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一人で生きて一人で死ぬ

どうあがいても人は一人である、というこの絶望的な事実と、どうやって付き合っていけばいいんだろうね。
これは希死念慮とかそういうのではないのだけれど、死ねば全てから開放されるのに、と思う。人は人生の節目節目に、たとえば入学式とか卒業式とか成人式とか結婚式とか、あるいは生まれた瞬間だとかに、「おめでとう」と言い合うならわしになっているけれど、その「おめでとう」の意味がどうしてもわからないのだ。いったいなにがめでたいのか。「おめでとう」と言われたって、これで人生はゴールではないのだ。生きている限り、絶えず走り続けなければならない。点々と絶望の続く道を、たった一人で(時に一人じゃないような幻想を抱いたりもしつつ)。
死は祝福されるものであってもよい。きっと。
私は一人だ。まだ死なない。

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