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手書きブログの思い出

今日、東京は18℃もあったから、新宿中央公園で今年初のピクニックをした
都庁の写真でも載せるかとTwitterを開いたら、奄美大島の美しい海の写真と共に「久しぶりに海でお弁当を食べてる」という呟きがあって、なんだかしみじみした
東京と奄美大島、距離にして1500キロ離れた場所で時を同じくしてピクニックしているわたしたちの出会った、"手書きブログ"っていう居場所の話を、今日はしようと思った


テニスに帰ってきた日

新テニス1巻発売とともに6年ぶりくらいにテニスに出戻りしてきた友だちが、「最近手書きブログってやつやってる!」って言ってきたのは09年12月末だった
彼女のハンドルネームを見て「みずたきってなに」って聞いたら「みずたきおいしいでしょ」って言われた
わたしも登録しよ!ってその時横に置いてた本を見て「なんきょく1号」ってとりあえず入力した、あとから変えればいいって思って
みずたきとかいう名前の人、教えてくれたらいいのに
一度登録した名前は変えられなくて、そこから今日に至るまで15年、今だにわたしはなんきょくって呼ばれている
挙げ句「なんきょくって平仮名なのがさ、輪をかけてバカっぽいよね」とまで言われた

マウスで絵を描くじゃんよ

手書きブログっていうお絵描き交流サイトは、キャンバスサイズは固定、レイヤーは1枚、塗りつぶしのバケツツールすらない、Windowsペイント以下の機能でお絵描きを強いられるサイトだった
その硬派でアナクロな感じを面白いと思ってめちゃくちゃハマった
その乏しい機能に加えペンタブを持ってなかったわたしは、居間のPCで膝に毛布かけてマウスギチギチ言わせながら絵を描いていた

プルタブと缶 真田、間違えて学ラン着てる
運動部の冬の朝早いって絵
写真を撮っているのは壇

冬休み明けて学校で「最近マウスで絵描いてる!めちゃくちゃ楽しい!!」とか言ってたら、あまりに可哀想だったのか1月のわたしの誕生日プレゼントに彼氏がワコムのペンタブくれた
正直複雑な心境だったけど、インストールしてペンを一度動かしただけで「マウスで描いてたって…キチガイじゃね!?」ってすぐ手のひら返した

ハートって言う機能よ

50×50くらいのドットでハートを作って気に入った記事に送るっていう文化があって、それがこのサイトにわたしたちがどっぷりハマった原因のひとつだと思う
みんな、それぞれ自分用にカスタムしたハートや、記事に合わせて作ったハートを送り合った
ハートを見ただけで誰だかわかるから、好きな人から来た!とか喜んでた
いつも"ありがとう"って気持ちで記事に貰ったハートを描き直してコメント欄に投稿した、妙な文化だねこれ、でも結構みんなやっていたと思う

ハートありがと〜の絵
これみんなはドットで打ってたんだ、ほんと凄い

で、わたしはストーカー気質で、写真から場所特定したりするのが好きなやばいやつなんだけど
このカスタムハートの持ち主を特定するのが好きだった、どんな人がいいと思ってくれたか知りたくて
中でもここにもいる猫のハート…千石さんっていう方
必ずハート送ってくれる(よく描けてると2つ3つくれる)んだけど、全然分からなくてめちゃくちゃ探した、こんなにいつも見てくれる方がどんな人なのか知りたかった
無理やり見つけ出して交流を求めた千石さんは、今もTwitterにいてくれる、ブルースカイまでフォローしてくれて、女神だな…と思った
いつもそこにいてくれて嬉しい

それともう一つ、この上段右から2つめのハート…この記事四天宝寺だったから、四天宝寺のカスタムがしてあるハートなの
記事に合わせてハートを送ってくれる、努力家だし優しい人
もうすぐ特定して「m1059さんハートありがとう」って描いたら「なんでわたしを知ってるんですか」ってコメントが返ってきた
そりゃ怖いよ…怖がらせて申し訳ないと思いつつ、そのコメント見て大笑いした
彼女が、今日1500キロ離れた奄美大島でピクニックをしていた友だち
1059のおかげで出会った人はたくさんいて、手書きブログのことを思い出すと必ず彼女は出てくる
印象深いひとが、どっちも千石って名前なの面白いな

ペンタブで絵を描くじゃんよ

彼氏の慈悲によってペンタブを得たわたしは、そこから2年くらいとにかく絵を描きまくった
下にいる比嘉の絵を描いたとき、「2色以上の色を塗ることはできないな」と気付いて、諦めて開き直ったことが自分的には続けられた理由の一つだと思う
どの王子様も描いてて楽しかった、どれも気に入ってるけど、なかでも気に入ってる絵のせとこ

チューバファイターの絵
一番気に入ってる絵
青春警察とかいうアニオリいつまで引っ張るの
財前光と16bit戦争
この絵が一番好きってよく言ってもらえる
みずたきの誕生日に描いた絵
第9地区モチーフ
2011年テニフェスのあとに描いたシリーズ
これは海の上のピアニスト
伊武の誕生日の絵

伊武の誕生日ってゴジラの誕生日だからゴジラの絵を描くことが多い
好き×好きのカツカレー打法
「3日夜行バスに乗ってて手ブロログインできない!」って言ったら、件の1059が「代わりにログインしてアップしてあげるよ!」とか言ってくれて、わたしの代わりに0時に更新してくれた絵
ひとにログイン情報渡すなよって思うけど、そんくらい信頼してたよね
帰ってきてPC立ち上げたら、下書き一覧に伊武が「おかえり〜」ってドアあけてる絵描いてあってめちゃくちゃテンションあがった
ほんと最高にいいやつなんだなこの人

手書きブログっていう学校

手書きブログの機能がだんだんバージョンアップされて、塗りつぶしが出来たりレイヤーが分けられるようになったころ、
なんだかほとんどおんなじタイミングでみんな散り散りと別の場所へ移って行ったと思う
そういう機能、全然求めてなかったし、次第に描く機会は少なくなった
出会った女の子たちのうちの少しはTwitterで交流するようになって、そのうちの半分くらいはもうアカウントを消してしまったり、いるけどいない状態だけど、もう半分くらいは連絡がとれる
これは結構多いなと思う、なにせ15年経ってるのに

手書きブログってテキストは一切打てなくて、コメントも送るのもプロフィールの文章もすべて手書きで書くことを強いられた
なんだかそれは学生時代ルーズリーフにお互いの好きなキャラとか描いて休み時間に渡していたオタクの女の子の交流みたいで、親しみのあるものだった
そういうやりとりを経た同級生みたいな女の子たちだから、それぞれがテニスというジャンルを離れて働いたり結婚したり全然知らない新しいなにかに狂ってても、「へ〜そうなんだ」って好意的に見ていられる気がする
わざわざ地方まで友だちに会いにいったり、アルタ前で一緒にゴードンしたり、手書きブログから始まった付き合いは色んなことがあった
あれから15年経ったし、手書きブログにいた時間って2年くらいの短い時間なんだけど、そういうひとつひとつは今も新鮮に覚えてることばっかりだ

東京も奄美大島も同じいい天気で良かった、なんだかまとまらなくなっちゃったけど、
今日の日記はここまで


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