2021年の「マンガ大賞」、「このマンガがすごい！オトコ編2位」など。
期待の大作のアニメ化とあって、かなりの注目度と力の入れよう。
常日頃、金と時間のかかったコンテンツが好きだと言っているけど、まさしくフリーレンはそれだろう。

現代の若者コンテンツの主流は「ファスト」であると思う。
映像コンテンツでもファスト映画などと言ったりして、簡易的に内容を見れるようにまとめ編集されたコンテンツを見たり、本編を観るにしても1.x倍速で再生したり。
最近は、消費が「ファスト」であることを意識したコンテンツも増えてきている。
ストリーミングサービスで聴き飛ばされないようにイントロからキャッチーにした音楽や、第一話にこれでもかというほど内容を詰め込むアニメ・ドラマなど。
昔は「3話まで観る」という文化が根付いていたように思えるけど、最近はつまらない作品を3話耐えるほうがキツイ。1話でつまらなかったら2話は見ない。
無限に時間があった学生の頃と違って、今は面白くなるかどうかわからないものに無駄に時間を使ってられない。

昔のアニメ作品の傾向として、起承転結は
1話　起
2話　承
3話　転
4話　結
という流れが多かった。

最近のアニメは
1話　起承転
2話　結
という感じ。
1話でフックしないと誰も見なくなるんだろうな。

フリーレンは1話のみ拡大版の1時間枠放送。
原作でもそうなんだけど、作品の導入部分が長いので仕方ないというか、当然の措置だと思う。
『推しの子』も同じく1話拡大したらしいし、これからはこういう手法が流行るかも。
作品を見るときに、「1話だけ見てみる」という層には1話が30分枠だろうが1時間枠だろうが気にせず見てくれる人もいるだろうし。

前置きが長くなったけど、フリーレン。
原作も読んでるけど、やっぱり面白い。
作品全体の特徴としてスローペースなのもあって、流行りの風潮とはズレてる気がするけど、『キノの旅』みたいな感じで旅路の途中で小話がいくつも入る感じなので、あまりダラダラとした感じは受けない。
それぞれの小話に1手先、2手先の内容についての伏線があるので無駄な内容に感じないし、エルフが主人公の作品なのだからこの時間感覚というのも合っている気もする。

最近どんどん増えてくるね、シュールギャグ。
なんとなくだけど、藤本タツキの影響でシュールギャグが増えている訳ではなく、藤本タツキのおかげで読者がシュールギャグやその雰囲気の作品を好むようになったような気もする。
個人的には『銀魂』のようなノリが苦手なので良い傾向ではある。ｵｲｨｨｨｨｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲ

ω　←あとこの口の形はムカつくからやめろ。

今放送済みの話の中で、最も好きな話は1話なんだけど、次点では村を守るエルフの老人の話が好き。
遠い昔に愛していた人との約束で、その人の故郷である村を守り続けているけど、長い年月と老化の中で、その大切な人の顔も声も忘れてしまった、ただ約束だけが残っているという話。

僕は物凄いスケールで語られる話が好きなんだろうな。
なんか唐突に『ワンピース』のガイモン思い出した。小さい頃に泣いたんだよな。やっぱ"長年"に弱い。

フェルンとシュタルクの関係性も好き。
というか、シュタルクが良いんだろうな。ウザくない。
登場当初は弱気系で「あ～これ嫌いなタイプかなぁ」とも思ったけど、いざ戦闘になると弱気になるわけでもないし、常に煩いわけでもない。たまにうるさい。

フェルンもキャラデザが良いし、無表情キャラが恋愛感情を知っていくというのはいつの時代も良いものだ。
フェルンが無表情キャラなのかどうかは議論の余地があるか？
どんどん表情豊かになっていくけど、基本無表情ではある。
綾波レイや長門有希、タバサと比べたら無表情の度合いが違いすぎるけども。

度々挟まる、フェルンがシュタルクと痴話喧嘩する流れも、
中高生の頃の自分なら、「スネてるフェルンもかわいい！」だし、
大学生の頃の自分なら、「うわぁ～理不尽ギレの面倒なタイプの女だ～！」だし、
大人になった今の自分なら、「シュタルクに対する感情がフェルンにとって誰にも感じたことがない未知のもので戸惑ってしまいついムキになってしまうんだよねわかるよぉ」だし、
二人とも微笑ましいと思ってしまう。
もうオッサンなんだ、俺は。

まとめ

アニメでも中忍試験みたいなパートが始まった。
個人的にはフリーレン屈指のテコ入れパートな気がして微妙な気持ちにはなるが、まあそれでも話が上手いので面白くはある。
やはり少年漫画は中忍試験を入れなきゃいけない宿命を背負っている。

全体的には面白く、丁寧に作られていて、今年を代表するアニメになることは間違いない。

フリーレンという作品のテンション感的に、この作品を「神アニメ」にランクインする人は希少だと思うが、「良アニメ」には結構な割合でランクインしそうな感じではある。
ある意味、無難ではあるが。

最近見た他のアニメ雑感

・薬屋のひとりごと
漫画は読んでた。２つあるらしいがどちら版を読んでいるのかよくわかっていない。
Twitter（新X）で見た、マオマオはオタク女の理想の投影であるという言説、まあ一部なんとなくそんな感じはすると思いつつ、一回それを意識し始めるとマオマオの言動がイタく感じてしまってちょっと微妙な気持ちになる。まあある種笑えるけど。
とはいえ、そんなことは関係なく面白いは面白い。
ただ、この作品の個人的に面白いと思っていたところは「設定」と「ストーリー」なので、アニメで見たからといってそれが増幅されている気分はあまり無い。
それほど動きがある作品ではないので、様々な描写がカラーになってボイスがついたな～という感覚。
まあ、ぶっちゃけ、アニメより漫画が好き（自分のペースで読めるので）な自分としては漫画の方が好きではあるけど、2週目と思いながら見てもやっぱり伏線がしっかり張ってある作品なだけあって面白いと思う。

・呪術廻戦
呪術廻戦はもともとそんなに好きな作品ではなかった。
漫画は上手いと思いつつも、目新しい設定や個人的に気に入るキャラクターもなく。
つまらない作品だとは思わなかったけど。ちゃんと面白い。ただ、それほど自分好みではない、というだけであって。
ただ、アニメで渋谷事変を見てみると、あまりの力の入れように圧倒された。
最初から最後まで、手抜きを感じさせない、本気のアニメ作品を見たと思う。
アニメーションという部分でここまで感動したのは直近ではプロメアまで遡るかもしれない。まあ僕がそこまでアニメ見てないというだけな気もするが。
直近でやってたアニメが何期なのかわからない。3期とか？だとしたら1期、2期はアニメ見てない。
原作も途中までしか読んでないし、渋谷事変の前の話を知らないので、正直飛ばしてみたのは気持ち悪いな～とは思う。普段はあまりこういうことしない。コンプ癖。

・ダンジョン飯
最初はなぜトリガー？と思ったけど、見てみるとトリガーで良かったなあと思う。
キャラデはトリガーじみてて良い感じ。かわいい。
全体的にトリガー作品のコメディパートみたいな雰囲気があるので、結構合う。
満艦飾マコを30分枠に引き伸ばしてマイルドな味わいにしたらこんなアニメができそうではある。
アニメ作品の狙った笑いで笑うことはほぼ無いんだけど、この作品のテンションの笑いがわりとツボなのかもしれない。普通におもしろい。
丁寧にアニメが作られていることも含め、あと原作がわりと淡白な描写なのも含めて、初見の人にはアニメがオススメ。今期見るものが無い人は見てほしいな。つか、これ以外に気になる作品が無い。知らないだけかな。

おわり

徒然なるままに。
パルワールド発売、金土日でプレイ。やり尽くした感。Twitter（新X）の賛否両論に一家言アリケリなれども、敵は作りたもうないので言うは易く行うは難し、そして古風な言い回しは無知過ぎて適当こきまくりけり。
ブームに乗ってLOLやってる。座学は好きだけど、要素が多すぎてかなり覚えるのが大変だ。しかもやってる最中に大規模アプデ入ったし。
毎日1キャラ覚えようとしてNotionのデータベースに私的なキャラ一覧を作成しているけど、毎日1キャラ覚えたところで約半年かかる。それくらい要素が多すぎるゲーム。

以上、よろしくお願いします。