見出し画像

音楽と食文化と地域活性化と

 官民の包括連携協定で地域活性化を図る美祢市。秋吉台という貴重な観光資源がある。バイク愛好家にとって、山口県は道路が走りやすい、格好のツーリング・スポットだ。遠方からの流入も見込める、このレジャーには注目したい。ライダーやドライバーをターゲットにした、山口県ならではの食文化のPRを図れないものか。

 秋吉台は、かつてから人気のツーリング・スポットである。この地に山口県ならではの、新たな走る醍醐味というのを見いだせないだろうか。南に隣接する宇部市は、今をときめく、ヒットメイカー・YOASOBI・Ayaseの出身地。一方、北に隣接する長門市は、金子みすゞゆかりの地として、すでに観光PRが行われている。小説から音楽を生み出すYOASOBIに、金子みすゞの作品をモチーフとした新曲をオファーするのはどうだろう。山口県出身のAyaseが嫌というはずはない。

 そうすると、美祢市には、YOASOBIの楽曲の聖地巡礼の地としての、宇部市・長門市をつなぐ中継地点としての、新たな価値が生まれる。3つの市から集めるスタンプラリーのような企画を立てれば、観光客誘致の新たな一手になるのでは?
 ふと、そう思った。

 角島大橋を巡る、海岸線を走るコースは広く知れ渡っているが、この企画なら内陸部のコースにも注目してもらえる。宇部市・長門市のどちらかがスタート地点・ゴール地点となり、美祢市は休憩スポットとして、ライダー・ドライバーをターゲットにした飲食店をPRしていくのだ。ふだんは運転に興味がない層も、YOASOBIのファンであれば取り込める余地は十分ある。

 新曲のオファーが無理だとしても、過去の楽曲からこの企画に合致しそうなものを探し出して、美祢市、もしくは近隣の地域に関心を持ってもらうことはできないだろうか。

 仮にスタンプラリーの企画が実行できるとなったら、当日はエフエム山口がYOASOBIの楽曲をパワープレイして、カーラジオからこの企画を盛り上げるのもいいだろう。ライダーやドライバーがターゲットだから、美祢市のスタンプ地点では、ゴールド免許所持者に特典がつくようなサービスをつけたらどうだろうか。
 ラジオ局による、運転者のモラル向上へ向けた取り組みというのは、すでに前例がある。FM大阪による、LIVE SDDというイベントだ。飲酒運転撲滅をテーマとしたもので、TRFがこの企画に長年関わっている。

 ひとりの音楽ファンとして、美祢市の地域活性化について、少し思いを巡らした。遠くから、どうか成功して欲しいと願っている。

 今回はYOASOBIの中でも筆者が特に気に入っている、『ハルジオン』をピックアップしてみるが、よく探せば、もっと相応しい楽曲があるかも知れない。新曲のオファーが叶えば、願ったり叶ったりだ。

YOASOBI『ハルジオン』


ラジオ番組『週刊 なるほど!ニッポン』で、地元出身者や同世代の人々をつなぎ、食文化で宇部市の地域活性化を語った回があります。その関連記事がこちら。