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夏休みこども映画「陳情令之乱魄」(日記)

先日本編完走後の日記にかいた阿瑶を擁護した感想を消し飛ばしたい!クソ〜っ!(阿瑶だいすき)
懐桑、そこまで(藍曦臣に金光瑶を殺させる)やるつもりじゃなかったんじゃないかって思ってたじゃん私。なんかもう明確な復讐心からの殺意があったね。藍曦臣が弱み(少なくとも今まで一切危害を加えず信頼している)というのを知った上での行動でしたね。でも藍曦臣がそこまでショックをうけるとは思わなかったから多少動揺したかもしれない、といいな。

初っ端に仲違いしてる聶兄弟、もしかして懐桑の本編での行動理念は不仲で兄に対する「自ら剣を振るわなくても世界は動かせることの証明と復讐」のとかかなあと最悪を想像してみたけど、いい意味で裏切られたしつらかった。そんな簡単な話ではなかった。悪い方の感情に引っ張られている方が気持ちが楽だったのに、いい子だし。聞いてないよ、聶兄弟がこんなにも相思相愛だったなんて…。言っておいてほしかった…。
笛を渡された時点で悪い予感しかしなかったけど、でもお兄ちゃんが死ぬのはもう少し先だから対兄にはならんし?とか思ってたら死より苦痛も浴びせてた。すご~い。
途中本気で、あ〜聶懐桑ひとりで暗躍出来るとは思えないしここで結束を固めた少数精鋭の部下と共に…とか思ってたから、膝から崩れ落ちてこれ陳情令だったーーーっ!!!てなった。わたしがちょろいのが悪い。

聶懐桑が正義感が溢れてる真っ当な性格だったのもびっくりした。正直なめてました。いや筆取りに行かなかったら部下ひとり死なずにすんだけど?!とか、吊り橋突っ切って落ちて助け呼ぶの何事?!っていう反抗期を見せつけられたのは唖然としたけど(かわいい)、「 詭道なのでは?」「悪事を働くものは悪人か?」とか「悪人なら殺してもいいのか」とかまともな指摘だ!この時点ではただの日和見主義のあんまり考えてない子というか名門世家で育って当たり前に高慢みたいなかんじだと思ってた…甘ったれ次男坊。だって灯籠の願いも「来年は姑蘇藍氏に来なくても済みますように」だったじゃん。魏無羨のことがあったからなのかも…。
あと、ダンジョンがなんなのかわからないし、刀霊がなんなのかも…術も…懐桑が何を解いてたのかも…わからないけど…賢いことがわかった…。

数年前くらいの平和なときは配下が「弟君は刀の修練もせず~」ってちらっと愚痴ったりしたら聶明玦は怒って「懐桑はあれでいいのだ」って言ってたんだろうね(夢聶配下)。ダンジョンで宗輝たちに懐桑が「役立たずじゃないぞ」って言ったときに「役立たずじゃありません、人それぞれの志がある」って返したのは小さいころからそれぞれがやりたいこと、得意なことを伸ばせばいいという教育方針が配下にも伝わってたからだといいな。聶明玦は公明正大で良い宗主ですね。ついていきたい。ただ、やりたいことをやれという精神が自己責任論みたいな…配下内に虐めなどが発生しても無頓着だったりした…のかな……弟のこと以外は…。
刀霊のことがあるから他の世家よりいっそう「一族」とか「血縁」を大事にしなきゃいけないような感じなのかなと思った。刀霊のことが本当によくわからないけど…ご先祖の霊とかがなんか墓参り来ないみたいなうるせえこと言ってたし…。だから聶氏は異母兄弟でも認知して大切に育てていたのかな。お世継ぎ問題の話だと逆に子供も嫁も少ない気がするけど、父上は結構早くに亡くなった感じだもんね。(父上亡くなったって言ってたけどダンジョンに閉じこもったのだろうか、不慮の事故…?)
一族を守るという長男に与えられてしまう役割が、聶明玦にとっては目の前で泣いてるたったひとりの弟を守ることだったの、そんなことってあるのか、大好きすぎる。そんな風に愛情注がれて育ったら懐桑だって聶氏のためじゃなくて弟として兄を救いに行くよ~。崖だって飛び込むよ~。そんな兄弟みてたら配下たちも応援しちゃうよ~。

実力至上主義でもあった聶明玦は普通に視野が広かったと思うし、藍曦臣や金光瑶にも刀霊のこと相談したりしてそうでやるせない。弟が術方面を極めてくれたらもしかして今までのやり方ではない方法があ見つかるかもって思ってたりもしてたのかな。お互いの足りないところを補いあって支えていきたかったのにあまりにも早く蝕まれてしまった。刀霊がなんなのかはよくわかりませんが…。なんか陰虎符より危なくないか。
一生守るっていう約束を遂げられないから己を守れるように懐桑に厳しく接してた時点できっとすごい無念を抱えながらいたのに、新たな決心をしたそばから刀霊に負けて部下を惨殺してしまった気持ち、お前にわかるか、金光瑶…。
本編だけ見てたら一度の失敗を許してくれなかったが故にトラウマスイッチが入った金光瑶と、一度の失敗でも許さなかった(配下を殺されてるんだから当たり前だよ)聶明玦のふたりはどこかで何か間違えてなければ…と思ってたけど、人の命を犠牲にしなければならない人間と人の命を犠牲にできる人間が分かり合えるわけない…。
悪い人間だからしょうがないって自分自身を言い聞かせて生きていた聶明玦とその兄と分かり合えたのに間違った術で自ら1番傷つけてしまった聶懐桑のこと考えると本当に心臓が痛い。バクバクする。

それにしても、お兄ちゃんがのびのび育ててくれたおかげで心が豊かで教養が備わっていたから、譜面が違うことに気づくことができて、激昂して陥れられた兄や友を見ていたから、冷静に隠密に仇が打てたっていう因果関係がかなりくる。
聶氏としてじゃなくてただの弟として兄の仇を討ちしてるから表立って動かないし、言わない。のかなと思うと聶懐桑…。
復讐を遂げたとて、あのダンジョンで起きた出来事も含めて一生誰にも言わず抱えて生きていく聶懐桑、復讐のために他人を犠牲にした負い目もあるんだろうから出世も望まない聶懐桑。聶懐桑…。

『生査子・元』
去年元夜時 花市灯如昼
月上柳梢頭 人約黄昏後
今年元夜時 月与灯依旧
不見去年人 涙湿春衫袖
(大意――去年の元宵の夜、花市の灯篭は昼のように明るかった。月は柳の枝の先にかかり、人は黄昏のあとに会うことを約束した。今年の元宵の時、月も灯篭も去年と同じなのに、ただ去年の人は見えなかった。悲しみの涙は春着の袖をしとどに濡らした)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月19日
http://japanese.china.org.cn/culture/2016-02/19/content_37826634.htm

冒頭で懐桑が書いていた絵の詩をぐぐったら、去年会ったあの人は今年は会えなかったという(愛人のことを綴った)詩らしいのだけど、宗輝が乾いてない絵をぐちゃっとして柳を枯らしてる。来年どころか黄昏のあとに会う約束も叶わなかったんだと思ってまた泣いてる。

(そういえば、聶明玦って別にみんなの前で死んではなくて血が噴き出して行方不明だったんじゃないっけ。)(あと全然関係ないけど、実力主義であったがために総領(部下)より阿瑶をかわいがった構造が江楓眠と魏無羨と江澄に似ていて、ここもか、ここも…と思った)

陳情令、奥深い~(終わり)

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