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ジーンズ嫌いから501一筋へ(2)

ジーンズ嫌いだったのが、いつしか毎日ジーンズになり、さらには501にたどり着いたところまでは前作で書きました。

ボタンフライの壁

501は必須アイテムと言われる割には抵抗感があるのはなんと言ってもボタンフライでしょう。ずっと手軽なジッパーに慣れ親しんでいると、ボタンフライは面倒くさいと思うのは仕方ないでしょうね。

私もそうでした。
これはもう慣れるしかないです。慣れてしまうと、なんとなくボタンフライじゃない方が物足りなく感じます。
ボタンを外すときはむしろジッパーより楽なくらいです。トップボタンを外してホールのある側を引っ張れば簡単に外れます。リジッドやワンウオッシュでまだ生地が硬い頃にはちょっと嵌めたり外したりが大変ですが、履き慣れて生地が柔らかくなると簡単になります。穿き込んで生地が傷んでくるとボタンホールが広がって今度は嵌めにくくなりますけどね。

ジーンズが体に馴染んでいく感覚を他のモデルより感じやすいのが501の醍醐味だと思います。

時代とともに変化するオリジナル

リーバイス501が誕生してから今年で148年になりますが、5ポケットやボタンフライという基本線は踏襲しつつも、時代に合わせてマイナーチェンジしながら生き残っています。

90年代はヴィンテージブームで古い501に何百万円という値段がついたり、ちょっと異常に思えるくらいでした。
時代ごとの変遷は私なんかより詳しくて蘊蓄を語れる人がネット上に五万といますのでそちらにお譲りします。

残念ながら、80年代や90年代のようにポピュラーな存在ではありませんが、それでも一定の存在感はあると思います。
最新のレギュラー501はテーパーが強くかかっていて、古くからのファンの中には「あれは501とは言わない」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、私は穿きやすくていいと思っています。

レギュラーもいろいろ

501を愛用するようになって25年ほどになりますが、その間でも変化は大きかったとい思います。90年代後半は501以外は米国以外で製造されていましたが、501だけは米国製を死守していた時代で、一部ではいちばん完成度の高かった501とも評されています。

その後、米国外に生産が移ります。楽天などに出ているショップで入手できる米国ラインの501だとハイチ製などもあり、どこまで極端にコストダウンを追求しているのだと正直思います。

シルエットも2003年マイナーチェンジのものはややルーズな感じで、2008年はスタンダードど真ん中、2013年のモデルは股上浅めでテーパーが強い501らしくないスタイルだと言われます。ほかにも2007年のモデルもあり、こちらは1947年モデル並みで501の中でも最も細いスタイルでした。

どのモデルも穿いてみましたが、2008年モデルと今のモデルが気に入っています。
今のモデルは股上浅め、ポケットがやや下付きで最初はスッキリしないデザインかなと思ったのですが、手に入れて穿いてみると腰回りがやったりめで楽に感じます。
20代に穿いた501はW29だとかなりきついのですが、2013年モデルであればむしろ緩いくらいに感じます。そのくらい作りが変わっています。

最初はなんだかなと思っても、手に取って身につけてみるといつの間にか身体に馴染んで日常の一部になっていく。
ジーンズを避けていた頃は「なんでみんな同じなんだ」と思っていたのですが、次第に自分の一部になっていくし、一本一本にもまた違う個性があるという奥の深さがジーンズの醍醐味。少しじっくり付き合って行こうという余裕ができた20代後半に出会ったからこそ長い付き合いになっているのかも知れません。

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