ARS ELECTRONICAレポート No.1

どのくらいの長さになるかわかりませんが、先日9/6~10までオーストリア・リンツ市で開催された世界最大のメディアアートフェスに行った時に得たたくさんのことについて書き残したいと思います。

- 今回の記事の目次 -
1. レポートを読む前に
2. ARS ELECTRONICA ってなに?
3. ERROR -THE ART OF IMPERFECTION

レポートを読む前に

こんにちは、なるみん(@narumin256)です。
就活ができnkt...進路の選択肢を増やしたいと思って、今は大学4年生を休学してインターンをしたり、週末に『TouchDesigner Study Weekend』というクレイティブコーディングのワークショップを主催 & 講師したりしています。
大学2年生の時にデジタルなインスタレーションとか、インタラクティブな展示や作品に出会いました。その魔法みたいな世界感に感動してから、制作会社でインターンをしたり自分で学生チームを組んで制作活動や展示をやったりといった日々を送っていました。

そんなメディアアート好きが高じて先日気づいたら世界最大のメディアアートの祭典『ArsElectronica(アルスエレクトロニカ)』に行っていたので、今回溢れんばかりの感動と興奮をレポートというかたちで書き残したいと思います。

※「メディアアート」という言葉を軽率に使っていますが、デジタルなインタラクション...とか、クリエイティブコーディングで制作されたエンタメコンテンツ...とかいちいち誤解ないように書くとややこしいので、アートと言えないような場合でも「そーゆう感じのもの」をメディアアートと括ってしまう場合が多々ありますがご了承ください。

※レポートといいつつもビジネスアイディアや深い考察が書き添えられるわけではありません。私が個人的に面白かった作品とかコンセプトとかアルスのいろいろ雑記するにとどまるかと思います。小学生の日記くらいの気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

1記事じゃ書ききれないので記事は小分けにしていきます。

ARE ELECTRONICAってなに?

『ARS ELECTRONICA』(以下アルス) は、オーストリアの第3の都市リンツで毎年9月の第1週ごろに開催される世界的なメディアアートフェスティバルです。
元々は「インターナショナル・ブルックナー・フェスティバル」という別のお祭りの一環として1979年から開催されていたものが1986年に独立開催され、今年2018年で第32回目を迎えました。
公式の言葉を引用翻訳すると、フェスティバルは「電子音楽のフェス、革命と創造の展示場、次世代のための遊び場」であり、「芸術、テクノロジー、社会のため」の営みであるとされています。
開催期間はリンツ市の様々な公共施設がアルスのための展示会場となり、来場者はかつて郵便局として機能していた建物がリメイクされたメイン会場である「POSTCITY」をはじめ、街中の様々な場所へと足を運びます。

今年は5日間でリンツ市内の施設12箇所で614イベントが開催され、世界54カ国から1357人のアーティスト、科学者、技術者、起業家、活動家が招待され、人口約20万人のリンツ市がアルス新記録の約10万5000人を迎えました。

ERROR -THE ART OF IMPERFECTION

アルスは毎年フェスティバルの軸となるテーマが掲げられます。
2018年今年のテーマは「ERROR -THE ART OF IMPERFECTION」でした。
私の「いつかアルス行くぞ」がこのタイミングで実現したのは、正直今年のテーマがかっこよすぎたからです。「エラー / 不完全な芸術」。
エモみやばくないですか。
そんな軽率な私の動機に反して、さすがアルスと口も開いてしまうほどディープでソーシャルな理由あって今回のテーマは決まったようです。

こちらの本の冒頭にテーマ設定の背景が綴られていたので、頑張って訳して噛み砕いて解釈してみました。難解この上なかった(英語だからかも)。
語弊あったり勘違いあったりするかもしれませんがまとめてみます。↓

まず、「"エラー"を失敗発明かに分類するのはどのポイントなのか?」という前提課題からはじまります。エラーは必ずしもネガティブな意味合いではなく、この場合発明を起こすトリガーとなるポジティブな現象とも捕らえられています。
そもそも「エラー」という言葉についてですが「 私たちが想定しているものからの乖離であり、規範からの逸脱」と本の中では定義してありました。

現在は技術の完璧さが強要されている時代です。生産性向上のための効率化、最適化、デジタル技術の便利さ、ソーシャルメディアの可能性を追求するために人類は最大限の努力を惜しみなくテクノロジーの進歩に費やしてきたし、そして生まれた数々のテクノロジーに自信を持っています。

しかし、そんな時代だからこそ不完全さがあらゆる課題の解決策となり得ます。エラー、リスク許容性、創造性を養うことがこれからを生きる私たちにとって最も重要なスキルです。

To err is human (過つは人の性) ということわざがあります。

これこそが我々がなぜ完璧を目指して絶え間なく努力している理由であり、科学と技術で完璧さを達成できると確信している理由です。
性だからこそ、抗いたいという本能を持っている。
でも、人類がいなくても完璧に機能する世界を想像してみてください。
その世界に置いて私たち人類は必要なく、むしろ排除されるべき対象です。
To err is humanエラーだから。
私たちが完璧を達成した暁には、最も恐るべき未来があるのに私たちはそれに懸命に向かおうとしています。

どうやって、完璧を目指す人類と、完璧さよって人類(Err)が滅ぼされる未来という相反する関係性を解決することができるでしょうか?

その答えが「エラー」かもしれない。

私たちは血眼に不完全さを拒絶し、ネガティブな”失敗”として扱うのではなく、私たちの未来を救う”発明”のヒントとして歓迎する勇気をもつべきではないだろうか。


※だいぶ噛み砕いたし端折ったり自分なりの解釈交えたので公式の意味合いを正確に捉えてはいないかもしれませんが、遠くない解釈だと思います。

このメッセージを踏まえて、2018年のアルスのテーマは「ERROR」になりました。不完全のなかにクリエイティビティはある、未来を救う鍵がある、今年はそれを考えよう!ってことだと思います。

世界中から集まったアーティストやクリエイターの作品やカンファレンスは何らかのかたちでこのテーマに関連している、もしくは関連性を見出せるはずです。
振り返りもかねて、テーマとの関連性も考えながら次の記事からすごかった作品を紹介したいと思います!

#アルスエレクトロニカ #メディアアート #クリエイティブ #TouchDesigner

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たんげ嬉しいじゃ〜!ありがとうございます!
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narumin

Tokyo Developer's Study Weekend / TDSW Planner, TouchDesigner/Notch/Houdini workshop & VJ概論 TDSWのこと、VJ概論のこと、TouchDesignerのこと
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