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DIALOGUE+という声優ユニットの話

声優ユニットにハマった。
ユニット名は「DIALOGUE+」
「対話」を意味する名を冠した新人女性声優8人によるユニットに、今、僕は夢中になっている。

彼女たちとの出会いは昨年の11月。
仲良くしているオタクから突然、「金は出すからこのライブのアーカイブ配信を観て、感想を教えてほしい」「CUE!」というコンテンツのライブを布教されたことだった。

なにかしら刺さるモノがあるだろうということで布教されたのだが、そのオタクの目論見通りに僕は「CUE!」にハマった。
次世代声優育成ゲーム「CUE!」というコンテンツについての話はここでは省略する。(気になったらちょっと調べてみてほしい。良い作品なので。2022年1月からはアニメも放送します。)


この「CUE!」というゲームに出演する16人のキャストの中の8人が「DIALOGUE+」というユニットのメンバーであるということを僕はここで知った。

「DIALOGUE+」という声優ユニットがある、ということはその更に1年前ぐらいから知っていた。たぶんデビューシングルのCMをどこかで見たのだと思う。
だがメンバーの名前も顔もちゃんと把握していなかった。「『UNISON SQUARE GARDEN』の田淵智也さんが関わっているらしい」というぐらいの認識だった。

そんな「DIALOGUE+」と、「CUE!」をきっかけに出会った。

「DIALOGUE+」に興味を持った理由はメンバーである内山悠里菜さんの声が好きだったからだ。声が可愛い。ちょっと曲聴いてみるか。という軽い気持ちで曲を聴き始めた。

「DIALOGUE+」はYouTubeでの公式動画も豊富だったので、最初の頃はMVやライブのダイジェスト映像、ダンス映像を見てみたりもしていた。
そうした中で、ハッキリと「もしかして、このユニットはすごいのではないだろうか???」と思ったのは、YouTubeで見た「Domestic Force!!」という曲のライブ映像を見た時だった。2020年6月に無観客オンラインライブという形で開催された「ぼくたちのかくめい!」の映像だ。

映像から伝わる歌、音、ダンスや演出。すべてから強烈な力強さを感じた。
この力強さ・パワーは衝撃だった。「このユニットはすごいかもしれない」、「生で観てみたい」という気持ちがここで生まれた。

そして4月末。「CUE!」を布教してきたオタクに誘われ、前述の「ぼくたちのかくめい!」の再演という形で有観客開催された「ぼくたちのかくめい![再]」で、僕は初めて「DIALOGUE+」の現地参戦をした。

期待していた通り。いや、期待していたものより、更に楽しかった。

ステージ上で歌い踊る8人も、バンドメンバーも、客席のオタクたちも、全員が全力なのだ。全力でその空間を楽しんでいるのだ。会場の全体からパワーを感じた。

客席には、熱心に推しの色のペンライトを振る者。メンバーと一緒に踊る者。とにかく跳びはねる者。じっくりとステージを見守る者。
観客が、定められたルールの範囲の中で思い思いに楽しんでいた。


その中でも、やはりメンバー8人のパフォーマンスが強く心に刺さった。
上手いかどうかという話では無い。「全力」なのだ。
彼女たちの放つ熱量に感動し、初めてライブに来たくせに終盤では泣きながらジャンプしていた。

僕の考える「ライブの良い所」が詰め込まれている感じがした。
「楽しい現場」というのはオタクの数だけ存在するので、要は水が合ったということなのだが、「楽しかった」、「来て良かった」という多幸感でいっぱいだった。

ここで一気に「DIALOGUE+」にハマり、10月、11月の初ツアーまで駆け抜けた。

現地参戦と配信での視聴と、ライブの追いかけ方は色々だったが、こんなに短期間にいくつものライブを追いかけたのは久しぶりのことだったので、とにかく楽しかった。

ライブを重ねるごとにパフォーマンス力を成長させていくメンバーたちの姿は爽快だった。気持ち悪い言い方になるが、必死に頑張りながら客席に笑顔を向ける女の子の姿は胸を打つのだ。
どんどん「DIALOGUE+」のことを好きになっていった。

そして、ライブを追いかけるとともに「DIALOGUE+」関連の様々な媒体に触れ、このユニットはとても良い環境で仕組まれているのだなあということを感じるようになった。


新人声優によるユニットは実にたくさん存在している。毎年毎年、よくもまあこんなに新しい企画を生み出せるなと感心してしまう。

僕はこうした新人声優ユニットの企画に対しては「新人声優の貴重な新人期間をユニット活動に費やさせるのだから、大人たちはちゃんと責任を持って運営してくれ」と思っている。

ユニット活動をすることになった新人声優は、与えられた仕事、掴みとった仕事なのだから当然頑張るだろう。
だからこそ、そのユニットを仕組んだ大人たちはそのユニットに対して、最初から最後までちゃんとした仕事の場を用意してあげてほしい。
最初にとりあえず数曲だけ作り、申し訳程度のイベントを2、3度開催して、その後数ヶ月ないし1年以上何も動きが無いのに「ユニット活動やってま~す!」とか言ってるのはふざけた話なのだ。
ユニット活動をしていた声優が、10年20年経ってから「あの時やっていたのはなんだったのだろう」、「あの時もっと別の仕事をしていれば良かった」と思ったりしたらあまりにも哀しすぎる。

この1、2年は、ライブイベントを取り巻く状況の変化を受けて「ちゃんとやって行く」ということが更に難しい時代になってきていると思う。

そんな状況下でも「DIALOGUE+」を仕組んでいる大人たちは、定期的な生配信や新曲やライブ等、メンバーたちにちゃんと活動の場を用意してくれているなと思う。
そして、曲やライブはただ用意するだけでなく、メンバーたちが成長するためのステップになるものをちゃんと用意している。

今年、矢継ぎ早に開催した有観客ライブや、参加したフェスやイベントもメンバーたちに経験を積ませるものだろう。

メンバーたちも、与えられたものをただこなしていくだけではなく、ちゃんと自分で考えて経験値としている。
短期間で大きく成長をしていく彼女たちを見ればそれがとてもよくわかる。

大人たちはメンバーたちに期待し、彼女たちはその期待にしっかりと応えている。
それは当たり前のことだが、とても難しいことだ。人間と人間の付き合いだからだ。
今の「DIALOGUE+」は、とても奇跡的なバランスで成り立っている。

その奇跡的なバランスを作り上げているのは「誠実さ」だろう。
大人たちも、メンバーも、そしてファンも、それぞれがそれぞれに対して誠実さを持って向き合っている。
この「誠実さ」に満ちている世界を見ると「きっとこのユニットは上手くやっていける」、「もっともっと大きくなれる」と、ハマって1年も経ってないオタクが見ても思ってしまう。そう思わされてしまうのだ。


まあ、実際にこれから先、このユニットがどうなっていくのかというのは誰にもわからないのではあるが。
なにせ、前述の通りすべては人間と人間のやりとりだからだ。


だが、そうとはわかっていても「このユニットはこれから先、とてつもなく大きな輝きを見せてくれるのでは」と期待をしてしまう。

大人たちは全力でメンバーとファンに向けて想いをぶつけ、メンバーは大人たちからの想いに全力で応え、ファンに向けて全力で想いをぶつける。それを受け取ったファンたちは、思い思いの形で自分の想いを返す。そして大人たちとメンバーはその想いにさらに応えていく。

人間と人間がよろしくやっていく中で、この「循環」は誠実さ以上に大切なモノだ。
この「循環」がとても大切だということを、このユニットはちゃんと知っている。
だからこのユニットはこれから先ももっと輝いていけると思う。


なぜ、このユニットがその「循環」の大切さをわかっていると思うか?
それは、このユニットがその「循環」を表現する言葉を名前としているからだ。


ユニット名は「DIALOGUE+」

「対話」を意味する名を冠した新人女性声優8人によるユニットに、今、僕は夢中になっている。


「お話を続けよう。明日が楽しみになって眠くなるまで」


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