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弔う者

鼻が長くなかった頃

 マンモス復活 ! ? などのニュースが最近話題になっているが、動物園の大人気ランキングではいつも上位にいる大きな身体のゾウ。砂、水、小さな豆まで、その長い鼻を器用に操っているが…祖先はバクのような鼻の短さだった。その昔、ジャングル地帯から湿地帯へ生活の場を移す過程で、巨大な身体を屈ませてエサを食べるのが大変だったからとか、突然変異など様々な説があるのだ。個人的には「海で生活していた」説が気になっていて、セルフシュノーケル的な鼻の長さを進化の過程で獲得していったのだろうかと想像してしまう。

 鼻で思い出したのが、広島県安佐動物公園で、マルミミゾウのメイちゃんに2回鼻から噴出された砂利が混じった土を浴びせられたことがある。痛いし、カメラもバックも砂だらけになってしまった…トホホ。「構って」って言われたのだろうか。ちなみに、マルミミゾウは世界の動物園でも飼育はほとんどされておらず、とても珍しい。

 ゾウの社会問題の1つに、日本では今だに象牙の売買が行われており、世界から数々の批判を浴びている。マルミミゾウもまた、その象牙が三味線の撥(バチ)に使用されているため、密猟の対象になっているのだ。

◎ 撮影地 : アドベンチャーワールド

お花を添えて

 非常に賢く、優しい性格のゾウたちの話の中で、昔からとても気になっていることがある。それはゾウがお葬式をあげることだ。亡くなったゾウに対して、悲しむように寄り添ったり、鼻で撫でたりするシーンも目撃されている。これはゾウに対してだけでなく、人間に対しても同じように死を悲しむのだ。

 南アフリカで有名なローレンス・アンソニー氏は「エレファント・ウィスパー」と呼ばれていて、ゾウと心を通わせていた。彼の死後、列をなしてゾウたちが最後の別れに彼の家へ訪れたのだが、誰もゾウたちに彼の死を伝えに行った訳ではない。ゾウたちは彼の死を察知して、何キロも離れた場所からやってきたのだ。ゾウの不思議な力と温かな感情に心を打たれる。



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