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3.11の数日後に見たあの青空

今日の東京は雲ひとつない晴天。
これで花粉がとんでいなければどんなに幸せなことか。

東日本大震災から数日後にもこんな晴天だったことを覚えている。
大きな余震のたびに緊急地震速報が鳴っていた。
地震が大嫌いな僕は、そのたびに生きた心地がしなかった。
ずっと揺れている感じのする不快な日々だった。
関東に住んでいるので直接的な命の危険を感じることはなかったけれど、原子力発電所の事故もあったので毎日とにかく不安だった。

震災の翌週、仕事が数日休みだった。
職場の誰が言い出したのか覚えていないけれど、休みの昼間に屋外でフットサルをすることになった。
今日みたいな気持ちのよい青空だった。

東北には被災者がたくさんいて、原発事故の状況もよくわからず、この先どうなるのかわからない状況。
20代の僕たちは数時間のフットサルを楽しんだ。
少し不謹慎な気もしたけれど、平日の昼間にみんなで運動するのは心地よかった。
空を見上げて、なんて気持ちのよい青空なんだろうと思った。

毎年この季節に天気がよいと、あの日の空を思い出す。
もう13年もたつのか。
息子たちは震災を知らない。歴史のなかの出来事だ。

震災もあった、コロナもあった。
この世の終わりだと思った日もあったけれど、今日もまだ世界は続いている。
この先もいろいろあるだろうけれど、たまに空を見上げながら歩いていきたい。

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