”SynthV”の新しいデモ動画が公開
「2018年は歌声合成リリースラッシュになりそうだ」といううわさが歌声合成ファンの間では最近よく聞かれるようになってきました。新規開発の歌声合成の情報がTwitter上でつぶやかれるため私も日々それらに耳を傾けています。
そんな中で、昨日(2018/6/15)公開された”SynthesizerV”という新しい歌声合成のデモ動画が話題となっています。早速その動画を見てみましょう。
どうでしょうか。英語の発音も素晴らしいですが、音質もかなりよさそうです。聞き取りやすい自然な発音が特徴であるといえるでしょう。これまでにも日本語・中国語・英語など複数の言語で動作デモの動画がいくつかアップロードされていましたが、今回のこの動画は調声がcilliaさん、MIXがnikiさんと豪華仕様であることもあって一気に注目度が上がっています。
New!! プレリリース版が出たので使ってみた記事書きました。(2018/8/20)
操作感がわかるデモ動画はこちら。
開発元はUTAUの合成エンジンの一つであるmoresamplerを開発したKanru Huaさんであり、SynthVの合成システムも期待できそうです。
現在、ソフトウェアは一部関係者にのみ公開されていて私も手に入れられてはいませんが、これまでのデモ動画を見ると
・多言語対応している
・ノートに縛られないパラメーターコントロール
・カラオケを読み込んで聞きながらの調声作業が可能
・複数トラックの同時再生が可能
・”Tension”というパラメーターがある
等々、一通りの機能を備えたうえでいくつか気になる新機能も搭載している模様です。
今回の英語デモで明らかになった”Tension”という調声パラメーターは「声の張り具合」をコントロールするもののようです。値を大きくすると力強く、小さくすれば弱々しく歌うようになっていて、動画中ではパートごとのメリハリをつけたり裏声を演出するという用途で利用されています。
「声の張り」というとVOCALOIDのBRI(ブライトネス)パラメーターのようにも聞こえますが、SynthVは歌声の表情としてのパワーをコントロールできるような、より発展したものであるのかもしれません。
似たようなパラメーターは中国の歌声合成”Sharpkey”にも「力度」として存在していて、質感はそれぞれ異なりますが新たな歌声合成ソフトの中では重要視される要素となっているのかもしれません。
このようにSynthVはとても期待値の高い歌声合成ソフトですが、今現在はまだ一般公開されていません。もう少しでリリースされそうな気配はしているので、期待しながら楽しみに待っていようかと思います。
終わり。
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