特別編 Footballを語りつくす120分/Insight #13 イベントレポート
鎌倉インターナショナルFCテクニカル・ダイレクター兼CBO 河内一馬氏と
「史上最も戦術的なクラブ」GOAT FCの創設者で永久監督のGOAT氏がゲストとして登壇!戦術、戦略はもちろん、クラブ運営や地域との関係性など、あらゆる角度でフットボールに関わってきた2人と徹底的に語り合いましょう!
<登壇者紹介>
ゲスト 河内一馬氏
鎌倉インターナショナルFC
テクニカル・ダイレクター兼CBO
ゲスト GOAT氏
GOAT FC創設者/永久監督
ゲストコメンテーター 續木智彦氏
西南学院大学サッカー部監督
司会進行 和田タスク
前FC町田ゼルビアスタジアムDJ
第13回目のインサイトを始めさせていただきたいと思います。
ナビゲートは和田タスクです。
本日のゲストは、河内一馬さん、GOATさんです。そして僕の相方、續木先生よろしくお願いします。では、ゲストのみなさんに自己紹介いただきます。
河内:神奈川県1部リーグに所属している鎌倉インターナショナルFCでテクニカル・ダイレクターと、ブランディングのマネジメントをしています。去年までは3年間アルゼンチンにいて、帰国してからも同じクラブで監督をしていたんですが、文章を書いたり会社を設立したり、今年から立場を変えて働いています。
GOAT:1982年生まれ、福岡県在住。YouTubeで戦術的な動画をあげています。今はそのチャンネルで集めた選手たちとGOAT FCというチームを作って、カナリアリーグに所属しているんですが、来年度から都リーグに参加します。
タスク:河内さんは、アルゼンチンに選手として行っていたんですか?
河内:僕は18歳で選手も辞めて、指導者の勉強をするためにアルゼンチンに行きました。きっかけは、23歳ぐらいのときに、アジアとヨーロッパのいろんな国のサッカーを見たのですが、どこもよかったけれどあんまりしっくりこなくて。
「南米のサッカーを見ないと世界のサッカー見たって言えないのかも」って思ったときに、アルゼンチンがいろんな部分でフィットしたんです。国内のいたるところに監督養成学校があったので、そこの1つに3年間通い、南米サッカー連盟が管理しているライセンスを取りました。
タスク:日本とは何が違うのでしょうか?
河内:向こうの人はあんまりライセンスを重要視していません。運転免許のように思っていて「免許を取って現場で学べ」というスタンスです。
お父さんコーチといわれるような人でも、ライセンスを持っていて「アルゼンチンはサッカーをこう考えるんだ」という考えが国中に浸透している感じはありました。
タスク:GOATさんは、なぜ戦術に特化したYouTubeチャンネルを始めたんですか?
GOAT:年を重ねていくたびに、得意なことを仕事にしていかなきゃと気づき始めたんです。それで究極的に自分が一番好きなことは何かというとサッカー戦術だなと。
サッカーをやってたのは、小学校のときだけなんです。センターバックをやっていて、当時からラインの上げ下げにこだわる子どもでした。
試合中にチームメイトにラインを上げろって言っても、誰も言うこと聞いてくれない。うまくないと影響力を持てないんです。うまくなかったからこそ、戦術でどうにかしようと思ってたんでしょうね。
タスク:サッカーの戦術で生活していくということで始めたのがYouTubeですか?実際にリアルチームも作っちゃいましたよね。
GOAT:子どもがサッカースクールに行ってて、お父さんコーチがいるような街クラブなので、私も何か力になれないかなと思って。座談会のようなものを開いて、小学生に戦術を伝えていきました。
それで、動画編集を仕事にしていた時期もあったので、動画で伝えるのが一番わかりやすいかなと。YouTubeがちょうど流行ってきて「これだ」と始めました。
プロ選手でもなければ、サッカーを本気でやってたっていう人間でもなかったから自信がなかったけど「そんなに戦術好きならチーム作っちゃえよ」というようなコメントももらって。ありがたいことに認めてくれる人が一定数いました。夢の中の夢ですができたら最高だなってことでスタートしましたね。
「ストーリーを持たせよ」
22:07
タスク:GOATさんへ『個人戦術はどれくらい重視されていますか?小学生だと難しいのでは』と質問がきています。
GOAT:重視してます。うちのクラブで個が出るポジションの1つがウイングで「ストーリーを持たせよ」と言ってます。
相手との勝負に、起承転結を作る。たとえば、ウインガーがボールを持って下げることを繰り返していたら、相手もバックパスを警戒し始める。そこで縦に行く。駆け引きの餌をまいて生かし、最後に一番盛り上がるポイントを設定して、チームメイトも理解して動く。だから、個人が与える部分は大きいです。
タスク:でも小学生だと難しくないですか?
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