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ドライヤーのねじねじ

ドライヤーで髪を乾かす。
いつも何気なく使っているドライヤー。
しまおうと思うとコードがねじねじ巻かれていることがある。
まっすぐ綺麗に戻そうと思っても中々いうことを聞かない。
前からそうだったし、そういうもんなのだと諦める。
ドライヤー本体に巻き付けて棚に戻す。

ある時ドライヤーのコードについての話を聞いた。
ドライヤーのコードのねじれは、髪を乾かしている時に右手と左手を持ち替えた時に生じるものなのだということだった。どうやら右手から左手に持ち帰る時にドライヤーを半回転させているらしい。まさかねー、そんなんでこんなに激しくねじねじと強烈な巻かれ方しない気がするけどー。と思いながらドライヤーを持って再現してみる。

まずはドライヤーのコードのねじれをまっすぐに伸ばす。それでもいうことを聞かない部分があった。それはひとまず置いておいて実験スタート。
右手で持ってスイッチは入れず髪を乾かすふりをする。次にいつも通りに左手に持ち変えてみる。

あ、ほんとだ。

いつもは無意識に持ち変えてみるところを意識してみると確かに半回転しながら持ち替えが行われていた。でもこの後私はまた右手に持ち替えている。それなら元に戻るはずと思った。実際にやってみる。再度右手に戻す時にはそのままだった。そして私はこの後もう一度左手に持ち替えている。

結果、右手から左手に持ち替える時に0.5回転、左手から右手に持ち替える時に0回転というものになった。私は少なくとも2回ずつの持ち替えを行うので、合計1回転はしていることになる。そしてコンセントからコードを抜いた後もそのまま伸ばすことなくドライヤー本体に巻き付けてしまう。

それが髪を乾かす度に蓄積されていったら……言わずもがなだろう。

ちゃんと原因があった。それなのに、それに気づきもせず、なんでドライヤーっていつもコードがねじれているんだろうと不思議に思っていた。そうだったのか。自分の無意識の行動に隠れていたんだ。

コンセントからコードを抜きコードをまっすぐ伸ばしてみた。一部ねじれが当たり前になっていたのか戻らない部分があった。コードに注意書きのタグが付いていた。読んでみると、ねじれが戻らなくなった時は使わない様にすること、とあった。ちゃんとねじれについて書いてあった。このタグもこの時まで気づかなかった。今まで色々なドライヤーを使ってきたし、複雑な操作もないしタグを読んだことが無かった。そして、タグにはこうもあった。コードを本体に巻き付けないこと。そうだったのか、こっちのこともちゃんと書かれていたのか。

ずっと使っているからわかっている、と思っていることがある。今回のドライヤーに限らず、使用している物や、物事の考え方もこういうことは言えるだろう。とっくに知っていることだから、ずっとそうやってきたことだから大丈夫、思いがちなことがある。もう一度見直すことも必要だと思った。

ねじれが戻らなくなったドライヤーは発熱の危険もあるらしい。10年近く使っているしそろそろ交代かもしれない。今度はコードの部分も丁寧に扱おう。今のドライヤーさん、教えてくれてありがとう🍀

※ヘッダーイラストは「みんなのフォトギャラリー」からsassaさんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございます。

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