パニック障害って。

 

前回書いた通りなのですが、私はパニック障害を患っております。もしかしたら他にもあるのかもしれないけれど、怖くて先生に聞けていなくて、だから前に言われたパニック障害しか知りません。


パニック障害って、芸能人の方でもなっている方、結構いるんですよね。そして気付いていないだけで、きっと私や皆さんの周りにもいるんだと思います。


私自身、診断されたのは十九歳の時でした。けれど、症状らしきものが出始めたのは中学一年生の夏頃だったかと思います。


不登校で、ほとんどの時間を家で過ごし、たまに役所が管理しているフリースクールのような場所へ行ったり、通っている中学校の相談室へ行ったり、そんな日々を過ごしている中で、ある日突然、症状が出ました。


学校に行くのが怖い。クラスメイトに会ってしまったらどうしよう。
そんな不安で頭がいっぱいになった時、心拍数が上がって呼吸が浅くなってしまって、喉に何か詰まっているかのような異物感、喉の異物感による吐き気。身体は震えるし、最初はとても戸惑いました。

怖い、怖い、怖い。きっとこのまま死んでしまうんだ。だって、こんなに息ができないんだもん。吐き気が凄くて、きっと死ぬ。確実に死ぬ。


頭の中をそんな考えがぐるぐる。
でもそんな私を見て、どうせ行きたくないから仮病を使っているのだろう、と周りは言いました。理解してくれたのは、フリースクールの先生方や中学校の相談室の先生、そして中学校で別室登校をする際に私の面倒を見てくれる先生だけでした。
一番理解してほしかった親はしてくれなかったし、今でもしていないでしょう。


相談室の先生はこの段階で私を心療内科へ受診させる事を勧めました。でもそれを母親がとても嫌がりました。もしここで行っていたら……と考える事もあるけれど、結果的に十九歳になるまで行く事はありませんでした。


私にとって薬はとても大切なものだけれど、それとは他に、お水を持ち歩く、という事もパニック障害と向き合っていく上で大切なものでした。
パニックが治るわけではないけれど、お水を飲むと少しだけ安心するんです。なので、中学生の頃からずっと持ち歩いています。


高校は全日制の普通のところへ進学しました。不登校だった子や所謂ギャルと呼べるような子たちがいる学校でした。

休む事なく高校は通えました。学級委員をして、真面目に勉強に取り組んで、先生に気に入ってもらえて。お水を手放すことが出来ないからいつもお水の入ったペットボトルや水筒を持ち歩いていたけれど、先生も友達も、そんなに仲良くないギャルたちも、そんな私を指差して笑うなんてせずに、「お前面白いヤツだな」って、私の個性として受け入れてくれました。もしかしたら裏で何か言われていたかもしれないけれど、私の耳に入ってくる事はなく、平穏に過ごせた三年間でした。楽しい三年間でした。ずっとこのままでいいのに、と思えるくらいに。


勉強したい事があって、高校卒業後は大学へ進学しました。
けれど友達が出来ない、語学の勉強についていけない、お水を持っていないと不安になってしまうせいでアルバイトが出来ない焦りに困らされました。奨学金を借りていましたから、少しでも自分で稼がなきゃ、という焦りがあったんです。

大学は勉強する場所、友達を作らなくてもやっていける。
なんて言われたりしたけれど、それでも私は友達が欲しかったんです。休んだ時助け合えたり、大学生らしい事がしたかった。


語学の授業は皆との知識の差がありすぎて授業の度に恥をかいていた気がします。

何となく読んでいてわかって頂けるかと思いますが、高校は頭の良い学校ではありませんでした。なので、普通の高校へ通っていた子たちが習った所を私は習っていなかったり、差がありすぎたのです。

それでも容赦なく先生は順番に学生を呼んで回答させていきますから、私も家で必死に勉強して、課題を解いて授業に挑んでいました。それでも英語は苦手でついていけず、いつも怒られていました。段々とそれがストレスになって、英語の授業が怖くなりました。そして気付いたら英語の授業だけではなく授業を受ける教室という場所自体が怖くなりました。

過呼吸になってしまうから講義室に入れなくなり、困った末にようやく大学の相談室へ足を運びました。もう少し早い段階で行くべきだったのかもしれません。今更ですが、ね。

相談室で心療内科を勧められ、私の深刻具合を見た先生は、私が通える範囲内にある心療内科を調べて下さりました。我儘な私は女医さんがいい、など沢山希望を伝え、その中の一つへ通う事になりました。そこへ今も通っています。

その病院でようやく私は、自身を苦しめているものがパニック障害だと診断されました。

教室へ入ろうとすると過呼吸になってしまう。お水がないと不安になって体調が悪くなる。バスや電車が苦手で長時間乗れない。

周りには散々甘えだと言われましたが、これは甘えではなく病気のせいなのだとわかり、少しだけホッとしました。私だけじゃない、他にも同じように苦しんでいる人がいるんだ、って。


治る兆しは今のところ感じられません。お水がないと外へ出る事すら出来ないし、今は勤務中にお水を持っていても大丈夫な所でバイト生活。

お水のせいでバイトをクビにされた事もあったし、電車の中で過呼吸を起こして床に座り込んでしまって、でも誰も手を差し伸べてくれなくて、周囲から迷惑な目で見られた事も。

こころの病を理解してもらう事はとても難しい。自分が当事者にならないと理解できないかもしれません。


これから私は正社員になって働けるのか、将来どうなるのか。今はそんな不安でいっぱい。正直、症状の軽減はなく、ずっと変わらずな状態です。薬を飲めば落ち着くけれど、なるべく頼りたくはない。このパニック障害とどう向き合うべきなのか、長年連れ添ってきた症状なのに今でもわかりません。


はやく、すこしでも、落ち着きますように。



⌒(。σ.σ。)⌒


 




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