8月17日

わたしの好きなアイドルが、
アイドルは1番容姿が関係ない職業だと言っていた。
その言葉がずっと心の中に残っている。
改めて、とても不思議で面白い発言。

普通アイドルは容姿が良い人がなるものだ(と思われている)し、実際にルックスを売りにもしているし、アイドルが持つ最もわかりやすい・伝わりやすい魅力でしょう。

それなのに、アイドルに容姿が関係ないと言ってしまうなんて…!

わたしは自称・アイドルを顔だけで推さない派なので(といっても推しのルックスは好きだし可愛くて仕方ないですが…)、アイドルに容姿は関係ないよ!と言えるけど、わたしと同じような考え方の人が少数派なのも、「容姿は関係ない」と言っていても実際にはみんながルックス重視で選んでいることも知っている。

アイドル活動を始めた頃は、顔が可愛くないからダメでも仕方ないよな〜 と思うこともある一方で、自分のダメなところを容姿のせいにするのは1番つまらないことだし、絶対にそう思いたくないとも考えていた。
だからこそ(アイドル顔で推さない党出身者としても)、わたしはライブやブログを見た人に心から好きと思ってもらえるようなアイドルになろうと初めから決めていた。
目で見ることよりも、心の中で好きと思ってもらえるアイドルになりたかった。

でも、結局ブログはなかなかたくさんの人に読んでもらえないし、顔が可愛くないからライブで頑張っても誰の目にも映ってないのかもしれないなと、ぼんやりと壁を眺めていた。

それがどうしてこうなったのかわからないのだけど、今、わたしはすごくたくさんの人に応援してもらえている。

ブログやコラム、自分の好きなものを褒めてもらえるようになったり、パフォーマンスを良いと言ってもらえることが少しずつ増えてきた。

誰かに認めてもらえることって、すごい。
長年の様々なモヤモヤすらも薄めてしまうほどだった。

時間はかかったけど、自分の好きなものや、やりたいことを表現しているうちに、どこかで見てくれている人が実はたくさんいたのだと気づくことができた。
時間がかかったけど、ではなく、これは時間をかけたからこそ だね。

見た目だけじゃなくて、誰かの好みを超えてまで応援してもらえるという経験が多くできて、わたしの続けてきたことや目指してきたアイドル像は間違っていなかったなと思った。本当に価値あることです。

と、ここまでわたしは自分の容姿に相当なコンプレックスを抱いてきたかのような書き方になってしまったけど、そうではなく、「自分がずっとなりたいと思っていたアイドル(=趣味や文章、パフォーマンスなどで好きになってもらうこと)になれた気がして嬉しい」ということが書きたかったのでした。

言いたかったことの強調として書いただけのつもりだったのに、なんだかやたらと長くなってしまった…。
それにしても、「アイドルは1番容姿が関係ない」と言ってしまえるあなたはやっぱりすごいです。好きです、モモコグミカンパニーさん…。



自分の人生の中で1番大きなものが「アイドル」だった。
何かを自分から好きになり始めたのがきっと小学校高学年くらいで、その頃からアイドルが好きだった。だからもう10年くらいはアイドルが好き。たぶん、この先も一生好きなんだと思う。

それと同時に自分もアイドルになりたいと思っていた、ずっと。
でもその思いは、誰にも打ち明けることはなかった。友だちに「(アイドル好きだから)アイドルやらないの?」と聞かれても、自分がアイドルになりたいなんてやばいと思われるに違いないのでずっと黙っていた。
自分を出せる場所が全然なかったから、ひたすら家で日記を書きまくっていた。

ちなみに、今もアイドル活動をしていることを5人くらいにしか言っていない。(母、妹、友達2人、大塚さん、みたいな感じ )
以前は自分なんかがアイドルになりたい=“やばい”と思われそうで言っていなかったけど、今は自分の大切にしているものをそう簡単に人に言いたくないという気持ちで超隠している。

昔も今も、自分の中で1番大きな想いを誰にも言わずに生きてきたから、わたしにとって何も隠し事をせずにいられるこの世界は本当に居心地が良かった。その外にアイドルでない様々な生活や社会があっても、わたしにとって1番面白くて、成長できて、生きていると感じられるのはここだった。自称・アイドル活動以外休止していた人間なので、 それ以外の何もわたしのアイデンティティにはならなかった。

また、アイドルのことを隠して生きてきたのと同じで、趣味や好きなものも堂々と言えずにいた。例えば、わたしはラジオやマンホールの蓋が好きなのだけど、正直に好きなものを言ったところで、「え?マンホールの蓋が好きなの…?へ〜、、」のようなことになるパターンが多いので、何が好きなの?趣味は?という質問が怖かった。

今はそれをバカにしたり変だと思わずに、わたしの好きなものを受け入れてくれたり、一緒に興味を持ってくれる人がいて嬉しいです。

普通に考えて、マンホールの蓋が好きなことを受け入れてくれている人が周りにこんなにたくさんいる世界ってなかなかなくない…?わたしこの前、チェキの時「マンホールの写真楽しみにしてます!」って言われたけど、こんな会話ができる世界がやさしすぎる。マンホールを例として挙げたけど、好きなものをおかしいと思われずに、長所や個性として受け入れてもらえて、初めてまともに人との繋がりを感じられた気がするよ。

その一方で、自分の好きなものは素晴らしいから、好きなものに対しての自信はあっても、人に話すのが面倒だったり、相手にとって興味なさそうな話をするのが申し訳なかったりで色々言わずにいたら、アイドルより外の世界では、わたしは何にも興味がないようなすごくつまらない人間になっていた。

自分の好きなものを言うのが嫌だったり申し訳なく思ってしまって、人とのコミュニケーションがうまくとれないのは変わらなかった。
アイドルの世界で受け入れられているから、その他の人に地味でつまらない人間だと思われても何でもいいか、と思っていた。

先ほど書いた「アイドルでいられるこの世界が1番居心地が良い」というのは、心地の良い場所だけに留まってばかりで、閉鎖的で盲目的なイメージを与えるかもしれない。というか、実際に今の今までそうだった。

だけど、わたしは自分の居心地の良いアイドルの世界から外に向かって自分の世界を広げていきたかったなと思う。自分の好きなものをバンバン広めていこう!理解してもらおう!とは思わないけど、どこにいても少しは自分らしくありたかったと思う。


改めて、SAKA-SAMA3rdワンマンライブ「イッツ ア SAKA-SAMAワールド vol.3」ありがとうございました。ライブにお越しいただいた方、今まで私たちのことを見てくださった方々、本当にありがとうございました。

Dr.まひるんはMCで、
「わたしはアイドルに向いていると思います」と言った。


……随分調子に乗ってますね。

………。


みんなに好かれて調子に乗ってしまった!!

そう、今さらだけど、
わたしはアイドルに向いていると思った。

ずっとアイドルのことを考え続けてきた。
どうしてアイドル活動をすることより、友だちと羽目を外して遊んだり、恋愛をすることが楽しくて大切だと思えるわたしに生まれてこれなかったんだろうと苦しくなるくらい。
(きっと楽しいし大切なことだけど、今のわたしにとってアイドルが重要なんだよ)

本当にアイドルになりたかった。

アイドルになるべくしてなるような選ばれた人物ではなかったけど、アイドルじゃないと輝けないと思ってしまった。アイドルに向いているという根拠のない自信と、隠しごとばかりしてきた人生を振り返りながらそう思った。
いつかは自分がアイドルじゃなくても良いと思える時はきっと来るのだけど、その日まではアイドルがいいな。

さあ、ブログはそろそろ終わりです。

寿々木ここねさんがMCで話したことが忘れられない。

わたしはこころが強くて公正で自分のやりたいことをどんどんやっているここねちゃんが好きなので、これからも応援してます。

わたしも1人のアイドルになっていられるように頑張るよ。


SAKA-SAMAを辞めることを発表して、何度も「次は決まってるの?」「またアイドルやるよね?」と聞かれてきたけど、一切今後について語らないようにしてきた。

それはSAKA-SAMA公式ブログにわたしが書いた最後から2つめの記事にも少し書いたけど、Dr.まひるんを生きるものに、Dr.まひるんでない未来を語ることは不可能だし、混じり気のない純粋なDr.まひるんでありたいと考えていたからでした。アイドルになりたい!とだけは言っていたけど。だってアイドルになりたいし。

わたしは最後までDr.まひるんを駆け抜けられていましたか?


わたし自身はみんなに、歌って踊るアイドルして見てもらいたいし、そういうわたしを好きになってもらえたら嬉しいので、またそんな活動ができるようになる日まで、このブログを最後にアイドルとして何かを発信することは辞めます。
その日が来るまで、あなたたちには絶対に会いたくないし、目の前に現れません。

会いたいので頑張ります。


最後に「Dr.まひるんの地図」を置いておきます。Dr.まひるんのこれまでと少しのこれからが見られるよ。


わがままを言うけど、この文章を読みたいと思ってくれている人がどこかにいても、もうわたしからは教えてあげられないから、代わりに教えてあげてほしいな。

それでは、またね。