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アニメ「Re:Creators」ネタバレなしで魅力を伝えるぞ

「Re:Creators」さー 褒めまくるぞー!

夢に向かってチャレンジする事をためらっている視聴者の背中を押してくれるアニメであり、現実のアニメ制作現場環境に一石を投じるアニメであり、純粋にエンターテイメントとしての期待にも十分応えてくれるアニメでもある。

世界観はカオス。

王道ファンタジー、ダークファンタジー、ハードボイルド、ホラー、ロボ、魔法、魔法少女、ストリート、エロなどなんでもござれの大立ち回り。
随分欲張りなアニメだ。

友情、努力、根性、絆、愛情など王道のキーワードが思い浮かびつつも、社会的なメッセージ性にも想いを馳せることができる。

リアル日本政府のアニメ業界に対する接し方にも皮肉が効いており、現実世界への問題提起をもテーマとして含む意欲作。

随所にアニメ制作側の心の叫びが聞こえてくる。

それは生み出したキャラクターへの愛情だったり、社会的にあまり報われない制作者の悲哀だったり、モノづくりに対する飽くなき情熱だったり、仕事として好きな事をやっていく中の葛藤だったりが散りばめられていて単にエンタメとしての側面以外にも世の中に対して問題提起している側面もあったりする。

色んな角度から楽しめるアニメだ。

制作に携わる一人一人がアニメ業界の未来に遺産として残すべく、真剣に向き合い、制作していったのであろうことがクオリティを通して感じることができる。

作画はブレないし、戦闘シーン、エフェクト、カットワークなど、手を抜いたところが感じられない素晴らしい出来。

映像だけではなく、音にも並々ならぬ意欲を感じる。
爆発音や刃物を振り回す音などにオリジナリティがある。加えて、イメージを逸脱しすぎない程度のリアリティがあり迫力や臨場感を増大させる一助となっている。

メインテーマソングも世界観に合っていて程よく頭の中でリフレインしてくる。

シナリオも王道を行きつつ、意外性も持たせたもので、苦もなく最後まで楽しんで鑑賞できる。

特にキャラクターの行動原理には細心の気配りがなされており、キャラクターの設定や性格に準じた、独自の自由意志を尊重してように見せていることが、物語をよりドラマティックに説得力のあるものに仕上げている。

大量の要素を詰め込んでごった煮にしたような割に、キャラクターの行動原理に従って物語が進んで行くので、違和感なく鑑賞できるし、それぞれのキャラが立っているので、創造主、被造物それぞれにも感情移入できる。

という感じで、総合的にかなり楽しめたアニメだが、願わくば、現実世界の日本政府が海外に日本をアピールするツールとしてアニメを用いるのであれば、業界や現場で働く人たちの待遇改善、環境改善のためにしっかりとした予算を割き、世界に打って出るためのサポートも切に願いたい。

ここら辺の話は日本政府に提言したいこととして、また別枠で語りたい。

兎にも角にもRe:CREATORS。
激賞に値するアニメである。

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