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夢現

夢幻の星
海王星が 逆行している間に見せてくれたものは

夢をみたのなら、それをどうやって現実に現すか
ということだったように思う



昨日、
濾過装置のことを考えていた


上から降り注ぎはらはらと
舞い落ちてくる無数の光の
目にも見えず 触ることもできず 音も無く
さらさらに
無色透明の 細密 細やかな密やかな粒子が
ぬらっと
ゆらめき 巻き上がりながら動く気の流れが
多層のフィルターを通り過ぎ、濾されていく



濾過装置の最後 最終地点
一番下が
表層、物質界に現れているもの
抽出され、凝固し、物質となったもの
だから、物質になってここに在るものは
皆 とても大切なもの 愛おしいもの
何ひとつとして 無駄なものなど無く
ある一つの段階の、最後のものだから


深き海の底に潜っていく
そこで掘り出した 玉を
水から上がり
みずから磨き
掲げるには
自らの手で


「見えたままを、感じたままを、かたちにすればいいのよ」
あなたが、あなたを映すことは
わたしが、わたしを表すことは
鏡はいつも よく磨いておくこと
道具はいつも 研ぎ澄ましておくこと


言葉になれなかったものほど、大切にしなさい
訳もわからないまま、ただただ流れる涙ほど、
大切になさい
このいのちを
与えて もらって 受け継ぎ
ここでしか体験のできないこと


どんな感情も どんな痛みも苦しみも
かなしみも よろこびも
身体じゅうに響き広がる音も
すり抜けていく季節の匂いも
繋いだ手の体温も
翳した太陽の光も


この星でしか 知り得なかったこと


「いのちを生きて目覚めたまま夢見よ」

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