佐藤圭一 (ブランディング・ディレクター)

ブランディング・ディレクター/広報PR/旅人 | 広告会社の営業→ビジネススクール・M…

佐藤圭一 (ブランディング・ディレクター)

ブランディング・ディレクター/広報PR/旅人 | 広告会社の営業→ビジネススクール・MBA→ブランドコンサル→企業広報。企業のブランド構築に関する仕事をしつつ、暇さえあれば旅しています(50か国以上)。著書に『選ばれ続ける必然』(講談社)。ブランディングに関する講演・寄稿も時々。

最近の記事

VISUAL Identity ~企業のロゴに込められた想い~

普段何気なく目にするロゴ。それは、企業が持つ理念や志、姿勢などを集約し、シンボルとして視覚化したものです。 これまで手がけた、企業の「顔」ともいうべきシンボルマークやロゴタイプについて、その由来を中心に、コンセプトや開発経緯などをご紹介します。 ※本記事内容は、ideanote vol.71(2013年5月発行)からvol.93(2015年6月発行)に掲載したものです。 1.東武鉄道株式会社様 東武鉄道様は2011年7月、東京スカイツリータウン(R)プロジェクトを契機に、

    • インターナル・ブランディング ~社内コミュニケーションの問題点と実践方法~

      ■ インターナル・ブランディングの重要性 ブランディング活動を進める際は、企業としてのあるべき姿を定義することから始めます。企業としてどうありたいか、つまり理想像を明確にして、日々の活動に具現化させます。そのためには従業員に自分たちのあるべき姿をしっかり伝え、理解・共有してもらうことが大切です。従業員がどうあるべきか自覚するからこそ日々の行動に反映することができるようになります。だからこそ、まずは従業員にしっかりとあるべき姿を共有させて意識を変えていくインターナル・ブランディ

      • ブランディングの進め方、4つのステップ

        「選ばれ続ける企業」になるためには、自社のあるべき姿を明確にし、あらゆる接触ポイントで一貫したコミュニケーション活動を行っていくことが必要になります。企業として、何を伝えるべきかをしっかり考え、あるべき姿をカタチにし、そして伝えていく「ブランディング」の方法について、具体的に解説していきたいと思います。 企業ブランディングを推進していく際に、私が最も大切にしていることは、「答えは会社の中にある」ということです。外部のコンサルタントやクリエイターに依頼すれば上手くいくというも

        • 企業ブランドにとって大敵となる「ズレ」とは?

          強いブランドは、あるべき姿が明確です。それがはっきりしていないと、さまざまなズレや問題が生じます。 お客様が期待している価値と企業が提供するサービスがズレていたら、その会社が選ばれづらいことは想像に難しくありません。 ただ「ズレ」については、お客様と企業の間だけでなく、実は企業のなかにも結構あるものです。社員の仕事ぶりや価値観がバラバラでは、その会社はお客様に信用されなくなります。 今回は企業の評価を台無しにする3つの「ズレ」について解説したいと思います。 ①企業と顧客の

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          企業にとってブランディングが必要になる6つのタイミング

          ブランディングでやるべきことは、「BRAND」と「ING」の2つの要素に分けて考えるとわかりやすいという説明を以前しました。 BRANDは「あるべき姿を規定してカタチにする」、つまり自分たちの会社は何をめざしているのかを明確に定義し、それを言葉やデザインでカタチにするというアイデンティティ開発。INGでは、「あるべき姿をあらゆる活動を通じて、伝え、浸透させる」コミュニケーション活動と言えます。 企業がブランディングを必要とするタイミングは、まさにBRANDの部分、「あるべき

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          「ブランディング」とは何か? BRANDとINGに分けて考えるとわかりやすい

          ブランディングというと、セルフブランディングといった自分を目立たせる「売り込み」のような文脈で語られたり、ロゴのような「デザイン」中心に語られたりと、その定義は実にさまざまで、その本質を捉えきれていないような気がします。 ここでは「ブランディング」について、私の考える定義をできる限りわかりやすく解説したいと思います。 結論からいうと、ブランディングとは、「モノ」から「ブランド」へ、企業や商品をブランド化していく活動。つまり、企業や商品に、理想的な意味や価値を付け「あるべき姿

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          いまさら聞けない!? 「ブランド」っていったい何なのか?

          「ブラント」とは何か? 「ブランド」という言葉は、今ではいろいろなところで聞かれるようになりました。とはいえ、その言葉の定義は実にさまざまです。企業経営にとって重要な「ブランド」を、できるかぎりわかりやすく定義してみたいと思います。 ブランドの定義ブランドとは何かについて、あらためて考えてみましょう。「ブランド」の語源は諸説ありますが、一般的には、焼印を押す意味の「burned」(古期スカンジナビア語の「brandr」)だといわれています。これは家畜の牛に、自分のモノ(所有

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          コーポレートメッセージをつくる、3つのステップ

          なぜ、コーポレートメッセージが必要か?企業が自分自身のアイデンティティを伝えるために発する言葉。つまり企業にとって自社ブランドのキーとなるメッセージ、いわゆるコーポレートメッセージ(コーポレートスローガン、タグラインともいう)を的確に表現し伝えていくことは、ステークホルダーに自社の姿をきちんと理解してもらうためにも、競合との違いを 明確にアピールするためにも重要であるといえます。それだけでなく、「私たちはこういう会社です」と言葉で宣言し発信し続けることで、自分たち自身もその気

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          企業活動に変革をもたらすブランディング

          この20年間、企業経営において「ブランディング」という言葉はかなり浸透してきたのではないでしょうか。たとえば、日本経済新聞、日経産業新聞、日経MJ、日経金融新聞/日経ヴェリタスの記事検索で「ブランディング」関連の検索数を見てみると、1998年に検索数がたった3件だったものが、2008年には76件、2018年は209件と大幅に増加しました。その内容を見ると商品ブランドのことよりも、企業経営という文脈でブランディングを取り上げている記事が増えてるように感じます。 ブランディング

          企業活動に変革をもたらすブランディング

          自己紹介

          はじめまして。佐藤圭一と申します。 まずは自己紹介を。 千葉で生まれ育ち、大人になってからはずっと東京。恵比寿/代官山に20年以上住んでいます。 長い間、コンサルタントとしてさまざまな企業のブランド構築を支援する仕事をしてきましたが、現在は企業内の広報部で広報・PR、広告宣伝、ブランドマネジメントなどの業務をしながら、時々ブランディングに関する企業のコンサルティングや講演、寄稿なども行っています。 一方で、暇さえあれば旅をしています。ぶらりと一人で知らない街を散策するこ