見出し画像

週刊ユグド通信Vol.71『ユグド世界の信仰の話をしよう1』

  あなたが信仰するのはどんな神様ですか?
先日のアンケの結果が以下の通り。そんなわけで今回のAinはユグド世界の神様の話をしようと思います。作中あまり話題にはなりませんが色々な信仰があるようですよ。

残りは機会があればですね。


1.ユグド世界の起源

 神様と信仰の話を始める前にユグド世界の起源についておさらいしてみましょう。ユグド世界は500万回に渡って滅亡と再生を繰り返してきた輪廻世界。世界が滅亡する際には選ばれた極少数の人々が新世界に渡りかつての世界を再建しますが、時が来れば世界は再び滅びの時を迎える。その周期は約五万年とされています(※)。

 そんな世界の滅亡という事実を人知れず継承し抗う人々がいました。フィーナ達『書架の一族』と『運命の賢者バルタザーリ』がその代表格でしょうか。彼らは伝え聞く滅亡までの道筋を受け入れつつも運命に介入することで世界の滅亡を阻止するべく輪廻を跨ぎ抵抗を続けて来ました。そんな積み重ねが功を奏し世界の運命は白紙に戻されることとなります。

(※)古代鉄煙文明を起こした(通称)王家の最も古い遺跡が四万年代であることから推察されます。

2.神なき世界

 滅亡と再生を繰り返す世界に神は存在するのでしょうか? 少なくとも神に等しい存在である『世界根源』(※)から生まれた『黒の根源』は人々が世界を荒廃させて再生不能にする前に一旦滅ぼす(世界を輪廻転生させる)ことで世界を維持し続けようとしています。義勇軍はそんな『黒の根源』を存在ごと抹消することで世界の滅亡を阻止しました。(本体は消滅しましたが残滓は黒の軍勢という形で残っています)

 さてユグド世界の人々にとって『世界根源』の存在は周知の事実でしょうか? 義勇軍関係者ならまだしも一般的には全く認知されていない存在です。即ちユグド世界で最も神に等しい存在は人々の信仰の対象として認識されていないことになります。では人々は何に対して祈りを捧げ信仰の対象としてきたのでしょうか。

(※)世界根源とは世界を構成する全て。或いは世界の意思、概念。世界という存在に人格や心があるとすればそれを実体化させたものが分身である天魔。ピリカも世界根源の欠片、或いは良心。ニピカは代理人に相当する。

3.聖王国では何を信仰してきたのか?

1.聖人信仰

 世界滅亡後の新世界にたどり着いた人々は旧世界の知識や世界滅亡にまつわる諸々を後世に残す機関を現在の聖都の地に作ります。そこがやがて大神殿と呼ばれるようになり、やがて特別な知識や力を有し未来を予言する者達が聖人として崇められ神格化されていきます。これが後の十七聖人であり聖王国の国教になります。

聖王国の各地にある神殿は大神殿の傘下になりますし、十七聖騎士団も聖人の加護をうけています。更に聖王の承認を行うのも大神殿なので聖王国民にとっては心の拠り所であると言っても過言ではありません。しかしこれはあくまでも近代聖王国でのお話。なので聖王国以外では十七聖人に対する信仰の話は全く出てきませんし聖王国自体にも異教信仰があります。

2.聖王国における異教信仰

  セレステ篇4-3にてリリスとヨハンは十七聖人にのみ閲覧が許された書庫で古の信仰にまつわる記録を探しました。そこには公には存在自体が異端とされる異教の記録が残されています。また伝承ユリアナ伝では‘’聖鉄鎖‘’騎士団は近年異端狩りに出動する機会が減った描写があります。ここで語られる異教とは如何なるものでしょう。

存在自体が神殿の権威を揺るがしかねない代物

 考えられる一つ目は『輪廻教会』これは大神殿の密偵でもあるヨハンが長年追っていた異教徒。詳細はヨハンのキャラクエを参照してもらうとして、滅亡と再生を繰り返す世界を絶対視して義勇軍を敵視していました。教義の近さから第3部では『救済教団』(※)に組み込まれています。

(※)使命を果たせなかったエンブラントと希望を失ったシエラスエスの二大聖人を中心に輪廻世界復活を旗印としていた組織。

 二つ目はかつて『軍神の民』(※)と呼ばれる少数民族が信仰していたとされる軍神信仰。古代魔法文明が魔物達の脅威にさらされた時に軍神の民は狂戦士と呼ばれる魔物に姿を変えて立ち向かったものの、自我を失った狂戦士は無差別な破壊と殺戮を繰り返してしまいます。どうにか理性を取り戻した狂戦士達は已む無くユグドの地を去り、残った軍神の民も聖王国辺境の山奥にひっそりと移り住むこととなります。

 ちなみに‘’聖杯騎士団‘’団長オルドレードが討伐した異端者の司祭は大神殿の禁書から軍神の存在を知って狂戦士を生み出そうとしていたものと思われます。当のオルドレードも後に同じ過ちを繰り返しますがそれはまた別のお話。

(※)詳細はチェンスト15.『征服王の野望』参照

 三つ目に考えられるのがエスヘチ派。神官のバルーフが信仰している独自の教義を持った宗派で、かいつまんで説明すると世界は存在するだけで神の奇跡という教義に基づいて布教を行っています。これはエスヘチ派自体がおかしいのかバルーフの解釈がおかしいのか判断しかねますが、少なくとも主流派の聖人信仰とは一線を画す存在ではあります。

3.聖王国の土着信仰

  聖都の原理主義者は異端と見なしそうですが、聖王国の各地方には土着の信仰がある地域があります。
ひとつが副都の‘’山神‘’信仰。魔の山に住む山神様に供物や舞を奉納すると願いが叶うとされていましたが、近年はすっかり廃れてしまったようです。(迷宮山脈にも‘’山神‘’と呼ばれる存在がいますが、あれは変異種のゴーレムなので別物になります)

詳細は2014年『年越しクエスト~義勇軍の新年~』参照

 もう一つはベータン様。ある地方の村ではベータン様と呼ばれる神様を奉っています。異界にも同じ姿のベータンというマスコット(※)がいたようですが関連性は不明。ベータンの詳細は『虚ろの魔神バルクス』のキャラクエ『ピンクのベータン』でご確認下さい。

(※)今は無きワールドチェインのテーマパークのマスコット。(ようつべの動画に残っているかも?)

4.後記

 話が長くなってきたので今回はここまで。次回はユグド大陸の各地域における信仰の話をしたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?