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雨があがったら、森へ


良い匂い

ほっくりと湿った

濃く

豊かで

奥深い

土の匂い

その土を食べたい、と思う

虫や雑菌が心配だ
ただ一体化したいだけなのかもしれない


昼なお暗い静かな森の中は非日常であふれている

こんなふうにその気になれば異世界はいつでも味わえる
いや異世界ではない本物の現実のなかで

森を散策していると
あっという間に眠たくなってしまう
眠りたくないのに眠くなるので
一度、車に戻って仮眠をとり
散策をやり直し、また眠くなる

草木や葉っぱに瞼がくっつくくらい近づいて眺めると
虫喰いで穴だらけの葉っぱは 
みどりいろのレースみたいに
素晴らしいデザインをして


大きなクモの巣が好きな方は多いと思います
雨粒を無数にくっつけて、たいへん繊細でこわれやすい
ガラスのネックレスのよう
何十分眺めていても飽きない
いつ帰ろうと思えばいいんでしょうか
帰ろうという気がおこるのかもわかりません

葉先から雨のしずくがだんだんたっぷりになって
ポトリと落ちる瞬間は、意外にあっさり
そのしずくに映る世界を見逃さない

森の樹々が、さかさまになって
閉じ込められて映っているところを見てください

神秘って、そういうところにあるんですね
誰も来ない森の中で、信じられないほどたくさんの奇跡が
毎日いっせいに行われている

静かに
可愛く

虫が土を肥やし、雨がいのちを育て、太陽が力をそそぎ
樹々が酸素を作っていることを知ることができるのは
教室と教科書ではなく、森の中

ひとりで、雨あがりの森へ出かければ見える
誰にでも平等に与えられた奇跡がそこにあります

長靴でお出かけくださいね。




✷セラピールームをしています✷

✷占い師もしています。よろしくお願いします。