見出し画像

Saudage という言葉

日曜の朝、色々爽やかな曲を聴いてました。
その中に 【Chega de Saudade シェガ ジ サウダージ】

記念すべきBossa Nova 第1号ソングらしいです。

Chega de Saudade - Elizete Cardoso
↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=rZ13bQvvHEY

このエリゼッジのバージョンが記念すべき第1号録音だそうですが、体感温度も湿度もまだ高めです 笑  
ギターはまだ若きジョアン・ジルベルトが弾いていますが、桁違いに上手いです。

ところで、この Chega de Saudade ってタイトル、邦題では【想いあふれて】です。ブラジル・ポルトガル語で、直訳すると「サウダージなんてもういらない」って意味だということ。ちょっと邦題とは印象が変わりますね。

じゃあ、Saudadeってどういう意味なんでしょうか。
ポルトガル本国では、懐かしい気持ち、切なくやるせない想い、望郷,,,, という意味らしいですが、
ブラジル・ポルトガル語も同じ意味だけどもっと深い感情がこもっていて涙を伴うくらいだったり,,,,
総じて、「逢いたいけど、どうしても逢えない。もう二度と逢えない(かもしれない)」という時によく使われているらしいです。

Chega de Saudadeは、曲調は爽やかですがリリックは、失恋した男性が「戻ってきて欲しい」という歌です。

戻ってきて欲しい と切望するその傍らで、もうムリなんだろうなぁ。。。と何処かで悟ってもいるのかもしれませんねぇ。。笑

この Saudade に匹敵する日本語ってあるんですかね。
自分の、ほとんど無いに等しい語彙力では、どうしても見つかりませんでした。

↓↓↓日本でのSaudade ソング

https://youtu.be/fY1xN13G0pk

サザンオールスターズのもいい感じですが、動画がなく残念です。


英語でしたら、【Blues】って言葉がありますね。
そういえば、Chega de Saudade は、英題では【No More Blues】なんです。

https://www.youtube.com/watch?v=pm8ZLJGlD9g
↑↑↑
ジョアンがちょっと嫌な顔しちゃったゲッツのバージョンです。確かにアメリカ的ですが、それでもラテンアレンジはしています。

https://www.youtube.com/watch?v=4GuujVb_ex0
↑↑↑
これはもう完全にJAZZですから、No More Blues!ですねぇ。。。

No More Blues は、ブルーズなんてもういらない って事ですから、こちらの方がまだ邦題 想いあふれて よりもChega de Saudade の本来の意味に近いんですかね。

ブラジルにもアメリカにも、アフリカからかなりの人数の黒人が強制的に連れられて理不尽な扱いを受けてきた共通の歴史があり、その人たちの深い悲しみや望郷、やるせなさで溢れた気持ちが Saudade や Blues という言葉を生んでいるから、単一民族の日本にはそういう言葉が必要なかったのでは無いか、という説を聞いて小膝を打ちました。
そうかぁ。。。。

https://www.youtube.com/watch?v=guMek3_D6ls
↑↑↑
Bossa Novaの創設者のうちの二人、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビンは最初は協力的にやっていましたがやがて確執が生まれてしまい、もうずっと接点なくやってましたが、何年も時を経てやっと二人は笑顔で同じステージに上がっ
た、感動の映像です。
この映像から数年後、アントニオ・カルロス・ジョビンはセカンドステージへと旅立って行きました。
今頃、二人はこのように仲良くやってるのかどうかきにかかる。。


-1GwBwZ6U


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?