「レディザイル」代表 岩村佳代さん



岩村佳代さんプロフィール
出身地:福岡県
経歴:金融、インテリア、アパレル、広告代理店、外資と5社でOLとして勤務。出産を機に退職。子育てを楽しみながらも、同時に狭い世界感に疑問を感じ過ごす。40代になって育児から手が離れたのを機に起業し、エイジングサロンのコンサルティング会社を設立。10年で50店舗のサロンオーナーを育て、2万人の顧客を持つ。
事業を通して、経済・時間・心の自由を獲得。2015年 「日本にかっこいい大人を増やしたい」と、人と人をつなげるコミュニティ「レディザイル」を発足し、現在も精力的に活動中。
座右の銘:大統領のように働き王様のように遊ぶ

10年単位で活躍の幅を広げ、人と人を繋ぐ、人脈豊富な彼女の魅力に迫ってみました。
記者:本日はよろしくお願いします。
岩村佳代さん(以下、岩村 敬称略):よろしくお願いします。

1 どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍につながっていますか。

岩村:私は、答えはすべて自分の中にあると思っています。

相手は自分の鏡だと思っているんです。

「この人、感じが悪いな」と思ったら、私が感じ悪くしている。「この人の笑顔が素敵」と思ったら、私が笑顔をしているというように、傍にいる人は自分の鏡だと思っています。
なので、旦那が嫌だからと旦那を変えても一緒です。
自分が変わらないと相手を変えても何も変わらないのです。

仕事も同じです。どんなに仕事を変えても、自分が変わらないと何一つ変わらないということに気づきました。

気づいたのは、起業して20代を振り返ってですけどね。

記者:そう思えるってすごいですね。何でそう思えるようになったのですか?

岩村:その人と関係性を繋ぎたい意志があるのが大前提ですけが、
2人がかけ合わさって、いいものになればと思うからです。

私は欲張りなので、足し算では満足しないのです。掛け算になるからこの人といる。何か一緒にする。その基準で動いています。

記者:セミナー講師を1日4回もされていた時期もあるそうですね。何を心掛けていたのですか。

岩村:どうやったら思いが相手に伝わるかを追求してきました。師匠に10歳の子が理解できるように伝えなさいと教えられました。そこがいつも基準にあります。
難しいことをいかに簡単に伝えるか、本当に理解していないと難しい世界です。
難しい熟語とか使わないし、10歳の子が相手だったら、ここまで分かった?と確認しますよね。いつもそのイメージを持って相手にどこまで分かったか確認しています。

記者:1日4回も講師はすごいですよね。そのバイタリティはどこからきているのですか?

岩村:次の世代に繋ぎたい、それがあります。
バブルの時代、人もお金も情報も全部回していました。今だに50代以上の人は、良いと思ったらすぐに拡散します。お金があれば、「今度おごってね」とどんどんおごるし、お金だけじゃなくて愛情もそうです。人によくしてもらったから、誰かに返そうと思う。その循環が当たり前にありました。
岩村家の家訓にしているもので、あげたものは倍になって帰ってくる。誰かがどこかで循環している。そう信じています。


記者:岩村さんは、2人のお母さんでもありますよね。母親の想いが伝わっているというエピソードを聞かせてください。

岩村:突然雨が降ってきて、娘に傘を届けに車で駅に向かいました。娘が車に乗り込むと、いいよね?と言われ、何のことか分らずにいました。
急な土砂降りに若いカップルが傘がなく、洋服のフードをかぶりながら走っている。それを見た娘が車を降りて走っていき、「これ使ってください」と傘を渡して戻ってきました。駐車場から降りるときに濡れるじゃないと思ったけど、心がほっこりして、私の想いが伝わっていると嬉しくなりました。

記者:素敵なお話ですね。そんな人が増えたら、助け合うのが当たり前の社会になりそうですね。

2 AIが活躍する時代に求められているニーズは何だと思いますか?

岩村:いろいろな意見があると思いますが、私はAI大賛成です。便利なものはどんどん使えばよいと思う。でも、音楽や芸術といった、人間の繊細な心の動きを表現できるものはAIには真似できないと思う。
人の中にある経験とか痛みとかの全部が声にして出して表現している。今はダンスもミュージシャンも価値が低く見られがちですが、AIがいけばいくほど今価値の低いものが高くなる。人間にしかできない、伝統とか技術とかだと思います。

記者:最近驚いたことがあったそうですね。聞かせてもらえますか。


岩村:20・30代の方60人が対象のセミナーを依頼された時のことです。
セミナーでは、恋愛、スポーツ、子育て、親子関係など身近な話題とつなげて話すようにしています。20・30代といえば恋愛でしょと思い、恋愛ネタで準備していきました。今彼氏・彼女いる人?と聞いたら60人中4人しか手を上げず、一人は既婚者でした。最初は何が起こったか分らず、もう一度聞いても同じ結果でした。
私は現在53歳ですが、私たちの世代はどんな人でも彼氏・彼女がいるのが当たり前でした。そこで、人と交流しながら、人の痛みや気持ちが分かるようになり、人間として深みが出るようになりました。人間として深みがあるからこそ、音楽や芸術にも深みが出ると思っているので、とても危機を感じました。

記者:なるほど。確かに、恋愛を通して人と深い交流が始まりますよね。

3 どんな美しい時代を創っていきたいですか?

岩村:2015年から日本にかっこいい大人を増やしたいと「レディザイル」というコミュニティを立ち上げました。
コンセプトは、かっこいい大人づくりプロジェクト。
私が立ち上げたのは、バブル期のエネルギーも伝えたい想いがありました。
仕事で54か国の世界のリーダーがアメリカに集まる場がありました。
ヨーロッパの中でも、フランス、イタリアは、若い人が年を重ねた大人をリスペクトしている。
日本よりはるかに高い税金がとられていて、ある年齢までは公共のものは無料です。だから、みなさんのお陰で私が学べていますもあるでしょうけど、大人を尊敬しているんです。それが嫌らしくなくて、心底尊敬しているのです。
「大人がかっこいいの。イライラしてなくて余裕があって」
そんな大人が増えれば、未来に希望を感じる子供が増えるんじゃないか。
そう思って、このプロジェクトを立ち上げました。

記者:夢や希望を持てない若者が増えていますが、憧れる大人がいるのは素敵ですね。そんな大人が社会に溢れると、未来に希望を感じる人が増えますね。

本日は貴重なお話、ありがとうございました。

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【編集後記】
インタビューをした、竹内と岩永です。

佳代さんの周りにはいつも素敵な人がいっぱい。人が人を紹介したくなるような、一緒にいるだけでエネルギーがチャージされるような、人を引き付けるパワーに溢れた佳代さん。

佳代さんの中にある想いと出会えて、ますます魅力を感じました。
こんな大人が増えたらいいですね。

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36






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