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朝日杯FS 特別コラム 〜今年は2021年型のラップになる?~

暮れの2歳G1
牝馬の選択肢はほぼ阪神JFの1本だが、牡馬は朝日杯FSとホープフルSと二つの選択肢がある。
二つの路線が整備された2017年(ホープフルSがG1昇格)以降も当初はそれぞれの色がハッキリとしていなかったが、朝日杯FSをサリオスが勝った2019年以降から、ハッキリと変化が現れてきたように感じる。


大きな変化は三つ

① 上がり最速馬が勝ち馬から2着馬に。
② 後傾瞬発型加速ラップ戦→前傾持続型失速ラップ戦へ。
③ 朝日杯→NHKマイルC ホープフルS→日本ダービーがより鮮明に。

端的に言えば近年の朝日杯FSは、近年追走スピードを強く要求されるレースで短距離適性が高い馬の好走が目立つ。
反対にホープフルSには中長距離適性の高い馬が集まることにより、溜めてキレを活かせる馬が好走。

朝日杯FSに出走する中距離馬が減り、1200~1400あたりで勝ち上がってきた短距離志向の馬が朝日杯FS出走馬に増え、短距離戦で出現率の高い【前傾持続型失速ラップ戦】になっている近年の構図。

ただ、そんな近年で唯一ラップバランスが中距離寄りになった2021年は、上位人気馬が前走1800mを使ってきた、ドウデュース、ジオグリフ、ダノンスコーピオンらが上位人気の一角を占めたこともあり、前傾マイル寄りの傾向が強くなった近4年では唯一の【前傾瞬発型加速型ラップ戦】になった。

今年はその2021年同様に、前走1600m、特に1800mを使ってくる人気馬が多い。

今年の想定上位人気馬の次走は以下、
1番人気:ダノンマッキンリー → 秋明菊賞(1400m)
2番人気:ジャンタルマンタル → デイリー杯2歳S(1600m)
3番人気:シュトラウス → 東スポ杯2歳S(1800m)
4番人気:セットアップ → 札幌2歳S(1800m)
5番人気:エコロヴァルツ → コスモス賞(1800m)

東スポ杯の勝ち馬はホープフルSに向かうことが多く、近年の朝日杯FSでは出走してくること自体珍しいことだが、東スポ杯以外でも、札幌2歳S、コスモス賞と1800mで勝ち上がった馬が集まる今年の朝日杯FSは2021年型のラップバランスに近くなり、2021年の上位馬が好走した要因を探ることが的中のヒントになるのではと考えました。

2021年の上位馬に共通するポイントを探ると以下の傾向が見て取れました。

① 後傾ラップ戦で先行して好走している。
※朝日杯までのレースは後傾ラップだが、しっかりと先行力しており、ペースが上がった本番で自然と位置取りが好位差しに回り、溜めを利かせて差し脚を伸ばしている。

② 1800mの前傾ラップを先行できていないような馬は、短縮だと更に位置取りが下がり、物理的に差し届かないケースが出てくる(ジオグリフパターン)

③ メンバー中、上がり最速で勝ち切る経験は重要。

この傾向に当てはめた注目馬の水曜日時点での評価は以下になります。
※C評価までは買い材料があると判断しています。

A評価
・ジャンタルマンタル(2021年型のラップなら上位人気馬では最もラップ適性合う)
・タガノエルピーダ
・ナイトスラッガー

B評価
・エコロヴァルツ
・シュトラウス
・ダノンマッキンリー(2021年型以外の持続型ラップ戦になれば恐らく1番強い)

C評価
・オーサムストローク
・セットアップ
・ナムラフッカー

この評価した馬たちから、出走馬確定しオッズと枠をみて印を打っていきますが、評価馬のポイントなどは日曜日のnoteで記載していきます。

近年のラップバランスに反する2021年に寄せたこの推察がハマるかどうか、それを楽しみにレースを待ちたいと思います。

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