してくださる方,なんらかの学びが得られたと感じてくださった方は,経済的に余裕のある範囲で投げ銭をいただければ幸いです.