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チェンクロ課外活動13【白き異形】

先に断っておくと本来は【黒の軍勢3】をやる予定だったのですが、Ainは魔神のことを説明するグラフが上手く書けなくて……(取り敢えずお見送り)
今回は白き異形とは何か。クロニクルの化身はどうして暴走したのかについて解説考察したいと思います。
(尚チェンクロ3のネタバレを多分に含みますのでご注意下さい)

1.白き異形とは何なのか?

『白き異形』それは突如としてユグド世界に現れた神出鬼没、無尽蔵に現れる魔物。彼らは瞬く間に世界規模の脅威となります。

その正体はヘリオス篇5章『存る虚飾、在る代償』にて明らかになります。白き異形は砕け散ったチェインクロニクル(以下クロニクル)から生まれました。
クロニクルは世界の要。世界そのものを具現化したもの。それが砕けた結果クロニクルは六つの欠片と無数の紙片に分かれ世界に散りました。その紙片の数は∞。彼らに個々の意思はなく本能のまま無秩序に人々を襲います。(禍々しい大型種には知恵もあるようですが、行動原理は本能に基づくものと思われます。詳細は後述)

では彼らの本能とは何か。それはあるべき姿を取り戻すこと。ヘリオス達が持つ大きな欠片も、白き異形と化した小さな紙片も互いに引き寄せられています。
ここでひとつの疑問が生じます。「何故白き異形は人々襲うのか?」元の形を取り戻したいのなら白き異形は同じ異形か欠片にだけ群がれば済む筈です。何故か彼らは人々を襲うのです。

これについては仮説の域を出ませんが、人々が宿すマナに反応しているものと思われます。全ての根源素であるマナは世界中に散らばってはいますが、人々が宿すマナはその中でも一際強い光を放っています。白き異形はこの光に引き寄せられているのではないのでしょうか。この光ついてはもうひとつの仮説で検証してみたいと思います。

2.紙片化現象

第3部終盤に黒の軍勢襲来以来最大の危機がユグド世界に訪れます。紙片化現象です。

簡単に説明するとユグド世界のあらゆる物質が(生物、無生物に関わらず)紙片化してしまうという事件。どこで起こるか、いつ起こるかすら予測不可能。紙片化した物質は年代記の塔に吸い上げられて『停止した未来の来ない世界』を構成する素材にされてしまいました。

この事件に至る過程には『光の柱事件』があります。白の預言者が光の柱で王都を中心とした一体の空間を切り取った事件。光の柱で世界から隔離された人々の中には生きる希望を失い白化(石化?)したケースもありました。また王都各所では在りし日の日常が幻影となって映し出される現象も発生しています。
この幻影は王都の記録をクロニクルが無軌道に再現していたようですが、白の預言者が望んだ理想世界とは正に光の柱事件をコントロールすることなのです。

紙片化現象の際にも空に現れたユグドの鏡面世界にも人間の姿はまだ再現されてはいませんでしたが、白化した家畜の存在が確認されています。
これも仮説になりますが、停止した未来の来ない世界とは白化した人間が永遠に同じ夢を繰り返し見る(永久ループ)世界なのでしょうね。

少し脱線しましたが、人間も紙片化する以上マナを含む世界の全ては白き異形にとっては吸収対象なのでしょうね。

3.白き異形に意思はあるか?

黒の軍勢には変異種と呼ばれる特異な者達がいましたが白き異形はどうなのでしょう?
私は白き異形に個々の意思はないと考えています。
中には『禍々しい白き異形』のように高い知能と判断力を持った個体も存在しますが、彼らが口にするのは決まって「欠片ヨ、ヒトツトナレ」少なくとも会話が成立する個体はいないように思います。
白き異形が本能以外の行動をとるのは何者かの意思によるものとみていいでしょう。
では以下に白き異形を使用したヴィランの代表格を主人公別に紹介します。

ヘリオス篇
『白の預言者』5章~7章
精霊島でユグドのクロニクルに乱入した謎の人物。王都での決戦に敗れるまでにアドヴェルサス教授、ゼルザール、シロガネに白き異形を操る術を伝授する。
『エノシュとメトセラ』8章~12章
白のクロニクルから生まれた双子。亡き母(白の預言者)の願いを叶えるべくユグドの地脈に楔を打つ。

アリーチェ篇
『アドヴェルサス教授』5章~11章
乙型刻印研究者。王都で白の預言者と接触。白き異形を操る手段を得て以後魔獣と組み合わせて使役する。

エシャル篇
『ゼルザール』5~12章
黄金の民を虐殺する男。王都で白の預言者と接触。湖都に双子が楔を打ちにきた際に共同戦線を張る。
黄金の尖兵という手駒があるせいか白き異形は使っていない。

セレステ
『ナランハ』1章他
セレステの姉妹機。白き異形をファミリアーシステムで操りましたが、もっぱらフロート(無人機)を使う機会が多いせいか二回くらいしか使っていません。

アマツ篇
『シロガネ』5章~12章
九領の大妖怪。4章の頃から白き異形を妖術で傀儡としていましたが、王都で白の預言者と出会ったことにより直接使役することが可能となりました。

こうやって見ると教授には魔獣、ゼルザールには尖兵、ナランハ達にはフロートがいることから、ほとんど白き異形を自発的に使用していないのですよね。
シロガネだけは手駒が少ないことから使役していますが、それぞれを見比べてみても自我で動いている指揮官に相当する個体はありませんね。

4.白き異形と黒の軍勢

意思を持たないとはいえ、ユグド大陸に留まらず世界中で同時多発的に発生した白き異形を黒の軍勢はどのように捉えていたのでしょうか。
実はヘリオス篇1章で一度衝突しているのですよね。
これはたまたま鉢合わせしてしまって、ヘリオスの欠片を奪おうとしたら邪魔だったので排除した感じなので、顔を合わせない限りは積極的に潰し合う気はないようです。(例外として12章で双子と世界根源の代理戦争で全面衝突した例はありました)

白き異形は第3部の戦いの終結に伴い全て消滅したので、異界から持ち込まない限りは新たに出現することはないのでしょう。或いはユグド中の人間が白き異形と化す異変ががが(変なフラグはやめましょう)

5.クロニクルの意思

白き異形に意思はない。と先述しましたがクロニクルそのものについてはどうなのでしょう?
異界のものとはいえエノシュとメトセラはクロニクルの化身なのですよね。
ならば現行世界のクロニクルにも意思(或いは理性)があるのでは?  という仮説が成立します。
勿論これまでのストーリーでクロニクルが直接喋ることはありませんでしたし、クロニクルの化身は暴れ回るばかりでした。かといってクロニクルから生まれたミョルンやアポロをクロニクルの意思の代弁者と言うつもりもありません。

では何処に意思の要素があったか?
その初出はヘリオス篇3章にあります。
三賢者の元を訪ねたヘリオス一行の前でアポロの別人格が現れましたよね。アポロ自身はその人格に心当たりはないようでしたけど、この人格については未だ言及されてはいないはずなのですよね。即ち今もアポロの中にいるのでしょう。

エノシュとメトセラは双子でしたので一概に同じとは言えませんが、もしもあれがクロニクルに宿る人格だとしたら第3部の深淵の渦でクロニクルの化身が暴走していた(理性を失っていた)要因なのではないでしょうか。六つに分かたれたクロニクルの欠片で唯一意思が宿っていたのがアポロを構成する青の欠片である点からも、あの欠片が特殊であった可能性はあります。以上が今回の考察になります。

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