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"Nothing left to lose"  Everything But The Girl (Buzzin' Fly)



80年代のソフトな雰囲気は微塵も感じさせない硬派なご両人

Temperamentalから24年。
文学青年然なナリだったベンは
ハウスDJ~アシッドフォークを経てテクノ神みたいなボールドヘッドに変貌し、
トレイシーはアジのある3枚の素晴らしいソロと
作家としても名を成した後
近藤サトばりのシルバーヘアで現れた。

去年末に彼らのSNSで新作予告があってから抱いていた、
ソフトなエレクトロニカで来るだろうなという
こちらの勝手な先入観は、鮮やかに裏切られた感じ。

1/10の18時に発表された
このシングルを一言で形容するなら
ベース音が粒立ったエレクトロ・ファンクなんだけど
言わずもがなトレイシーの声と電子音の相性は最高なので、
どれだけ攻めたトラックでも
どこか鈍色の哀愁が漂うのは、二人にしか出せない味。

PVのエンドクレジットにベンのレーベル名があるから
今回のリリースはおそらくメジャーではなく
インディ展開だと思うけど、およそそれを感じさせない
アグレッシブで中毒性のあるリード曲なので
春先のアルバムが、本当に楽しみ。

"What is left to lose?
nothing left to lose
Kiss me while the world decays.."

失うものは何?
何もないわ
世界が朽ち果ててもキスをして..

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