病気とニートを乗り越えたからこそ、ヨガで伝えたい「自分を大切に」|若林亜依の言葉
週末に、新潟県で「やりたいことをカタチに」
している若い世代に話を聞くインタビュー企画。
#週末インタビュー 。
第7弾の今回は、
新潟県三条市でフリーの
ヨガインストラクターをしている
若林亜依さんにお話を聞きました。
若林 亜依(わかばやし あい)
Twitter|instagram
1992年生まれ。新潟県三条市(旧・下田村)出身。元美容師。美容師時代にうつ病とパニック障害を患って、休養してからヨガインストラクターに転身。「あいヨガ」主宰。好きな食べ物は「背油ラーメン」。「ラーメンは飲み物であり世界平和!」とよく言っています。
①「病気もニートも経験できて、お得な人生!」人の痛みがわかるように
はじける笑顔が印象的なあいさん。
話を聞いてみると壮絶な過去がありました。
あいさんは美容の専門学校を卒業後、
新潟市の美容院に就職。
「スタイリスト」になりたくて、
朝8時から深夜2時ごろまで
毎日、接客と練習の日々でした。
しかし、新卒で就職したその美容室の
先輩などからセクハラやパワハラを受け、
精神的に追い詰められてしまいました。
詳しいことは割愛しますが
肉体的にも精神的にもつらい嫌がらせがあり、
夜寝るときは朝が来ることが怖く…
朝になると一日が始まることが怖い…
そんな日々が続いたそうです。
(↓美容師時代のあいさん)
職場での人間関係で悩み、
睡眠不足などもたたって、
あいさんは自分でも気づかないうちに
「うつ病」と「パニック障害」に。
家を出た瞬間に吐いてしまったり、
会社まで向かう道の途中で
動悸が止まらなくなってしまったり。
すべてに対して無気力で、
ぼーっとする時間が長くなりました。
約1年半続けた美容師を辞め、
休養をとることにして、
地元、三条市の下田に帰ることに。
仕事を辞めてからは
「何もない、ニートな自分」への
自己嫌悪がつらかったとのこと。
精神科にも通い続けて、
薬を飲む日々が続きました。
でも、ふるさとに帰って、
自然いっぱいの環境や
家族や友達といることで心がほぐれ、
だんだんと症状は回復。
いまではヨガインストラクターとして
三条市を中心にヨガ教室を開いています。
病気になってから6年がたった今。
当時のことをふりかえってもらったら
「あの時はもうどんな風に日々を
過ごしてたかも、詳しく思い出せない…」
と、あいさんは話していました。
でも、いま思えばそんな日々が
あいさんにとって「大切な時期」に。
こんなポジティブな言葉が印象的でした。
「病気になる前まで、人の気持ちとか何も考えてないただのギャルでした。でも、病気になって、ニートになって、人の痛みがわかるようになったんです。すごく前向きだけど、こんな経験ができて『お得な人生だな』って思います。」
②「生徒さんの笑顔を見て決意した。わたしはこれでみんなをつなげたい」ヨガを続ける理由
地元下田に帰ってきてだんだんと病気が治り、
仕事を再開しようとしたときに出合ったのが
美容サロンの「ヨガインストラクター」
の仕事でした。
「美容師してたから、
まつげエクステの仕事ができるじゃん!」
という気持ちでドアを叩いた美容サロン。
でも、「人が少ないから」という理由で
「ヨガインストラクター」を
任されることになったそうです。
そこで半年間ヨガインストラクターを
経験したのちに、フリーとして独立。
フリーとしては現在4年目で、
いまはスポーツクラブや公民館などで
ヨガ講師をしながら、
お寺、海、山、公園など様々な環境で
ヨガイベントを企画しています。
最初はまつげエクステをやろうと思って
入った美容サロンで、奇遇にも
ヨガインストラクターになったあいさん。
どうしてこれが本業になったのでしょうか?
この仕事を続けているうちに
「これがわたしの仕事だ!」と
確信した瞬間があったということです。
「レッスンの最後にあいさつをして頭を上げた瞬間、みんなが笑顔で、さっきまで知らなかった隣の人と楽しそうに話してたんです。それを見たときに、『あ、わたしはこれでみんなを繋げたい』って思いました。」
自分はヨガで、
呼吸とポーズしか教えてないのに
みんなが幸せそうに笑っていた。
その光景が感動的でうれしくて、
「ヨガインストラクターとして頑張ろう!」
と思ったそうです。
③「風の肌触り、波の音、自然を感じながらのヨガって最高にきもちいい!」大好きな海ヨガ
あいさんにとってヨガとは
「自分へのご褒美」。
生徒さんにも、ヨガをする時間が
「自分で自分に時間を作る」という
ご褒美タイムであってほしいと話すそうです。
あいさんは、
自然の中でヨガをするのが大好きで、
実家の前にある山の中でヨガをしたり
夏には海上でスタンドアップパドル(SUP)
に乗ってヨガをしたりするそう。
特に好きなのが、
日本海を望みながらの浜辺でのヨガ。
「海でヨガをすると、風の肌触りを感じるんです。目をつむって、波の音に癒されたり。逆さまになってみる山の景色や、砂浜にある誰かの足跡を見つけたり。自然って本当にパワーをもらえます。」
これからも場所にとらわれずに
ヨガをしていきたいということです。
④「自分を大切に、ラフに楽しく生きていこうよ」ヨガで伝えたいメッセージ
「ご褒美時間」であるとともに
ヨガをすることで「自分の体の状態」
にも気づいてほしいと話す、あいさん。
若い人は特に、
毎日がむしゃらな人が多いから
体を壊しても気づきにくい。
これは、うつ病やパニック障害を
経験したあいさんだからこそ、
伝えたいメッセージなのです。
「頑張りすぎないで。自分を大切に、って。もっとラフに楽しく生きていこう、って伝えたいです。」
そんなあいさんの夢は
地元三条で、ヨガをもっと普及させること。
そして、自分のお店を持つこと。
新潟県では燕三条地域が、
一番ヨガ人口が少ないのだそう。
6月21日の「国際ヨガの日」には
三条の道路いっぱいに、人々がヨガをする。
そんな街になることを目指しています。
~あとがき~
あいちゃんはいつも笑顔で天真爛漫。そして超前向き。一緒にいるだけでエネルギーをもらえる人です。すごくつらい過去を聞いてわたしも胸が苦しくなったけど…その大きな体験を乗り越えたあいちゃんだからこそ、ひとつひとつの言葉がすごく心に刺さりました。「楽に、素直に、頑張りすぎずに」というメッセージ、とても説得力がありました。
上には書けなかったけど「言葉が好き」なあいちゃん。「言葉は心のおまもり」と言って、あいちゃんがずっと大切にしてる言葉を見せてくれたのもうれしかった。それに、あいちゃんがインスタで書いてる言葉も本当に美しいので、ぜひ見て欲しいです。
先日わたしもあいちゃんのパークヨガに参加してきました!外でするヨガがこんなにきもちいいんだ!ってとても新鮮な気持ちになりました。また絶対に参加したい。みなさんもぜひあいちゃんのヨガを体験してみてください!
2019/04/21
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