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Watusiがラジオ番組・CHILL 90's EMOTIONにゲスト出演!(前編)

 エフエム京都で毎週水曜23時から放送している、CHILL 90's EMOTION(略してチルエモ)は、シンガーでモデルで90年代オタクのあさちるが送るラジオ番組だ。10月4日の放送にはCOLDFEETのWatusiがゲスト出演。こちらをチェックしてみた。

 番組の冒頭では、あさちるによるDJプレイが行われる。曲中に自らの肉声を音声としてドシドシ乗せていくのが、あさちる流だ。最初の2曲は、COLDFEETのメンバー・Lori Fineの作曲によるナンバー。あさちるも曲と曲の間でWatusiの名前を出しながら、「名曲ありすぎやー!」とコメントしていた。
 今回プレイされた楽曲はこちら。

FIND THE WAY(中島美嘉)
Baby don't cry (hiro)
太陽手に月は心の両手に(UA)
STORM(LUNA SEA)
それが答えだ!(ウルフルズ)
真夜中のドア(松原みき)

 ノリに良い楽曲のときには、しばしば「ハイ!ハイ!」という合いの手を挟んで盛り上げようとする彼女。最後の曲では「今年もチルエモで真夜中のドア開けていきましょう」とコメントしていた。

中島美嘉『FIND THE WAY』


 DJプレイの後は、いよいよゲストコーナーの時間。あさちるが上京したときによく相談に乗ってくれた人物が、Watusiなのだそうだ。筆者はCOLDFEETの存在を、Grand Gallaryのコンピレーションなどで、音源を通してしか知らない時期もあったが、後にラジオ番組や雑誌などのメディアを通して発言を追っていくに連れ、面倒見の良い側面が垣間見えるようになってきた。番組が始まるまでは、Watusiとあさちるの接点がサッパリ見えていなかったのだが、あさちるも、そんなWatusiのお世話になったうちの一人なのだということを初めて知った。
 Watusiは「ちょっと久しぶり」とあさちるに声をかけた。2人でしばし旧交を温めてから、Watusiのタイトル・コールで自ら選曲した、小泉今日子「あなたに会えてよかった」をオンエア。自分の職歴にもつながる楽曲だと言っていたが、このときはサラッとした説明ですぐ曲に移ったので、筆者は「あれ?知ってる曲だけどWatusiさんと何の関係が?」と、謎を残したままの楽曲鑑賞となった。

小泉今日子『あなたに会えてよかった』

 曲の後は一度場面転換して、90年代カルチャーを掘り下げる「平成カルチャーラボ」のコーナーへ。今回、あさちるはカラオケをとりあげた。
 彼女は仲間と一緒でも一人でも、よくカラオケ行くそうだ。Perfumeの楽曲や初音ミクのような声になれる、ボイスチェンジャー機能なども使って楽しんでいるという。ほかにも音程のズレを修正する機能など、最近のカラオケの性能について、あるトラックメイカーに話していたら、現代ではそんな機能がついていることを知らなくて驚いていたそうだ。あさちるは、手作業でのピッチ修正は結構大変なのに、ボタンひとつでできてしまうのは便利だと思ったようだ。
 彼女がよく歌うのは小室哲哉などの90年代の曲。当時のヒット曲はカラオケで歌われるように意図的に作られていて、みんなで大合唱して楽しめる曲としてTRF「survival dAnce」やH Jungle with t「WOW WAR TONIGHT」を例に挙げていた。

 ここで番組の進行がゲストコーナーに戻る。Watusiはあさちると初めて会ったときのことを話した。彼が大阪へDJしに行ったときに、共通の友人を介してあさちると出会った。来月は京都に行くからまた会おうという流れになり、実際に京都の現場で迎えにきてくれたあさちるを見て、Watusiが放った一言が「君、誰だっけ?」。一か月経ったら、この有り様!いやあ~、なかなかヒドイ。この話は筆者も笑ってしまった。当の2人も昔を懐かしみつつ、このエピソードで笑い合っていた。あさちるが、一緒に錦市場に行ったことを思い返していた。
 あさちるは、上京直後にWatusiのイベントに出演した。彼女の東京生活のゼロをイチにしてくれたのが、Watusiなのだそうだ。

 話題はWatusiの音楽活動へ移る。小学5年でギターを手にするところから始まって、フォークギターの弾き語りを経てバンドを組むに至るなど、プロになる前のようすも語られた。さまざまなバックバンドや、音楽の制作会社的な活動も経験し、プロとの接点も増えてきたころの話もあった。90年代はアレンジャーの仕事が多かったという。レコード会社と契約してからは、ボーカル・ディレクションの現場も体験。本格的な活動はこのあたりからだろう、と本人も振り返っていた。
 あさちるは、COLDFEETを「クラブとメジャーをつなぐ架け橋」だと、紹介した。筆者もこの言い回しは何かの雑誌で見覚えがあるので、もしかしたら同じ記事を読んでいるのかも知れない。だが、よくよく考えると架け橋としての存在感なら、むしろDAISHI DANCEの方だろうという気がしてくる。DAISHI DANCEにはクラブ・ミュージックをまったく知らない層にも、このジャンルのエッセンスを手軽に味わえる楽曲がいくつもある。ジブリのリミックスなどがその好例だろう。DAISHI DANCEの活動を追っていくと、COLDFEETなどのクラブ・ミュージックの深いところに辿り着くという流れなのではないか。
 橋渡し役がDAISHI DANCE、その渡った先にいるのがCOLDFEETというのが、筆者の印象だ。

(後編へつづく)

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