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週刊ユグド通信Vol.69『ヒーラーギルドの話をしよう』

自分で言い出したこととは言え随分ハードルの高い事態になってしまいました。実践魔導ギルドの話を以前やってしまったので(※)数合わせに入れたら何か票が集まってしまったんですけど!?
正直あまり語れることも多くはありませんが今回はヒーラーギルドの話をしましょう。

(※)ユグド通信Vol.2~4参照

ヒーラー人気を侮ってました…


1.ヒーラーギルドってなんぞや

ヒーラーギルドとは聖王国の副都を本拠地とする治癒術士の組合。幾つか支部もあるようで戦場での救護活動を始め各種治療や診察を行っています。

2.ヒーラーギルドの歴史

義勇軍と縁の深いギルドには黒の軍勢侵攻以降に設立されたものが多い中、ヒーラーギルドは戦士ギルドと並ぶ古い部類のギルドになります。その起源はまだ語られていませんが数十年以上の歴史があることが伝承『シルヴァ伝』からも窺えます。

3.ヒーラーギルドの主要メンバー

 義勇軍に参加しているヒーラーはギルド長のラティとマリナ、ヴァネッサ、カトリの四人だけになりますが、副都の本部や各地の支部にも多くのヒーラー在籍しているようです。

1.ラティ

頼れるギルド長

ラティは先代のギルド長が身体を壊したことから急遽ギルド長に抜擢された若手のエースでおっとりしてはいますが芯の強い女性。戦士ギルドのような屈強な強面達の相手もしなければならないことから見た目以上に健脚で筋力もあります。

2.マリナ

義勇軍の癒し要員

マリナは義勇軍最古参の一人。昔は真面目さと責任感から仏頂面で治癒を行う姿が怖いと不興を買っていましたが、徐々に肩の力の抜きかたを学んで豊かな表情を見せるようになりました。早くに両親を失くしたようで故郷の村から副都の孤児院に入りました。今はシスターの後を継いで運営にも携わっているようです。

3.ヴァネッサ

面倒見の良い姉御肌

ヴァネッサは商家だった実家の尊大な態度に嫌気が差して家を出奔。故に不遜で尊大な相手には塩対応(杖でぐりぐり)の不良ヒーラーでギルドに無断で義勇軍に加入しました。今も相変わらず治療相手は選別しますが、これでもかなり刺が抜けています。

4.カトリ

かつての新人も一人前?

血を見るのが苦手というヒーラーとしては致命的な弱点を持つ若手ヒーラー。潜在的な才能もあり耐性も付きましたが弱点の克服には未だ至りません。

4.ヒーラーギルドのお仕事

ここからはヒーラーギルドの主なお仕事について解説していきます。

1.ケガの治療、病気の診療

これが最もポピュラーな活動になります。特に黒の軍勢との戦いでは多くのヒーラーが戦場での救護活動に従事しました。

2.病気の往診

治療が必要な急病人が出た際は近隣の拠点からヒーラーが派遣されます。特に疫病の場合は早期発見の為に議会からの見舞金をギルド本部から運ぶのもヒーラーのお仕事になります。

3.市民向けの応急措置教室

黒の軍勢との戦いに決着が着いた後もユグド大陸は度々危機に瀕しています。そんな時のヒーラー到着までの応急措置を覚えてもらう為に市民講座が開設されます。本部ではより専門的な処置を学べる上級コースも開催されています。

4.健康診断

 市民やギルド向けの定期健診が実施されます。特に戦士ギルドの面々は屈強でずぼらが多いので毎年骨が折れる模様。

5.産科

副都市民の多くもヒーラーギルドの産院で生まれたのでしょうね。出産には産科担当のヒーラーが当たります。

6.聖夜の祭典

大陸を疫病から救った聖人を祭る『聖夜の祭典』。主催は聖都の大神殿と聖夜の一族(※)になりますが、治癒という共通項のあるヒーラーギルドからも多くのヒーラーが準備に参加します。

(※)聖人の末裔の一族

5.ヒーラーギルドのあれこれ

 最後はここまでに収まりきらなかったヒーラーギルドに関する与太話でもしましょうか。

1.女性の多い職場です

 義勇軍メンバーは勿論のことモブのヒーラーや事務員も見かけるのは女性ばかり。男性はいないのかもしれません。

2.最も派遣数が多いギルドでしょう

各ギルドの大半は副都に本部があります。大きなギルドなら王都に支部を持ったり各地に詰所があるケースもあるみたいですが、派遣頻度なら戦士やガーディアン(以下G)ギルド以上かもしれません。

3.神殿の司祭や医者との住み分けは?

 副都にも大神殿傘下の神殿や教会があり治癒術の使える聖職者もいます。副都在住ではありませんがジェンターのようなお医者さんもいることからギルドとはどのように住み分けているのでしょうね。

4.ヒーラーギルドと関係の深いギルド

 ヒーラーという役職上、戦闘職である戦士、ライダー、Gギルドの面々が担ぎ込まれることは多そうです。他には建築、建設ギルドも怪我人が出やすい方でしょうか。一方で薬師や商人のギルドからは医薬品を仕入れることから関係が深そうです。

5.ヒーラーに必須は体力と精神力!?

 ヒーラーの仕事は緊急を要する案件も多いことから冷静沈着な判断と迅速な行動が求められます。しかも相手は戦士ギルドの強面なんかも少なくないので、注射や薬に健診から逃げる大の男を捕まえて取り押さえる体力も求められますし最前線での救護活動にも必須となります。

6.ヒーラーギルドの入団条件

 特に資格なんかは求められませんがヒーラーであれば治癒術が使えることが大前提になります(事務員なら問題なし)。大半の希望者は聖王国各地や魔法学園卒業生から集まりますが、希に魔法兵団や外海からの希望者もいる模様。

7.ヒーラー=聖職者?

マリナやラティは聖職者の資格もあるみたいですが、ヴァネッサや魔法兵団出身者は違う気がします。ヴァネッサは聖人のコスプレをやらされていましたけどあれは例外でしょう(※)。

(※)2019年【踏破】『聖夜を襲う黒』参照

8.ヒーラーギルドの今後

 現在のギルド長ラティはギルドのお仕事の他にYSC(※)の交渉人も掛け持ちしていることから後継探しは視野に入れていると思われます。残念ながら最有力のマリナは義勇軍に孤児院に新世界まで駆け回っていてとても手は回りそうにありません。あとは塩対応ながら面倒見の良いヴァネッサくらいでしょうか(嫌がりそうですけど)。カトリではまだ役不足ですし後進の育成は今後の課題となりそうですね。

(※)謀略世界の『ユグド保安社』の略

6.後記

自分で蒔いた種なんで何とか一本の記事に纏めましたけどこんな話で良かったんですか? 初期の頃から縁が深いとはいえあまり言及されるギルドでもありませんので考察できる要素がないんですよ。むしろマリナ個人の方が面白エピソードが充実しているのですけどそれは追々。そんなわけで次回アンケする時は「もう少し保険を掛けねば」が本日の教訓。

今回は以上となります。

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