冥々



五月終わったのか  早いね  うそ  定型文  ぐっつぐつに沸騰した言い分があるのに「もうしわけない」と言うような  やったー解放されるーと思いながら「さようなら」と言うような

スケジュールはいつだって真っ白だしイベントを踏み越えて進むような日々でもないからどこからどこまでが一ヶ月だったかはいつも曖昧で  柄にも無くこんな書き出しをしてしまうにあたりnoteを少し遡った  書いている時からわかっていたことだけれど釣りたて即出荷の文章は栞になる  そのために書こうとは思わない
釣りたてという表現を選んだわけは釣人の家を見たから  採りたてでも産みたてでも何でもよかった  何の話をしているかよりもどんな言葉を選んでいるかの方が更に栞だとしたら軽いだろうか  おしり
癖がうつるのは好意や敬意の表れなんだっけ  本当かよ  第二言語の獲得はその地域への情なんだってか  僕にうつるのはそれだけのこと  本当だよ


書くことが無いこと  それはそれでいいな
五月が終わる数日前にここまで書いて  それからずっと書けなかった  哀しそう過ぎ  書"けない"だなんて思っていなかった  たしかに一文字も進まなくはあったけれど  哀しいことではなかった  かなしかったら「悲しかったよう〜〜」を書けていたのにね  こういうところ

悲しくないからいいんじゃなくて  いいから哀しくなかった  逆かも  難しい  微妙に違うのはわかるけれど微妙過ぎて判別が難しい  未熟  表記は揺れていない  そんなの拘らなくたって誰も見ていないのに  栞かもしれないから  僕に見られる

よくなかったら哀しかったのかってそんなことはないと  それは僕にはできないことと思う  全部のことをよかったように見せかける自負があるし良い方を択ぶ自信はないけれどよかったようにする信頼はある  だから僕の言うことを信用なんてするもんじゃなくてさ  実は真反対が武器だったかもしれない  アイデンティティが呪縛ならそれを裏切る程の快楽は無いんじゃない  処理か準備かわからない日々


書いていないと書けなくなるな  紙の方
久しぶりに機会を得たので書いたら感覚を忘れかかっていておおとなった  幾分かしたらなんとなく掴んだ  危なかった  時々しておいてもいいかもしれない  チャンスを逃さなければそれでいい  捩じ込んで苦痛になったら元も子もない

いつだって自分好みの字を書いていたはずだけれど  整頓がてら見返したらかなり幅があって驚いた  へえーー  それを書いた時期はそういう精神だったのか  そういう精神の時期はそれを書いていたのか  言葉は真実を掏り替えるから嘘を意図しない限りはこういう手段もあるかもしれない  意図した嘘は筆跡とは別角度の想起があるからそれはそれでいい  伝えたいが為ならこんなやり方していない  言葉の羅列は心地だと何よりも僕自身がそうだから  そういう人に見つかることがあればいいなと思っています  転けた拍子に飛び出た小骨に見た面影は案外遠くない  無いものしか無理なのは僕も同じ


最近はねえ  アルフォートばっか食うとる





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