雑感・ハコボーイ!/ハコボーイ!もうひとハコ
ゲーム作りとはルール作りである。ゴールとなる目標を定め、そこにいくための経過と制約を絶妙に調整し、映像と音で飾る。
近年精細な映像やリアルタイムの物理演算などが可能になると、それらをルールに組み込むことも多々あったが、それでもゲームがルールと同義であることは変わらない。
それを再確認させてくれるゲームだ。映像は極めてシンプル。ルールはなおシンプル。ファミコン時代に作られたゲームのリメイクだなんて言われても信じてしまいそうなほどだ。しかしその魅力は深く、やはりゲームはルールあってこそなのだと痛感させられる。
主人公はハコである。ハコはステージを進んでゴールを目指す。ハコは歩いたりジャンプすることができるが、あまり高く飛べない。では高い段差はどうするか。ハコはハコを生やすことができるので、そのハコを足場にしたりフックにしたりして進むのだ。
うん、きっとこれだけで本作の面白さを理解することは難しいだろう。何分「似たゲーム」や「似た体験」がありそうでないのだから、言葉だけで伝えることは難しい。だが伝えたい。このゲームはハマるのだ。
ひとつ本作をプレイする上でお願いしたいことがある。あえて本稿を二作で一本にしたことからもわかるように、続編である『もうひとハコ』を遊ぶ前に、一作目をプレイして欲しいのだ。理由はこのゲームのルールにある。
一度に出せるハコの数は無尽蔵ではない。ステージごとにその数は変わり、しかもそれは1セットでなければならない。
例えば一度に3ハコ出せるステージがある、と言っても1つのハコを3つバラバラに置けるのではなく、3つ繋がったひとつのハコを出せるというだけなのだ。
一作目では、一度に出せるハコが1セットだけだが、二作目ではもう1セット出せるようになっている。つまりステージがより複雑化しているのだ。
これに混乱しないよう、まずは一作目で十分に頭を慣らすことをお勧めしたい。
無論それ以外にも理由はあるのだが、それはプレイしてのお楽しみとしておこう。
くどいようだが主人公はハコである。武器も持たず空も飛べず、キノコを食べて大きくもならない。ただ人よりたくさんハコを出せるだけのハコなのだ。
だがハコはある時階段になったり、橋になったり、芋虫のようにハコを押したりする。思わぬ活用法が思わぬ活路を開いた瞬間、アクションパズル特有の快感が脳髄を駆け抜ける。
□い頭をなお□くして進む、ありそうでなかった□感覚パズルゲーム。電車で遊んで乗り過ごさないようご注意を(二回やりました)
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