川崎における水道及び衛生管理の変化

今現在、日本ではどこにいても水道をひねればきれいな水が使えるのは当たり前ですが、もちろんそうではなかった時代もあります。

今回は、神奈川県の川崎市のニュース映画をもとに、戦後からの日本の水道設備の発展についてみていこうと思います。

1.現在の川崎の水道循環

まず、現在の川崎の汚水処理のしくみから見ていきたいと思います。

現在川崎市では、家庭内や事業場から排出される下水を2段階に分けて沈殿、分解を行い処理をしています。沈殿の作業ではごみや砂を沈ませることで水をきれいにし、その後の分解の作業でより細かい汚れまで処理をしたうえでさらに上澄みの水を、さらに消毒したうえで川や海に流されます。

https://www.city.kawasaki.jp/800/category/225-11-5-0-0-0-0-0-0-0.html

2.昭和20年代の状況

この映像は昭和27年6月19日のものです。動画を見てもわかるようにこのころの下水処理は単純にそのまま海に流すという方法で行われていました。

その時点でも驚きですが、このポンプも性能の高いものでは決してなく、ごみなどが詰まると使い物にならないため、市民の方が配慮をして下水道を使わないと低地の地域は大変なことになってしまうということがわかります。

3.昭和30年代の状況

そしてこちらは昭和31年5月16日の映像です。この映像を見てわかるように、このころは排泄物の処理も下水処理システムで自動化されていたわけではなく、人の手で行われていたことがわかります。

これも今では考えられないですが、この映像で排せつ物の処理に使われている真空式汲み取り自動車はこの時代では最先端の機械でした。

そして、今ではごみとしてしか扱われない排泄物もこの時代では肥料としても使われていたことがわかります。

4.昭和40年代の状況

今の下水処理システムのように水洗トイレが普及しその他の家庭から出る下水が同じように集められ処理されるようになったのは昭和40年代以降のことです。この映像は昭和42年8月22日のものですが、昭和30年代と比べて明らかに技術が向上したのがわかります。

5.まとめ

これまで見てきたように、下水処理だけ見ても、今のような便利な生活を送ることができているまでに様々な技術開発が時間をかけて行われています。

水道管理以外にも私たちが生活するうえで当たり前と思っていることが、実は、様々な技術によって支えられているかもしれません。


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