【超短編小説】河童親子の憂鬱
川の流れの側で、河童の親子がお話をしています。ちょっと話を訊いてみましょう。
🥒
(父ちゃん!最近、鬼ばっかり注目されてて悔しいよ!)
(そうだなぁ。妖怪界にも格差がひろがっているからなぁ。昔は芥川って先生に小説にしてもらって注目された時代もあったんだけどな)
(そうなの?じゃあさ、じゃあさ、また有名な先生にかいてもらえばいいんじゃないかな!
『河童の果物ナイフ』
とか
『街とその不確かな河童』
とかさ!)
(おぉ、確かにわれわれは不確かだね。でもね、子よ。有名な先生方は相手にはしてくれないよ。書いてくれるとしたら重吉くらいじゃないかしら)
(重吉かぁ……)
(そうだよぉ……)
川はさらさら流れています。
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