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かつて私が愛してやまなかった韓国料理がついに夢にまで登場するようになる

私は基本的にキウイ以外なんでも食べます。

キウイはもうアレルギーなんじゃないかと勝手に自己判断している。それくらい体が、あの茶色いと見せかけて実は中身は緑色の物体を受け付けない。

キウイはさておき、私の体は日本料理と韓国料理で構成されている。
言ってみれば、たくあんとキムチによって生かされたといっても同然である。

もちろん今は日本でないところにいるからこそ、日本の料理、食材全てが恋しく思う。しかし今日は韓国料理について思いをしたためたいと思う。

韓国料理とは?と聞かれたら、「美味しい食べ方を追求した食文化」と答える。

韓国料理として代表的なものを挙げると、サムギョプサルやビビンパなどを思い起こす人も多いだろう。

これらの料理の共通点は何か?

「それぞれの素材を殺さずに、『共に』生かしている」

何言ってるんだと思うかもしれない。私も何言ってるんだと思っている。

たとえばサムギョプサル。
王道の食べ方は、ご飯、お肉、コチュジャン、キムチ、その他好みの具材(ここらへんはカスタマイズがきく)をサンチュで包み、一口で(ここが重要である)食べる。韓国人にとっての焼肉は、ただ焼いた肉を楽しむお祭りではない。焼いた肉をさらに美味しく味わうにはどうすればよいのか、ただそれだけをひたすらに追求した結果のサムギョプサルである。

たとえばビビンパ。
食べる際はすべての具がまんべんなく混ざるように、まぜまぜするのが絶対必須である。すると、ごはんと、お肉と、ナムルと、ほうれん草と、半熟卵、それぞれの具が一度に、お互いの味を殺すことなく、いや、むしろお互いを引き立て合いながらさらに美味しさを深め、私たちの胃に収まっていく。

もちろん、日本料理も共存が根底にある料理が多々あると思う。というより、料理は基本食材・調味料の共存のあらわれだ。しかし私は、韓国のこの豪快さというか、上品すぎないところにとても親しみを感じる。

これは私の周りを見ていて思ったことなので一概にも言えないが、韓国人がカレーライスをぐちゃぐちゃに混ぜる確率はなかなかに高いと思う。彼らにとってすれば、カレーライスは感覚的にもはやビビンパなのだ。カレーライスを混ぜているというより、ビビンパを混ぜているのだ。韓国人にとってのカレーライスとは、つまりビビンパなのだ。

しかし日本人はカレーライスを混ぜることに抵抗感を覚える人が多いと思う。

「音が汚い」
「見た目が汚い」エトセトラ

周りにそう言われて以来、私は人前でカレーライスをぐちゃぐちゃすることをやめた。しかし、カレーライスはぐちゃぐちゃしたほうが絶対美味しいのに、と思う。お米の周りにカレーがコーティングされて、なお味がお米に染み付く(感じがする)わけだから、絶対美味しいに決まってるじゃん!と。

という風に、話は脱線したが、日本はそこらへんに関しては、「食の美味しさ<マナー」という傾向が強くあるように思う。それはそれで美徳であるし、いいことだと思う。これに関して批判する気がはない。私はただ、韓国における、そういうことも気にせずに美味しそうに食べるにはどうしたらいいか、脇目もふらずに追求し、料理と真剣に向き合っている感じがとても好きなのだ。

韓国にはソウルを始め、たくさんの市場が存在する。

南大門市場
東大門市場
中部市場
京東市場
広蔵市場 エトセトラ

日本では廃れつつあるが、韓国では水産、乾物、畜産、服、日用品などなどなど、ジャンルによっていろんな食品・製品を取り揃える市場が未だに市民の生活を支えている。

ここで見所なのが、市場の通りの真ん中にずらりと並ぶ屋台である。
ここではトッポッキ、キンパ(海苔巻き)、チヂミなどいろんな料理をその場で食べられるのだが、味、雰囲気ともに最高である。
私に言わせれば、韓国料理の全ての魅力がその屋台の通りに詰まっていると思う。

韓国に旅行する際は、グルメの満喫も重要だが、その中でも市場は必ず行くべき。市場に行きさえすれば、韓国料理の奥深さと、「そんな小さいこと気にしとんなし!!」と豪快に背中を叩いてくれるような、こちらも思わず「ふはっ、そうだな!」となれるような、そんな瞬間を感じることができる。

reinakb

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