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考える人の頭の中身(ピンク)

パリに留学しアンティークを学ぶ友人からのお土産、シャンパンの小瓶と可愛いおじちゃん(モデルはロダンらしいけれど可愛いおじちゃんだ)のイラスト入りの小さなキャンバスバッグ、そしてかの有名な彫刻・考える人の付箋(派手めなピンク…ちょっと写真がうまく撮れなかったけれど)。

考える人って何を考えているんだ。この吹き出しに何を書けばぴたりとはまるのか。背景派手ピンクだし。
こんなピンクだからやっぱり深刻な悩みはハマらない。ちょっと叫びたいかもしれない。それにしては吹き出しは丸くて柔らかい印象だから違うのか。

そもそも人間でなくて彫刻だ。もっと言えば金属か。
金属からの彫刻の悩みはなんだろう(悩むわけないだろとかいうのは脇へ置いておく)。

美術館の中で注目を浴びるのもいいけど公園とかに設置されて鳥と戯れたかったとか。背景は緑の木々がいいとか。風を感じたいとか。
ブロンズだから錆びて青緑っぽくなるのが大人っぽくて憧れるけど磨かれ続けて錆びられないとか。
実は服を着たかったとか。シルクハットとか。アロハシャツとか。(彼が作られた時代にアロハがフランスにあったのかは知らない)
彫刻界では裸がステイタス(?)だけど俺はアウトローでいたいんだとか。彫刻家にそう提案したものの拒否されたとか(話せるわけないだろとかいうのは同じく脇へ)。裸体が美しいって彫刻的には名誉なことのような気がする、知らんけど。というか服着てる彫刻って造るの面倒そう。服の皺とか難しいし。

付箋を貰ってから3ヶ月以上経つが、ぴったりはまる考えごとは未だに見つかっていない。
こんなことを木製タイルの素敵なお洒落なカフェでお洒落なチーズケーキをつつきながら書いている自分の頭の中身を心配されそうだ。

とかなんとか書いたり調べたりしているうちに関連まとめサイトに行き着き、そこには考える人は実は「考える人」ではなく「地獄に落ちる人を見ている人」ということが書かれていた。

地獄。

事実を知ってしまうとますます使いこなせない、この付箋。

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