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愛の休日

いつもInstagramに長々と思うことを書いていたけど、写真を軸とするもの(もはやそういうSNSでもないのかもしれないけど)になんとなく合っていない感じがしてnoteを登録してみた。とはいえ、きっとこれからも写真に長々と言葉を添えてしまうだろう。読み手がいるようでいない感じが、自分の日記に書くわけではないけど言いたい、そんなことを書くのにちょうどいいように思う。続くかはわからないけど。

ここのところ悶々とした流れが続いていて、ソファーを買っても、1年伸ばした髪を切っても、なんだか気分が晴れない。それにまた悶々とする。我ながら嫌になるこの性格。

今日は久しぶりの晴れの休日、予想最高気温は16度。発売時にぐっと我慢していたのに、仕事の合間に思わず購入してしまった柴田聡子×あけたらしろめTシャツを受け取り着てみる。思わず、ではなく伏線はあって『Your Favorite Things』の予約特典『台湾周遊記』でご本人が着ている姿があまりにかっこよかったから。今日はコートあけたら聡子スタイル。それだけでなんだか心強い。

ラテではないけどコーヒーを片手に散歩、公園のベンチに座って背中であたたかさを感じながら、未だに読みきれていないユリイカを読み進める。どの寄稿もすばらしく、読むたびに共感と発見があり、ますます好きになる。お察しの通りここ最近はもっぱら柴田聡子。今日読んだのは本の後半あたりで、深津さくらさん、矢島さん、碇雪恵さんの流れがぐっときた。特に碇さんの『三〇代、生まれ直しの季節』は、まさに生まれ直しの季節を進む自分に響く言葉が多かった。三〇代は『いわば二度目の思春期』、そりゃ悶々とするわと腑に落ちる。

本を開く前に目の前の景色を写真におさめ、途中見上げると頭上で飛行機雲が交差していた。そして読み進めた後に見上げると、細かった雲は境界線がぼんやりと広がり、そして随分と流れていた。その間、少しだけ視界に入っている川も流れ続け、私のコートと同じような色をした木は私の背中と同じようにあたたかさ、春を蓄えていたかもしれない。冬が好きで、冬から春に向かう季節は感傷的になりがちであまり得意ではないけど、なんだか今日はいいと思えた。花粉症だということを除いて。


毎日オフィスにこもっている間に、外ではこんなにも光が降り注ぎ、風が水が流れ、自然が靡いているのかと思うとすごく損をしている気持ちになった。だけどそのおかげで好きな音楽を聴いたり、本を買ったり、コーヒーを飲んだりできているのも事実。ワークライフバランス。眼鏡っ子だった昔、ニューポニーテールのジャケットみたいになりたくて、髪を伸ばしてポニーテールにして出社した日、たいして関わりのない上司に「いつもに増して暗い」と言われて心底腹が立ったこと、前髪を切った次の日「めっちゃ女の子」と言われて男やってたつもりないけどと思ったこと、周りに柴田聡子を好きな人がいなくたって胸を張ってTシャツを着て街を歩く。いつだって私のディーバ。

『Your Favorite Things』が本当に良くて東名阪ツアーに羨ましさを抑えきれず、5月のO-EAST公演のチケットを買った。東京に行くのは武道館や日比谷野音など自分的に特別な場所でのライブだけと決めていたけど、今の彼女をそしてバンドを観ておかないと後悔する気がした。どれだけ上手くいかない日々でも、今日みたいな休日を過ごして、その日を迎えたいなと思う。

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