年明けからたった1ヶ月で綾野剛に染まってしまったオタクの話

はじめまして、千里と申します。

タイトル通り綾野剛さんの話をしてますが、半分くらい映画「カラオケ行こ!」の話もしてます。お時間がある方は是非。


「そうだ、映画を見よう」


2024年 1月12日。バイトの下僕である私は珍しく15時まで時間を余らせていた。

本当に珍しい。クリスマスと年末年始を犠牲にしてまで長時間労働していた、この私が。地獄の休日昼ピークに姿を現さないなんて。


起床時刻は朝の8時。とても健全である。


ほとんど習慣化したTwitter(現𝑿)TL周回。

何か面白いネタでもないかな〜〜と無心で画面をスクロールしていると、あるツイートに目が止まった。それは漫画原作の実写映画「カラオケ行こ!」の感想だった。


『綾野剛の足が長い』
『綾野剛の足が長すぎる』
『綾野剛の股下5kmある』
『綾野剛多分股下にエッフェル塔ある』



巨人族か!!!!!!!!!!!!!!!


映画のネタバレにならない方がいいからか、はたまたあまりの足の長さに映画の感想全て持っていかれたからなのか。ほとんど綾野剛の足の長さにしか触れていなかったそれに、私は興味を抱いた。


綾野剛。あやのごう。

顔はタイプじゃない。でも嫌いという訳でもない。

「カラオケ行こ!」も何ヶ月か前にテレビで映画の予告を見ただけだし、コメディ色が強そうだったから、多分面白いんだろうなーくらいにしか思っていなかった。わざわざ映画館で見る予定なんて、そんな。

慌てて地元の映画館のホームページに飛ぶ。上映スケジュールには昼前からの枠があった。これならバイトにも間に合う。今から1時間後の上映だが、見るしかない。原作未履修だけど見るしかない。


田舎のイオンでも、土曜日はそれなりに混んでいた。チケットを買って人混みに紛れ込んだ私は、普段なら見ないであろう類の映画を前に、少し緊張していた。

おひとり様映画なんていつぶりだろう。4月に「シン仮面ライダー」を見た時以来だから、もう1年近く個人で映画館に足を運んでいなかったのかもしれない。感動すら覚えそうだ。


「7番スクリーンです」


入口のスタッフさんに半券を貰って、いよいよ劇場内に入る。あぁ、これから見るのか。巨大なスクリーンで、噂の綾野足長剛を見てしまうというのか。念の為と思い事前に買っていたドリンクは、いつの間にかあと半分しかなかった。消費が早すぎる。


とにかく終わったらバイトの休憩室にでも入って、ゆっくり映画の感想でもツイートしよう。自分が思ったことを、ありのまま。

そうして私は、残り少なくなった飲み物と入場者特典のポストカードを手に、7番スクリーンに飛び込んだのである。





映画を見た。スマホのメモアプリに感想も書いた。否、書き殴ったと言ったほうが情報的には正しいのかもしれない。


(一応スクショ載せておきます。とんでもなく長い上にネタバレしかしていないので、オタクの妄言が気になる方以外は爆速スクロール推奨)






総文字数:3,277


読書感想文でもレポートでもない、ただの映画の感想だ。

気づけば友人にドン引きされるレベルの妄言ばかりが、液晶画面の向こう側に整列していたのである。


あぁ、おそらく映画館のスタッフとして接客してくれたであろう、中学時代の同級生よ。絶対私変な顔してたよな。ごめんな。気持ち悪かったよな。

正直人の形を保てていたかどうかすら怪しいけれど、通報されなかったからギリギリ大丈夫だったんだと信じたいところである。


「カラオケ行こ!」は素晴らしかった。演者も、脚本家も、監督も。あの作品に携わった全ての人に、私は感謝と敬意を表したい。


まず25歳差、それも成人ヤクザと中学生。

傍から見たらとんでもない設定だが、それを成り立たせる制作陣の努力がすごかった。聡実くんの学生生活に焦点を当てることで昼間のシーンがメインとなり、主成分三ツ矢サイダーみたいなキラキラ青春劇が出来上がるなんて。

元々自分が吹奏楽やってたから分かるのもあるけど、合唱部の雰囲気クオリティ高かったなぁ。女子達の何気ない会話とか、憧れの先輩に固執する後輩とか、既視感しかなくて焦った。(なんで?)


あと映画によく出てくる歌唱シーン。

絶妙に気持ち悪い裏声の紅は勿論、カラオケ大会の息が続かないテーゼぐらいから笑いが堪えきれなくて大変だった。Lemonも白日もガッスガスだし。あれただでさえ難易度高いのにね。「有名だから歌うしかないやろ!」からの失敗って流れかな。

聡実くんの紅も良かった。頑なに狂児の前で歌おうとしなかったのに。あんなにも苦しげ且つ情熱的な紅は、あれが最初で最後。良いシーンが撮れてよかったね監督。スタオベ確定アカデミー賞間違いなしカンヌ行ける。(今日も元気にモンペオタク)


そして最後に、綾野剛の足問題。

マッッッジで長かった。股下5,000フィートはあった。椅子に座ってあれだけ足を余らせる人類って存在したんだ……綾野剛本人曰く「ヤクザと家族でもお世話になった衣装さんが頑張ってくれた」とのことだが、それは彼の高いポテンシャルが前提に置かれた話なのでやはり足は長い。本当に長い。



そんなわけでまんまとハマった私は、映画館を出るなり走った。書店に駆け込むためだ。

原作はあいにく置かれていなかった。これだから田舎は!!!!!!!!とキレながら電子書籍で買った。ついでにシナリオブックもビジュアルブックも「カラオケ行こ!」の続編とされる「ファミレス行こ。」も買った。チョロいもんである。


(原作を読んだ方なら分かるかもしれないが、この1時間後『確認』で無事人の形を保てなくなった。通報はされなかった。)



「綾野剛という役者」


あれから1週間で3回「カラオケ行こ!」を見に行った私は、流石に綾野剛が気になり始めていた。さっきは顔がタイプじゃないとか言ってごめんね一回過去の自分殴ってくるね。


NetflixとAmazonプライムは契約しているので、彼の過去作を見るなら今だ。

とはいえ、綾野剛は凄い役者だ。当然ながら数々の作品に出演している。はたしてどれから見るのが正解なのだろう。

私は己が知る限り全てのSNSを駆使して綾野剛のオススメ作品を調べた。その結果、1ヶ月で視聴したものが以下となる。

・ヤクザと家族
・MIU404
・空飛ぶ広報室
・影裏
・ピースオブケイク
・最後まで行く
・亜人
・ホムンクルス
・恋はDeepに
・ヘルタースケルター
・怒り

綾野剛、何人いるんですか????

1つひとつ感想を述べると記事の長さがえらいことになってしまうので、ここでは割愛させていただくが。(詳しいことはツイート見て)

「カラオケ行こ!」→「ヤクザと家族」→「MIU404」の流れを作ったのが間違いだったのかもしれない。新規オタの綾野剛過剰摂取、ダメ絶対。命に関わることになるから、服用は程々にしておこう。(好きな俳優の出演作品を見ているだけです)


とっても明るい伊吹藍(MIU404)、とっても儚い大西直人(怒り)、とっても怖い矢崎貴之(最後まで行く)……どれも全て同じ人が演じているなんて信じられるだろうか。憑依型という言葉は、もはや綾野剛の為に存在するのかもしれない。それくらい衝撃的な俳優だった。



綾野剛のオタクの方はこれを聞くと悲鳴をあげるかもしれないが、私は「ヤクザと家族」を初めて視聴した後、そのまま「カラオケ行こ!」を見に行った。新規の特権である。

まず、綾野剛がヤクザの役を経験したのが現状この上記2作品のみであるという事実。新規オタこと私、ここで思わず目眩がした。おかしい、貫禄が違う。正直、ヤクザ役常連だと思ってた。(それはそれでどうなのか)

「ヤクザと家族」の山本賢治。「カラオケ行こ!」の成田狂児。二人は同じヤクザだが作品のベクトルが違う。

「ヤクザと家族」は一人のヤクザの生涯に焦点を当てたリアルな作品。その一方で、「カラオケ行こ!」はヤクザが中学生に歌の指導を頼むというファンタジーな作品だ。

そしてこの説明だけを聞くと同じヤクザと言えども正反対に思われがちだが、私はこの二作品を履修して大きな気づきを得た。

そう、見えたのである。成田狂児の中に、山本賢治の魂が。


「カラオケ行こ!」は、コメディ色が強く内容も基本的には穏やかだ。しかしとある1シーンにだけ、成田狂児というヤクザの顔が垣間見える瞬間が収められている。(ネタバレにならないか不安なのでオブラートに包んだ)

本当に一瞬。一瞬な上に、狂児の歌の先生である中学生の聡実くん(主人公ポジ)からは、絶対に見えない。映画館にいる自分達だけが見られる、特別な表情。

それは紛れもなくヤクザとしての顔であり、「ヤクザと家族」の山本賢治だったのである。

「カラオケ行こ!」2回目の時だっただろうか。成田狂児のベースに山本賢治がいることに気づいた時は怖かった。ここまで凄い役者が日本にいるのかと、唖然とした。

綾野剛は映画が公開される3年ほど前から原作ファン。おまけに山本賢治という男を通して、ヤクザの役柄も経験している。

これを踏まえて、実写版の映画「カラオケ行こ!」に綾野剛を起用したのは大正解だと思った。私は映画から原作を読んだ側の人間なので、当然ながら原作ファンは違う意見を抱いている可能性もある。というか抱かないわけがない。実写作品は、批判的な目線からスタートされることが殆どだから。

しかし、それでもスクリーンの規模が徐々に大きくなり、応援上映も無事開催。パンフレットの売り切れ具合を見る限り、映画制作側の想定を上回る好評なのだろう。

今回は綾野剛に関する記事なのでここには書かない(本当は書きたい)が、勿論聡実役を演じた齋藤潤くんも素晴らしかった。他の役者さん達だってそうだ。みんなで1つのチームになり、「カラオケ行こ!」を素晴らしい作品に作り上げたのである。


ただ、これから私は一生忘れない。山本賢治の生涯をベースに生まれた、成田狂児という男の、ヤクザとしての顔を。



「俳優の応援の仕方とは」


元々様々なジャンルにハマりやすい、所謂チョロいオタク気質な私。

綾野剛を気になり始めてからおよそ2週間。ある程度出演作品は見たものの、「俳優の応援の仕方」が分からず、頭を抱えていた。

ドラマや映画は気になったら見る程度だったので、俳優を本気で追いかけた経験は皆無。

ひとまずTwitter(現𝑿)でアカウントを作ってみたものの、誰かと繋がる方法が分からなくて1人で迷子になった。

いや、だって、繋がりタグ文化とか……あるんですか……????(それも分からない) 

根っからのオタクは無言フォローをする勇気もないので、このnoteを書いている今も実質壁打ちアカウントのままだ。「もし綾野剛のオタクしてるよ〜!!」とか「綾野剛のこんな作品、オススメだよ〜!!」って人は是非相互になって欲しい。多分泣きながらソーラン節フルで踊って喜ぶ。


とはいえ、そんな壁打ちアカウントでも綾野剛ファンの方々のツイートをいいねしていると、綾野剛関係の情報がオススメに流れてくるようになった。実にありがたい。

暫くの間、新しい供給に手を合わせながら食い入るようにネットサーフィンしていると、ある日とんでもない情報を得てしまった。



な、ななななんだこれ!?!?!!?!

あまりの衝撃に、身体中に電気が走ったかと思った。この時私は、初めて俳優にも公式ファンクラブなるものが存在するのだと知ったのである。いやそりゃそうか。あの素晴らしい顔でファンクラブが存在しない訳がない。

それでもさぁ、某アイドル事務所とは違って『FC(ファンクラブ)』なんて明確に書いてなかったから、こんなの初見じゃ分からないよ。なんだモバイルって。え、略したらモバサイ?なんなんだ一体…………(頭抱え)

調べてみるとどうやら月額料金制らしく、お値段なんと330円。やっっっっすい。いや、いいのかそんなんで。年間で4,000円もしないんでしょ????破格すぎない?????

とりあえず少しでも綾野剛に美味しいものを食べていて欲しいので、迷わず入会した。実を言うとアルバイトの給料日前だったのであまり金銭的な余裕は無かったが、330円なら大丈夫。余裕。バイトの下僕を舐めるなよ。

アイドルやバンドのFC会員である私は、これまで様々な会員限定コンテンツを見てきた。綾野剛のFC運営様は何を見せてくれるんだろう。ワクワクしながらいざサイトページに飛ぶと、これまたとんでもないものを目にすることになる。


『♪成田狂児』

………「カラオケ行こ!」のメイキング映像である。(タイトルだけじゃ伝わる気がしなかったので補足)


嘘だろ。それ多分円盤の特典映像とかで出すやつじゃないんか。大丈夫か。

FC限定コンテンツなのであまり詳しくは触れられないが、とりあえずマネージャーさん達がものすごく編集作業を頑張っていたことだけは、声を大にしてでも言いたい。

とにかく私たちファンを楽しませようと、綾野剛の魅力を発信しようとしているのが、伝わってくるのだ。なんてあったかい運営。

この他にも動画欄に「綾野さん観察日記」があったり(公開期間過ぎてて見れなかった)(ものすごく見たい)、2月のカレンダーとして狂児に轢かれる構図の写真が配布されたり。

どうやら私が思っていた以上に運営側はサービス精神旺盛らしい。ありがとう、ものすごく命が助かります。




そんな訳で(?)、「カラオケ行こ!」鑑賞から約1ヶ月。ド新規綾野剛オタクが誕生した。

一気にハマりすぎて頭が追いついていないが、まぁこれはこれで幸せなのである。

今、綾野剛を推してて毎日が最高に楽しい。


新しい「好き」に出会える感謝、綾野剛が生きている世界に存在できる奇跡。ありがとう綾野剛。


まだまだ見ていない作品もあるので、ひとまず空き時間を見つけてはネトフリアマプラ様にお世話になる生活を続けていこうと思う。

まずは………全人類「カラオケ行こ!」を見よう!!!!!!!!!!!

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