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学生が「今」知りたいと思っているコト

いつも読んで頂きありがとうございます。
Amuletの迫頭です。

前回はSESマッチングサービスについて、クライアント様へのお願いというタイトルで書きました。
登録していらっしゃらない方は、読んで頂いて検討頂きたく。
https://note.com/_amulet/n/n5db3ad8abbb6
ご登録お待ちしております。

さて、今回は採用について。その中でも個別企業説明会について書きます。
先日あるイベントで講演させていただきました。その際に使用したデータを用いたお話が好評だったのでそちらについて。

説明会で実際に聞いた内容と、聞きたかった内容についてです。
画像:マイナビ2021年卒 学生就職モニター調査4月の活動状況

スクリーンショット 2021-03-23 15.30.07

「個別企業セミナーで実際に聞いた内容/聞きたかった内容」
についてですが、非常に興味深い内容になっていました。

以下、10pt以上差がひらいている項目だけを抜粋しています。
■学生が聞いた内容 > 聞きたかった内容
 ・企業理念
 ・詳しい業界説明
 ・製品・商品について

■学生が聞いた内容 < 聞きたかった内容
 ・社風・社内の雰囲気
 ・若手社員の話
 ・入社後の待遇
 ・入社後のキャリアモデル

これを見て、お伝えしたいことは3つです。
1. 企業が「伝えたいこと」と、学生が「知りたいこと」にはギャップがあることを理解する
2. 網羅的に説明しようとすればするほど、本来伝えたい企業の特徴が「薄まる」
3. 不安を払拭し、安心してからでなければ「未来」のことは考えづらい
順に書いていきます。

1. 企業が「伝えたいこと」と、学生が「知りたいこと」にはギャップがあることを理解する

こちらのデータによると、聞いた内容1番は「具体的な仕事内容」、2番は「企業理念」になっています。
では、聞きたかった内容はというと、1番は同じく「具体的な仕事内容」ですが、「企業理念」は10番目です。
多くの企業では、社風や考え方を知ってもらわなければと考えてお話されている内容だとは思うものの、実際に学生には
伝わりづらい内容になっているのかもしれません。

このギャップを理解した上で、大切にしている考え方だから、ここに共感できないなら仕方がないと考えるか、
学生が聞きたかったことを踏まえ個別企業セミナーの内容を検討するか。この内容を知った上で、改めてご判断いただければと思います。

2. 網羅的に説明しようとすればするほど、本来伝えたい企業の特徴が「薄まる」

仕事上、私自身多くの企業様の会社説明をお聞きすることがあります。その際に思うことは「全部話そうとしすぎ」だということ。
このデータでも12項目ありますが、全てを話そうとすればするほど時間は長くなります。とはいえあまり長すぎても。。。となると
コンテンツごとの時間は短くなり、内容を削るしかなくなります。その際にコンテンツごと削るのではなく、内容を薄く残してしまっている
企業様が多いように感じています。
正直、一回の説明会で全てを理解してもらおうとしても伝わりきることはありません。まずは、企業セミナーで興味を持ち、自分で調べて
もらえるように持っていくなど、工夫をしましょう。マーケティングでよく用いられる「ツァイガルニク効果」などを活用してもらうのも
ひとつです。まずは、「1番伝えたいこと」はなにか。それを伝えるために、必要な情報はなにか。から考えましょう。

3分で企業説明をするなら何を話しますか?
そこを起点に内容を考えてもらえればと思います。

3. 不安を払拭し、安心してからでなければ「未来」のことは考えづらい

マイナビ2021年卒大学生就職意識調査「あなたが企業を選択をする場合どのような企業がよいと思いますか」
という別のデータと、上記のデータを掛け合わせてのお話。

「あなたが企業を選択をする場合どのような企業がよいと思いますか」のデータによると、
2021年卒、1番は「安定している会社」で、2番目以降は「やりたい仕事ができる」「給料の良い会社」「福利厚生の良い会社」と続きます。
では、2012年卒ではどうだったかと言うと、
1番は「やりたい仕事ができる」で、2番目以降は「安定している会社」「働きがいのある会社」「社風が良い会社」です。

1位と2位の入れ替わりというよりも、驚くべきは中身です。
「安定している会社」「給料の良い会社」は2012年と比べ、5ポイント以上上昇しており「イマ」の学生が重視しているポイントになってきているようです。
一方、「やりたい仕事ができる」「働きがいのある会社」「社風が良い会社」は5ポイント以上下降しています。

このデータと「個別企業セミナーで実際に聞いた内容/聞きたかった内容」の下記
■学生が聞いた内容 < 聞きたかった内容
 ・社風・社内の雰囲気
 ・若手社員の話
 ・入社後の待遇
 ・入社後のキャリアモデル
を掛け合わせて考えると、社会的な不安と、自分自身がやっていけるのかという不安から、まずは「安心」したいという思いがあらわれているように思います。
そして、安心をした上でなければ、○○がやりたいといった欲求に続いていかないのではと思います。(マズローの考えに近いですかねw)

安定した生活を送れて、社内では良好な関係性を築くことができそうだ。
これが基盤となって、もっとこうなりたい、こんなことがしたいとかという欲求が生まれてくるように思っています。

そう考えた場合、各企業が持っている武器(情報)をどの順番で伝えることが適しているか考えることができます。

新卒採用を行っていると、毎年説明会の資料を更新することは大変ですし、一年でそれほど大きく変化することはないかもしれません。
(大抵の場合、新卒採用担当者様ってめちゃくちゃ忙しそうですし。。そこは理解しております。。)
ですが、全く同じ年が続くことはなく、確実に少しずつ社会は変化しています。データを見返し、情報をアップデートして、未来を予測することで
できる対策はたくさんあると思います。

実際どうしたらいいのかわからないなど、ご相談があれば迫頭までいつでもお声がください!  

次回は、入社式の祝辞について書きたいと思います。
最近クライアントの社長さんと話していて、「何話そうかな〜?」っておっしゃられてるのを聞いて、今まで聞いた話や僕が話している中からお気に入りのものをご紹介します。

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