ARS ELECTRONICAレポート No.2

カタツムリの速度で更新しております、アルスレポート。
こんにちは、なるみん(@narumin256)です。

- 今回の記事の目次 -
 私が個人的好きだった作品達
1. Sensible Date
2. Dead Pixel
3. DEFOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOREST
4. ObOrO
5. in the rain

私が個人的好きだった作品達

2018年のアルスエレクトロニカは1300人ものアーティストによるカンファレンス、パフォーマンス、作品が並びました。5日間たくさん歩き回って見たたくさんの作品の中から特に印象に残ったものや好きだったものを紹介します!

1. Sensible Date

個人のプロフィールカードを3つのロボットを使って制作するインタラクティブな作品。
3つの手順でプロフィールカードが出来上がっていく様子が楽しめます。
まずはスマートフォンで写真を撮影します。写真が撮影されると自動的に一つ目のマシンが動き出し、カードに撮影された写真から似顔絵を描いてくれます。
次に指定されたメアドにメールを送ります。メールを受信すると、それがトリガーとなって2つ目のマシンが動き出します。2つ目のマシンはオンライン顔認識サービスを経由して、私たちの気分、年齢、性別、および美しさを判断してカードに書き加えます。最後にちょっと”怪しい”ボタンを押すと、仕上げ確認スタンプが押されて完成です!

顔認識37歳とかシンプルにショックだわ。

正直ここまでだと結構見るような作品なのですが、制作背景にゾッとして気に入りました。

展示エリアに設置されたスマホで自分の顔写真を撮る、
マシンを動かすためにメールアドレスを送る、
自分だけのカードができて楽しい!

実は、体験はここで終わらず、後日メールフォルダにたくさんのスパムメールがマシンを走らせるために使ったメールアドレスに届くようです。(なぜか私は届かなかったので人伝いに聞きました)

アプリのダウンロードからサイトの登録、イベントの予約や、ブラウザ上のエンタメコンテンツの利用まで、現代では様々な角度から個人情報の提示を求められます。あまりに毎日多くの個人情報を提出することに慣れてしまい、提出先を疑う気持ちが薄れているのが実感されました。目先の楽しい体験を得るために差し出した顔写真やメールアドレスが一体何に使われるのか、使われてしまった後気づいても手遅れです。情報量の多さに麻痺した私たちに、個人情報を渡す慎重さや危機意識を思い出させてくれる作品でした。

2. Dead Pixel

8枚のアクリルパネルにそれぞれ24個のiPhoneが並べられたライトアニメーションの作品です。iPhoneはIPS(In Plane Switchin)という液晶方式が使用されていて、これによって画像を出力しているときは液晶の裏側から光を当てても通常は遮断されます。この作品を作ったアーティストは全てのiPhoneの画面の偏光フィルタを破壊したことで、裏側から光を当てた時に写真のように不規則な、でも美しい色の発光を実現しました。光学全然わからないけど身近なものが性質の一部を失うと全く別物で、かつ視覚的にすごく綺麗なものになるということに感心しました。制作工程とか背景わかんなくてもめちゃくちゃ綺麗でした。

3. DEFOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOREST

最初は見かけて意味がわからなくて素通りした作品です。ディスプレイに様々な形の樹木が次々表示されていくだけで何を意図してるのかさっぱりでした。偶然会場内でサークルの先輩に出会って作品背景を教えてもらい、やば...と思った作品です。この木々が何を示しているのかというと、google.com」へのアクセスによって1秒間に発生したCO2を吸収するのに必要な植物の数らしいです。
googleは世界で一番アクセスされるサイトであることは肌感的に納得できます。どれくらいアクセスされているかというと、毎秒52,000回。これは毎秒500kgのCO2排出量に当たります。毎秒23本の木が必要です。植物はGoogle産のCO2を年間21.77kg吸収していることになります。
この作品は情報通信技術が環境へどのような影響を与えているかを可視化し、自然とITは今後別の文脈でなく、同じ一つの体系の中で考えていかなければならないものになると示唆しています。
もちろん情報技術の進歩が自然破壊の大きな一員であることは感覚的に感じてはいますが、こうやって具体的にあるサイトへのアクセス数みたいなかたちで可視化されると一気に身近なものに感じるし、Google恐ろしいなという少しゾッとした気持ちにもなりました。あと、作品名かっけえ。

4. ObOrO

アルス出発前に、「絶対見たい!」って思っていた作品の一つです。
こちら日本からRyo Kishi(@riobrick)さんの作品です。到着後すぐPOSTCITY入って目の前というすごい場所に展示されていました。
白い球が白い筒が首を傾げた方に付いてきているようにも見えるし、白い筒が白い球を落とさないように追いかけているようにも見えます。
視覚的なシンプルさと魔法みたいな雰囲気も魅力的なのですが、実際に球に手を近づけたり触ったりできるインタラクティブな部分がやっぱり面白かったです。球の上から手を近づけていくと球は浮遊を保ったまま下に下がっていくし、球を軌道から完全に外して取り出し、再び筒の上に近づけると一気に奪われるような感覚が楽しい。子供たちが狂い遊んでいました。
初日から最終日の夕方まで毎日稼働しているのを見かけていましたが最終日には球はかなり遊ばれた跡があり、白い筒も必死で削られて穴が開いたりして抵抗が大きくなった球を軌道に乗せようと頑張ってる感じがあり、それでも5つ全て動いていて展示力すごいなと感動しました。

5. in the rain

こちらも絶対見ようと思っていた作品!
日本人のYuki Anai(@rin1024)さんとHideaki Takahashiさんのインスタレーションです。
もうね、場所がずるかった。コンクリート打ちっ放しで奥行きかなりある部屋の一番奥に、雨の日を彷彿させるアンビエントミュージックが鳴っていて、この作品です。ボキャブラリーないのが悔やまれますが、マジでエモかった。
雨に模したLEDは振り方が何パターンかあって、土砂降りからポツポツ降る雨まで何分でも見ていられそうでした。LED自体の表現もそうなんですが、部屋が暗いから床に雨が当たったような波紋のような円が反射して浮かび上がる時があって、間接的に床までしっかり雨を表現しているのがすごく良かったです。
静止画でもすごく綺麗なのですが、ぜひこれは動画を見て欲しいです。
▼Vimeoで見つけた!
in the rain / digest


一旦おわり

アルスレポートNo.2、個人的に好きだった作品をまとめきろうと思ったのですが、まだ全然紹介しきれてないのでNo.3も好きだった作品まとめ後編を書きます。こうやって文章化してみると、実物を見た時に湧き上がった感情とレポートに書き起こしている文章の温度とかニュアンスが一致してない気持ち悪さみたいなのが正直悔しいです。それでも届く人には共有したいのでNo.3も時間見つけて書きます!アルスまじで楽しかった〜笑


#メディアアート #デジタルアート #アルスエレクトロニカ #インタラクティブ #インスタレーション

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たんげ嬉しいじゃ〜!ありがとうございます!
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narumin

Tokyo Developer's Study Weekend / TDSW Planner, TouchDesigner/Notch/Houdini workshop & VJ概論 TDSWのこと、VJ概論のこと、TouchDesignerのこと
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