拝啓diffeasyエンジニアの皆様へ

拝啓
CIツールの赤い警告が目にしみる季節、ますますご活躍のことと存じます。
diffeasyエンジニアの皆様、いつも世界中の"むずかしい"を簡単にするためのシステム開発にご尽力いただき、ありがとうございます。

2015年秋2人から始まったdiffeasyも気がつけば、令和元年の2019年5月には20名を超える組織になりました。 

人が増えてくると・・・いや、昔から「西さん、何考えているかよくわからない」と言われることが多いので、私の頭の中を言葉にして書き出してみることにしました。

diffeasyメンバーの皆様や、これからdiffeasyにジョインしてくれる方に私の思考が少しでも伝わるといいな、と思います。

その前にまずはdiffeasyのこれまでで簡単に振り返ってみます。

diffeasyの歴史

創業期

「世界中の"むずかしい"を簡単に」の理念と、白石兄弟の魅力的な人柄に惹かれて、ごく少数のエンジニアが集まったところからdiffeasyのエンジニア組織がスタートしました。

マンションの1室で、小さなデスクにパソコンを広げて、資金体力もない、知名度もない、エンジニアもいない創業期のdiffeasyでは、とにかく毎日受託開発プロジェクトのシステム開発を必死におこなっていました。

これまでRailsやJavaScriptなどのWebプログラミングの経験がなく、PL/Iなどの汎用プログラミング言語しか書いたことのないメンバーばかり。
わからないことはネットでググる文化もないメンバーがほとんど。
それでも「創業期のベンチャーに来るってことは、自分で成長していかないと、教育するなんてフェーズじゃないですよ。」というCTOの心を鬼にした愛のある言葉のもと、必死に学び、Webエンジニアとしてものすごいスピードで成長してくれました。

自社サービス始動

自社サービスの「大会運営向上心」が生まれたのもこの頃です。

将来的なアプリ化やIoTなどの拡張性を考えて、フロントエンドとバックエンドのAPIを分ける設計に取り組みました。
Web開発経験がまだまだ少ないながらも、Vue.jsを使ったSPAのモダンなフロントエンド開発に挑戦していきました。

この頃はまだデザイナーがいない組織でした。

デザインはパートナー企業にお願いして、システムとデザインの分離が基本的な思想でした。

新規サービスでは、スピードと柔軟性が求められます。

昨日まで正解だと思っていたことが、明日には変わってしまうことが日々起こります。
システムとデザインは別々のものではなく、一体のものである必要が出てきました。

人を求めると出逢えるのが、diffeasyの強運。
求めていたデザイナーやフロントエンドエンジニアと出会い、ジョインしてくれたのもこの頃です。

組織の拡大

組織が拡大し、ありがたいことにdiffeasyのことを知ってくれているエンジニアの人も増えてきました。

経験豊富なメンバーも採用することができるようになってきました。

社内のメンバーで不足している技術領域はパートナーのエンジニアの方にスポット的に技術顧問として参加していただけるようにもなりました。

必死にがむしゃらに開発していた頃から少し変化して、ようやく「できていないこと」に目を向けることができるようになってきました。

未来はどうなる?

ここからは私の個人的な思考が色濃く反映されています。

この先の未来、エンジニアリングや働き方はどう変わっていくのでしょうか?

量子コンピューターによりコンピューター処理能力はいっきに高速化します。
それに伴い、AIもさらに精度が向上していくでしょう。

ロボテクノロジーも進化し、タスクをこなす作業はAIやロボットが対処してくれるようになるでしょう。

単純作業はなくなっていき、ベーシックインカムの導入が必要になるかもしれません。
「なぜその仕事をやるのか?」という、働くことの目的が今よりも重要になります。

未来はPCやスマホもなくなっていきます。
全てのものがインターネットに繋がり、当然今まだないデバイスも登場します。

通信もさらに高速化します。

全てのものがインターネットに繋がることにより、ITのリスクが人命や資産に直接的に危機をもたらすようになり、より高いセキュリティが求められるようになります。
専門的な分野においては、より高い専門性が求められます。

ブロックチェーンを使った世界共通の仮想通貨が主流になり、世界中の賃金格差は均衡に向かいます。
AIによるリアルタイムな同時通訳により、言語の壁も無くなります。
世界中の優秀なエンジニアと同じステージで働かなければなりません。

お金を稼ぎたいから、給料が高いと聞いた、なんとなくイケてそう、という理由で働いても苦しい戦いになるだけです。

働き方も今よりもさらに変わっていくでしょう。
ITを駆使して小さくスタートすることがより容易になると、必ずしも企業に所属する必要はなくなります。

プロジェクトごとにプロフェッショナルなメンバーが集まってサービスを作り、解散する。
そんな働き方も当たり前になっていくかもしれません。

これらが現実になるかどうかはわかりませんが、1つ確実に言えることは、社会や企業は不確実です。明日どうなるかもわかりません。

diffeasyのメンバー一人一人が、変化の中を生き抜けるブランド力を持ったエンジニアになってほしいです。

自分の在り方

「普通は」「みんなは」「一般的には」
他人と比較することは自分を苦しめますし、相手を苦しめます。

自分はどう生きていたいのか、自分にとってどのような状態が幸せなのか、

「自分の在り方」を持つことが大事です。

多くの人は「どうやったら良いですか?」「方法は?」とやり方に注目します。
「やり方」は手段であり日々変わります。「やり方」は1つではなく無数にあります。「やり方」に注目すると自分を見失います。

「どう在るべきか」を考えて、在るべき姿と、現場とのギャップから冷静に自分を見つめて、それから今できることは何か、「やり方」を考えていきましょう。

行動が結果をもたらすのではなく、結果のために行動しましょう。

今を大事に

「在り方」がわからない、という人も多くいますが、焦る必要はありません。
まずは今自分にできることを1つずつやっていき、自分自身を理解しましょう。
みんな今のままでも十分魅力的です。

未来から逆算して何をやるか?も大事ですが、未来も過去も幻です。
「今この時」しか存在しません。

まだない未来の、現実には起こっていないことを心配したり、もう変えられない過去のことをずっと悔やむのではなく、今を最大限楽しみ、今を大事にしてください。

失敗しよう!

失敗がない人は、チャレンジがない人だと思います。
それか、失敗を経験として捉えて、失敗だと思っていない人。

私も失敗の連続です。

成功は自信になります。
失敗は大きな学びになります。そして一時的には自信を失っても、学びの積み重ねが大きな自信になります。

ただし、本気で失敗し、失敗から目をそらさず、失敗をきちんと受け止めてください。

違いを歓迎する

同じ目的に向かっていても、やり方や考え方は人それぞれ違います。

「正しい」「間違っている」とか、「良い」「悪い」とか、そういったことは存在しません。
ただ、違いがあるだけです。

「あなたの考え方は違います!間違っています!」ではなく、「あなたの考えはわかりました。私は違う考えも持っているので聞いてください。」と、違いを認めて歓迎しましょう。

違いがあるからこそ新しいものが生まれます。

自ら機会を作る

「〜したい」「〜しようと思う」という言葉は「(でも、できない。)」という思いを秘めています。

「〜する」か「〜しない」の2択です。

「〜しない」を恥じることはありません。他の人がやっているから、ではなく、なぜそれをやるのか、考えましょう。
やらないことを決めることも大事なことです。

「〜する」と決めて、機会を待っていては、いつできるかわかりません。
自ら機会を作り、行動しましょう。行動が全てです。

時間ではなく、創造力で価値を生み出す

「遅くまで頑張ってるね」「遅くまでお疲れ様」
この言葉は大嫌いです。

やるべきことと、やらなくても良いこと、作業の優先度を常に意識してください。
残業が必要なほどタスクがあるのであれば、その状態が問題なので、周りのメンバーに相談してください。一緒に解決しましょう。

時間は有限です。どんなに頑張っても1日は24時間です。
時間で価値を生み出すと、長時間働くしか無くなりますし、すぐに限界がきます。

世界中の"むずかしい"を簡単にするような大きな価値を生み出すためには、創造力でレバレッジを効かせる必要があります。

なぜベンチャーではスピードが大事なのか?

ベンチャーにはベンチャーの戦い方があります。

品質はもちろん大事ですが、QCDのバランスが重要です。
プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントにおけるQCD

品質には上限がないので、資金と時間を投資すれば品質をあげることが可能です。
大手企業と同じように品質で勝負してはベンチャーは大手企業には勝てません。
ベンチャー企業の武器は意思決定、行動のスピードです。

今までにないサービスを世に出すためにはタイミングも重要です。

例えば、新規事業を開発する際、完璧なサービスを目指すために開発に2年も3年もかかったらどうなるか?
その間に世の中は変化します。世の中のニーズも変わります。
ニーズが変わっていないとしても、その間に大手企業が同じサービスを世に出したら・・。

品質はどうでも良い、ということではなく、このスピードという武器を最大限活かしていきましょう。

自分の人生を主体的に生きる

1度きりの人生です。
そして人生はいつ終わるかわかりません。

今何が自分にとって一番大事なのかを大切にしてください。

他人を批判したり、おとしめるために時間を使っている暇はありません。

自分が人生の主役です。
自分の人生を主体的に生きてください。

ただ、人生を主体的に生きることは楽なことではありません。
すべての責任を自分で負う必要があります。

自分の人生に責任を負うことで初めて、自分の人生を主体的に生きることができます。

diffeasyにおけるCTOの役割とは?

CTOの役割は企業や組織の成長フェーズによって様々だと思います。

ベンチャー企業におけるエンジニアと組織の成長、そしてCTOの役割を考える

diffeasy 取締役CTO 西武史さん「CxOは 未来を作っていく役割」 | CTOに会う

diffeasyにおけるCTOとしての私の役割は、技術をリードすることではありません。
優れた能力を持つメンバーがそれぞれの強みを最大限発揮できる環境を作ること、そしてチャレンジした結果、もし失敗することがあればその責任を取ることが私の役目だと思っています。
なので、チャレンジすることに不安があれば、私に最終確認取ってください。責任とります!

"取締役"CTOであるため、経営のこととエンジニアリングの両方の観点を持つことも大事だと思っています。
当然ながら、会社が継続できなければ、diffeasyでエンジニアとして皆が働くことはできません。
経営を考え、会社が継続可能な状態で、エンジニアとしての個々の成長のためにどのような環境を用意し、どこまでチャレンジするかを見極めることも私の責任です。

CTOとしてのもう1つの役目はdiffeasyの未来を作ること。
未来を見据えて、5年後、10年後にdiffeasyが社会に価値を提供できるために何をやっておく必要があるか?
同じくdiffeasyメンバーが未来も変わらず魅力的なエンジニアであるために、これからdiffeasyとして何に挑戦していくべきか、方向を示すこともCTOとしての役割だと思っています。

少し先のdiffeasy

今のdiffeasyはWebサービス中心の会社です。

Webフロントエンド技術領域はフロントエンド技術顧問の素晴らしいサポートもあって、成長著しく思います。

少し前までは組織の体力、そして組織体制上、デザインとシステムの分離を基本的に考えていました。
プロダクトのニーズと、組織の成長に伴い、デザインとシステムは今や境界がないものになりつつあります。

UXもより一層力を入れる必要があります。
CXO(Chief eXperience Officer)中心に最高のユーザー体験でユーザーをファンにしていきましょう!

大会運営向上心もメンバーみんなの継続的な努力により大きな大会でも導入が決まり、機能も充実してきました。

これから自社サービスに軸足を移していく上で、安定的にサービスを稼働させ、運用していくための仕組みが一層重要になります。
人が介する箇所を極力減らして、自動化を進める必要があります。

障害を可能な限り抑えるためには、より品質の高いソースコードも必要になります。

テストコードはもちろんですが、読みやすいコード、柔軟に変更可能で影響範囲の少ない単位でのシステム設計も必要です。

モノリシックで不都合が出てきつつある部分については、コンポーネント化、マイクロサービス化を進めていきます。

ネイティブアプリのニーズも変わらずあります。
ネイティブアプリ開発案件も増えていくと思います。

将来のdiffeasyのエンジニア組織

diffeasyは個人の強みを最大限に活かす組織であり続けます。
全てのメンバーの強みの集合がdiffeasyの強みです。

強みや弱みは人それぞれなので、マウントを取ることは絶対に許しません。

diffeasyはすべての人にとって居心地が良い組織ではありません。
指示がないと動けない人、会社に依存して自分で機会を作れない人にとっては非常に居心地が悪い組織です。

成長期の会社は成長に応じて経験豊富なメンバーが入ってきます。
組織の成長が、個人の成長を追い越します。

新しく入ってくるメンバーに負けないように、ではなく、同じ仲間であり、勝負する必要はありません。強みや弱みは人それぞれです。

他者との比較で自分を評価すると、辛い思いをします。

今の自分の成長に自信を持って、今の自分をきちんと自己評価してください。

自分が掲げた目標に対しては責任を持ってやり遂げて欲しいです。
そしてその目標をみんなで応援できる組織でありたいと思います。

組織として部署を分けることは考えていませんが、
新しい技術の研究のためにR&Dチームの設置や、SREチームの設置も近い将来考えています。

diffeasyでのキャリアパス

何かの技術に特化したい人、技術全般広く学びたい人、マネジメントをやりたい人・・diffeasyではそれぞれのキャリアプランを実現できる仕組みを構築します。

今のところ以下の役職を考えています。
・フロントエンド 、インフラなど1つの領域に特化したテックリード
・幅広い技術領域に知見を持ち、システムの全体設計ができるアーキテクト
・技術的なビジョンに対して、具体的な仕組み作りや社内への技術の浸透を担うVPE(Vice President of Engineering)
・組織の技術的なビジョンを示すCTO
PM(プロジェクトマネージャー / プロダクトマネージャー)
これも今後状況に応じて変わっていく可能性はあります。

キャリアプランはその時々によって変わるかもしれませんし、現時点では明確に無いかもしれません。それでも構いません。

役職は役割の違いであり、上司部下という上下の関係ではありません。

役職=評価や給料ではありません。

アウトプット

積極的にアウトプットしましょう。

会社に依存せず、ブランド力のある1人のエンジニアとして独立した存在になるために、アウトプットは必要です。

新しくdiffeasyのメンバーになる方にも何かしらのアウトプットを求めています。

リモートワーク

人生のフェーズや、置かれた環境によって、理想の働き方は変化します。

時間や場所にとらわれず働ける環境を実現します。
働く場所や時間は1つではなく、選択できることが大事だと思います。

そのためにリモートワークできる環境は必要です。

やったことがないから、問題があるから、やらないのではなく、やるために問題をどのように解決するかを考えます。

最高のエンジニア体験を

かなり長文になりましたが、これは現時点の私個人の考えであり、この考えを押し付けるつもりはありません。

みなさん考え方や思いは様々だと思います。

私の考えと違うから評価しないとか、嫌いだとかいうことはありません。

ただ、思いは1つ。

このような素晴らしいメンバーのみなさんと一緒に
世界中の"むずかしい"を簡単に
していきたいですね。

それでは、ディフィージャーズの皆様、diffeasyで最高のエンジニア体験を。

2019.05.23
diffeasy CTO 西 @_takeshi_24

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