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中古マンションを買って引越した話(後)

大まかにお金の検討

私がこの物件を内覧した日は他の予定が入っていなかったのか、そのままその場で担当さんによる簡易的なローンシミュレーションをすることに。
年収、頭金をいくら用意する予定か、希望する返済年数を大まかに伝えて検討してもらった。

私の希望としては、ボーナス月は別として毎月のローンとマンションの管理費や修繕積立費を足して、当時賃貸アパートでの住居費+1万円までに収まる返済プランにしたかったためそのあたりも担当さんに考慮してもらった。
修繕積立費は経年と共に値上がりしていく可能性が高いし持ち家になれば住宅手当がなくなり実質給料が下がる(物件②は住宅ローン減税が使える住宅ではあるが住宅手当と比べるとマイナスになる)ため、最初から返済プランをギリギリにして無茶をしたくなかったのである。

担当さん曰く、シミュレーション的には「よっぽどのことでもない限りローンの申請が通るでしょう」ということで一安心。
他に借金もないし、新卒からずっと同じ会社に就労しているのもローンを組むにあたってプラスに働いた。

どの銀行でローンを組むかは、何かあった時に手続きしに行きやすいという理由で地銀を第一希望にすることに。大手ネット銀行等の金利の安さも魅力的だったけれど、地銀の方も躊躇するほど高いわけではなかった。
地銀に加えて、万が一のこともあるためいちおうネット銀行の方でもローン事前審査を出すことに決定。

この日はまさかここまでとんとん拍子に話が進むとは思っていなかったため、ローン事前審査で必要な源泉徴収票を持参しておらず、後日担当さんが賃貸アパートまで取りに来てくれることになった。
担当さんから今後の流れや契約等のために準備しておくことを聞いてひとまず解散。

購入に向けて怒涛の準備期間

数日後、担当さんに源泉徴収票を渡してローンの事前審査関連は担当さんにそのままお任せ状態。
物件②の購入希望を出しているのがまだ私のみだったようで、売主さんから売却に関してNGもかからず契約に向けて日程調整しそのまま諸々の準備を進めた。前金の準備や実印、収入印紙etc.……。前金はATMで一度に引き出せる金額ではなかったため2日にわけて挙動不審になりながらおろした。普段大金を手元に持っておくことがないためめちゃくちゃ怖い。
担当さんが「契約の日までにこれを準備して、次のローン申し込みまでにこれを……」とタスクをまとめてくれていたので忘れ物が多い私は大いに助かった。

そして1週間後ほどで契約日。
重要事項の説明やサイン押印でそれなりに時間がかかったが滞りなく終了。前金を無事売主さんにお渡しし、なくしそうで怖い!の気持ちから解放された。
この契約ではまだ物件は私のものにならないけれど、この売買が頓挫すれば違約金が発生することになるそうで、とうとう物件を買うのだという実感が湧いてきたのもこのあたりだった。
担当さんにおまかせしていたローンの事前審査も第一希望の地銀で問題なく通過。ローンの本審査も続けて調整をお願いした。

ローン審査の結果が分かるまでの期間も休む間もなくあれこれ準備に動き回った。
物件取引にかかる準備(役所関係とか諸々)はもちろんのこと。
居住中だったアパートで使っていた家電の多くがアパート付帯のものだった上、家具も1Kの部屋から2LDKに移るため部屋の大きさに合ったものへの買い替えや買い足しが必要である。担当さんにお願いして物件②に再度入らせてもらい部屋の中を採寸。急ぎ家具家電を購入し大まかな搬入日程を調整した。
他にも引越し業者の選定や見積もり、不用品処分の手配、更新時期ではない賃貸アパート解約に向けた動き、水道や電気の手続き等、いろいろなことを同時進行することが地味に大変だった。私事だがちょうど仕事で部署異動の辞令が出たことで後任への引継ぎ作業が通常業務と並行して発生したことも大きな要因だったのだが。
不用品については自分で粗大ごみを出しに行くと安くつくのだけど、そんな心の余裕がなかったため片付け業者に依頼して不用品は全部引き取ってもらった。

そんなバタバタの中でローン審査も無事通り、ローンの契約を済ませた。
希望していた通り、ボーナス払いの設定はあるものの賃貸アパートでも住居費と大きく変わらない月々のローン支払いになることで決着した。

ここまでくれば物件取引は決済を残すのみである。

決済を終えてとうとう持ち家に

内覧してから1か月強。ついに物件が自分の持ち物になる日がきた。
銀行の奥まったブースで担当さんと司法書士さん、売主さんが揃ったところで決済開始。途中売主さんが必要書類を自宅に忘れて取に戻るというプチトラブルがあり小一時間その場に待機したものの、無事終了。仕事を丸一日休みにしていてよかった……。売主さん宅が遠くなくてよかった……。

そんなこんなで最後だけやや慌ただしかったけれど、鍵を全て受け取り名実ともに物件②が自分の家になった。駆け足で進んだ物件購入、担当さんに助けてもらいつつ(要点は押さえつつ連絡頻度がコミュ障にとってほどよかった)、両親にも協力してもらいながら、こうしてなんとか人生で一番大きな買い物をすることができたのだった。

その後の暮らし

依頼していた司法書士さんから登記が送られてから行う不動産取得税の手続きや住宅ローン減税を受けるための確定申告等、物件購入後にもこまごまとやることはあるけれど、やり方はネットで調べればすぐに出てくるためそれほど難しいものではなかった。

あれから物件を購入して2年半ほど経つが、今のところ大きく後悔した点もなく快適に過ごせている。
修繕積立費が入居後に一度値上がりしたが、ローン共々滞りなく支払いできる程度だったし、修繕積立費が値上がりしていくことは予想通りなので気にならなかった。
あとキッチンのIHクッキングヒーターのスイッチが半年程で壊れたが、経年的にそのくらいは仕方がないかなと思っている。

賃貸の時には興味があまりなかったインテリアに興味が湧いてみたり、猫を広く走って遊ばせてあげられるようになったり。そうやって家の居心地をよくすると、なるべくその状態を綺麗に保ちたくなって掃除も苦手ながらそれなりに頑張るようになった。以前より丁寧に生きているというかなんというか、個人的にはQOL爆上がりである。

まだまだこのご時世、息苦しい日々が続いているけれど、猫と一緒に快適な毎日を過ごせている。あの時家を買う決断をしてよかったと思う。



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